ものづくり補助金平成28年度製造業青森県

公共施設の木質化施策に伴う据付家具製作における納期短縮の実現

有限会社 成田木工

成果納期(50ロット) 30日→21日

この事例のポイント

  • 取引先から全体の工期短縮のため、より短期間での工事実施を求められていた。
  • 一面鉋盤・オートリターン式全自動超仕上鉋盤と10尺タイプパネルソーの設備3台を導入した。
  • 納期(50ロット) 30日→21日。テスト稼働により加工精度が向上し加工可能範囲が広がり、作業効率が上がった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社 成田木工
所在地青森県 五所川原市
業種家具・装備品製造業
技術分野材料製造プロセス
従業員数18人
資本金500万円
設立2001年

事業の背景

平成22年に公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が施行され、公共施設の内装材に木材を積極的に使うよう定められた。また、平成15年の改正建築基準法によりシックハウス対策として居室の建材に規制が行われている。このような背景から、取引先は工期全体を短くするため、当社が受け持つ工事をさらに短期間で実施するよう求めている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程取引先から全体の工期短縮のため、より短期間での工事実施を求められていた。
  • 生産能力パネルソーの加工精度が低く、1物件あたりのメラミン化粧板カットに通常5日のところ10日を要していた。
  • 生産能力鉋盤は加工できる幅が限られ、それ以上は職人が手作業で5日かけて荒削りしており、設計から施工までの納期が約30日かかっていた。

やったこと

一面鉋盤・オートリターン式全自動超仕上鉋盤と10尺タイプパネルソーの設備3台を導入した。納期を確認するため、天板50ロットを加工する想定でテスト稼働を実施した。テスト稼働では加工精度の向上と加工可能範囲の拡大を確認した。

加工機10尺タイプパネルソー
加工機一面鉋盤
加工機オートリターン式全自動超仕上鉋盤

事業の効果

  • 納期(50ロット) 30日→21日
  • 納期(設計から製作・施工まで) 30日→21日

テスト稼働により加工精度が向上し加工可能範囲が広がり、作業効率が上がった。加工後の手作業による仕上げが省けて時間が短縮され、設計から施工までの納期が大幅に短くなった。その結果、家具の設計から製作・施工までの工期を3週間とする体制が構築でき、取引先の増加や東北地方での案件拡大が見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性3

    公共施設の木質化施策に対応した据付家具製作を事業の柱として取り組んできたことが読み取れる。経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    取引先から納期短縮の要求が増えている一方、低コストで高品質な低圧メラミン化粧板家具を作れるのは当社だけだと記載され、競争優位が読み取れる。

  • 課題の認識と解決5

    課題はパネルソーの加工精度不足で1物件10日、鉋盤で職人の手作業5日と数字で示され、導入後は納期30日から21日、3週間体制へと短縮が示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    納期を30日から21日、さらに3週間にする体制構築と数値目標が示されている。ただし付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員数18名と記載があるのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制について具体的な記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    取引先からの短納期要求や公共施設の据付家具需要、低コストで高品質という選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    テスト稼働や50ロット加工による検証、今後の受注拡大の方針は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決の段取りは具体性が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    木製据付家具の分野で、低圧メラミン化粧板を用いた低コスト高品質の製作を行う点が述べられているが、高付加価値化の数値は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用4

    木材利用を定めた公共建築物等木材利用促進法や、青森県内の老人福祉施設などの建替え需要が示され、公的な政策的意義がうかがえる。

  • 費用対効果2

    投資額や付加価値額の増加、生産性向上の数値が示されておらず、費用対効果は納期短縮の日数程度しか読み取れない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    高齢化による施設増加や木質化施策への対応がうかがえるが、日本経済の構造転換に資する点は明示されていない。

  • 地域経済への波及4

    青森県五所川原市の事業者として、東北地方の高齢化による施設需要に応えると記載され、地域の特性を活かす事業とわかる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

学校施設の建て替えや社会福祉施設の増設による据付家具製作の受注を確実に進めていく。青森県内の老人福祉施設などで約1,000施設の市場が見込まれ、高齢化の進展により据付家具の安定した需要が期待できる。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。