ものづくり補助金平成28年度製造業青森県

遠赤外線とマイナスイオンの効果を用いたドライフルーツの開発および販路開拓

有限会社まごころ農場

成果ロス率 1従来を1とした比→0.125従来を1とした比

この事例のポイント

  • 既存設備によるドライフルーツの製造では、味や色、食感に課題があった。
  • セラミカ乾燥機を導入し、特殊セラミックス(クリーンセラミカ)により低温かつ短時間でムラのない乾燥と温度変化の抑制を可能にした。
  • ロス率 1従来を1とした比→0.125従来を1とした比。ドライりんごの試作では、目標としていたソフトな食感と理想的な色調の仕上がりが得られた。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社まごころ農場
所在地青森県 平川市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数18人
資本金1,650万円
設立1996年

事業の背景

当社は独自のロックウール水耕栽培法で、23棟(約1ha)のビニールハウスにより約110t/年のミニトマトを生産している。規格外品はジュースやケチャップに加工して販売している。新設の加工部門では200種類以上の加工品を開発・製造しており、ドライフルーツはコンビニエンスストアやスーパーといった既存取引先に加え、菓子メーカーからの引き合いが増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存設備によるドライフルーツの製造では、味や色、食感に課題があった。
  • コスト・採算充填工程では、コスト削減と生産性向上が課題だった。
  • 品質・精度充填工程では、異物混入などの品質管理も課題だった。
  • 新製品・新技術輸入品と差別化するため、食品添加物を使わない原料による安全性の高い国内一貫生産が求められていた。

やったこと

セラミカ乾燥機を導入し、特殊セラミックス(クリーンセラミカ)により低温かつ短時間でムラのない乾燥と温度変化の抑制を可能にした。ドライフルーツの組み合わせ計量を行い、脱酸素剤封入チェッカーと重量チェッカーで検査する計量検査ラインを構築した。自動袋詰めラインでは、自動袋詰めシールに加え、脱酸素剤の自動封入と賞味期限などの自動印字を行う。ポータブル水分活性計で水分活性を数値で基準化し、品質の安定化を図った。ドライりんごを4パターンの乾燥条件で試作し、破断試験と色調測定により評価を行った。

加工機セラミカ乾燥機
検査測定ドライフルーツ計量検査ライン
加工機自動袋詰めライン
検査測定ポータブル水分活性計

新しい製品・サービス:ドライフルーツ(まずはドライりんご)

事業の効果

  • ロス率 1従来を1とした比→0.125従来を1とした比

ドライりんごの試作では、目標としていたソフトな食感と理想的な色調の仕上がりが得られた。充填工程ではロス率が1/8に削減され、印字抜け、異物混入、内容量不足といったミスの防止が可能になった。これにより充填工程の効率化と品質向上が図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存取引先やメーカーからの引き合いが多いドライフルーツを加工部門の中核と位置付けている点は読めるが、過去の取組との連続性を示す具体的記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    既存設備では味や色、食感に課題があり、輸入品と差別化するため食品添加物を使わない国内一貫生産を求められていると具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    味・色・食感の課題と充填工程のコスト・生産性・異物混入の課題を挙げ、セラミカ乾燥機と計量検査・包装ラインで対応する構成が示されている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    ロス率が1/8に削減、ドライりんごの試作で目標食感と色調を得たとあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員18名、農業と加工の2部門で運営しているとわかるが、補助事業を遂行する担当体制や事務処理体制の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    無添加、セミドライ、通年販売という小売りの要望や、産地と品種を謳える国産品への業務用需要など、顧客ニーズと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    今後はりんご以外のフルーツを含むラインを構築し、小売りと業務用の2業態にアプローチすると順序は示されているが、期間や具体的なスケジュールはない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    無添加の国産ドライフルーツで輸入品と差別化し高品質化を図るとあるが、市場の認知度や普及度を示す数字はない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    国産ドライフルーツへの需要やJA・市場との繋がりに触れているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果3

    ロス率が1/8に削減されたとの効果は示されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    セラミカ乾燥機や計量検査・自動袋詰め・水分活性計の導入で品質管理を自動化したと書かれているが、業界への波及は示されていない。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    食品添加物を使わない国内一貫生産や、農業と加工をつなぐ6次産業的な展開がうかがえるが、構造転換への言及は明確ではない。

  • 地域経済への波及4

    青森県平川市の地域農産物を原料に、ミニトマトの規格外品やJA・市場とのネットワークを活かして地域の農産加工を進める点が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はりんご以外のフルーツも含めたドライフルーツ製品ラインを構築し、小売りユーザーと業務用ユーザーの2業態にアプローチする。小売りユーザーには、無添加、セミドライ、通年販売の要望に応える高品質な製品で他社と差別化して販路を開拓する。業務用ユーザーには、JAや市場との繋がり、生産者ネットワークを活かし、産地と品種を示せる国産原料を選定して提案する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。