ものづくり補助金平成28年度製造業宮城県

カラーマネジメントシステムを融合した速乾印刷技術の確立による競争力強化

株式会社仙台紙工印刷

この事例のポイント

  • 制作工程全体の中で、多くの時間を要していた色調整と印刷物の乾燥が、短納期に応える上での課題となっていた。
  • モニターやプリンター、印刷機などのデバイス間の色を総合的に管理するカラーマネジメントシステムと速乾印刷を融合し、速乾印刷技術の確立を目指した。
  • 色調整と乾燥時間が大幅に短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社仙台紙工印刷
所在地宮城県
業種印刷・同関連業
技術分野情報処理,製造環境

事業の背景

同社はグラフィックデザインや各種媒体のデザイン・企画制作、商業印刷、出版物の企画・制作、広告の代理業などを幅広く手掛けている。印刷のデジタル化に伴い、広告代理店やデザイン会社を中心とした受注体制から、エンドユーザーに重きを置いた営業戦略へ転換した。提案型の事業展開で業績を伸ばしてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程制作工程全体の中で、多くの時間を要していた色調整と印刷物の乾燥が、短納期に応える上での課題となっていた。

やったこと

モニターやプリンター、印刷機などのデバイス間の色を総合的に管理するカラーマネジメントシステムと速乾印刷を融合し、速乾印刷技術の確立を目指した。データ制作と色校正の工程間に、最適な印刷物を供給するためのCTP機(印刷版出力機)を導入した。カラープルーフやオンデマンド印刷機、CTP機の出力機にそれぞれ付属していたRIPと呼ばれる印刷用データ変換ソフトをワンソース化し、校正紙と印刷本紙の色調を同じように再現できる体制を構築した。工場内の温湿度を従来以上に徹底して管理したうえで、インク量と湿し水の水温及び供給量の調整を行い、速乾印刷を支えるサーマルCTPプレートの出力条件の最適化を行った。

加工機CTP機(印刷版出力機)
ソフトカラーマネジメントシステム

新しい製品・サービス:カラーマネジメントシステムを融合した速乾印刷技術

事業の効果

色調整と乾燥時間が大幅に短縮された。色校正と本刷の色調を同じレベルで再現でき、納品スピードも速くなった。制作工程全体を見直したことで、大幅に納期が短縮された。これにより、色にシビアな顧客の新規獲得を目指す体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    広告代理店中心の受注体制からエンドユーザー重視の営業戦略へ転換し、提案型で業績を伸ばしてきたと具体的に書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    印刷のデジタル化やお客様の色へのシビアさを背景に、色校正と本刷の色調再現や納品スピードを強みとして挙げている。

  • 課題の認識と解決4

    色調整と印刷物の乾燥に時間を要していた課題を認識し、速乾印刷とカラーマネジメントで大幅な納期短縮に結びつけている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    今後の技術向上に合わせて人材育成にも力を入れると述べるonly、体制の具体的な記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    色にシビアな顧客の新規獲得を狙い、色調再現と納品スピードという選ばれる理由を整理して示している。

  • 事業化までの道筋2

    制作工程全体を見直し、今後も全体の工程を改善すると書かれているが、スケジュールや解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    速乾印刷と色調再現の取組はうかがえるが、分野全体での普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    色調整と乾燥時間が大幅に短縮できたと述べるが、数値は一部欠けており費用対効果は読み取りにくい。

  • イノベーションへの貢献4

    データ制作と色校正の間をつなぐCTP機やRIPのワンソース化など、デジタル技術で工程間の連携を実現している。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    印刷のデジタル化に対応し事業転換したとあるが、日本経済の構造転換への言及は見られない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も全体の工程を見直し、技術力を高めながら人材を育てていく。技術向上に併せ、提案力の強化と人材育成にも力を入れていく。

事業者の声

当社では印刷のデジタル化に伴い、広告代理店やデザイン会社を中心とした受注体制から、エンドユーザーに重きを置いた営業戦略に転換しました。お客様と真剣に向き合う〝クラフトマンシップ〟をモットーに掲げ、ワンストップサービスを提供しています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。