ものづくり補助金平成28年度製造業宮城県

革新的プラズマ源の導入による生産革新で内包フラーレンのグローバル試薬市場を確立

イデア・インターナショナル株式会社

成果イオン化生成量 1倍→10倍

この事例のポイント

  • リチウムイオン内包フラーレンの供給量を確保するには、生産効率をさらに向上させる必要があった。
  • 低温で高効率にイオンを発生させる低温高効率プラズマシャワー源の製作に着手した。
  • イオン化生成量 1倍→10倍。低温でも高効率にイオンを発生させる装置により、リチウムイオン内包フラーレンの生産効率が大きく高まった。

事業者のプロフィール

事業者名イデア・インターナショナル株式会社
所在地宮城県
業種非鉄金属製造業
技術分野バイオ,材料製造プロセス,複合・新機能材料

事業の背景

株式会社イデア・インターナショナルは、東北大学の基礎研究を発展させ、世界初のリチウムイオン内包フラーレンの量産化に成功した。フラーレンは60個の炭素原子で構成されるサッカーボール状の分子で、様々な研究開発が進むナノカーボンの一種である。同社は世界で唯一の製造販売を行うベンチャー企業である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力リチウムイオン内包フラーレンの供給量を確保するには、生産効率をさらに向上させる必要があった。
  • コスト・採算従来のリチウムイオン生成法はレニウム金属表面を2500度の高温にする必要があり、低コスト化が課題だった。
  • 新製品・新技術1000度以下の低温でイオンを発生させ、発生したイオンを制御して効率よく内包化するための新技術が必要だった。

やったこと

低温で高効率にイオンを発生させる低温高効率プラズマシャワー源の製作に着手した。1000度以下の低温でもイオン発生効率を従来の10倍以上にできる可能性が分かっていたため、新しい仕組みを開発した。発生させたリチウムイオンを制御して効率よく内包化する技術も必要だったため、これらの新機能を同社独自のフラーレン内包化装置に実装した。その結果、従来比10倍のリチウムイオンの生成に成功し、目標を達成した。

その他低温高効率プラズマシャワー源
加工機フラーレン内包化装置

新しい製品・サービス:リチウムイオン内包フラーレン(量産化・構造解析を実現)

事業の効果

  • イオン化生成量 1倍→10倍
  • イオン発生効率(1000度以下) 1倍→10倍
  • 生成時の温度 2,500度→1,000度

低温でも高効率にイオンを発生させる装置により、リチウムイオン内包フラーレンの生産効率が大きく高まった。従来の高温を必要とする方法に比べて低温化が実現し、製造コストの低減につながる。世界でも類を見ない革新的な低温化高効率プラズマシャワー源で目標を達成した。ナノテク分野の発展にも貢献できると期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性2

    大学の基礎研究を発展させて量産化に成功した経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは記載がない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    世界唯一の製造販売や世界初の量産化という強みは示されるが、市場動向との関係は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    生産効率向上と低コスト化の必要性が課題として示され、低温高効率装置で対応する方向性が読み取れる。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    イオン生成量を従来比10倍以上にする数値目標があり、達成も示されている。賃上げや付加価値の数値は無い。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    フラーレンの特性や幅広い応用(太陽電池、センサー等)は書かれるが、顧客ターゲットや選ばれる理由は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後は発生したイオンを基板へ移送する技術が課題として示される程度で、スケジュールや解決方法は書かれない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    直径1ナノメートルの空間にリチウムイオンを内包する世界唯一の素材で、従来比10倍以上の生成量と数値で高付加価値性が示される。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    ナノテク推進や太陽電池・センサー等への波及が書かれるが、雇用や地域波及の具体数値はない。

  • 費用対効果3

    生成量10倍以上の達成は示されるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    新しい低温プラズマ技術でナノテク発展に貢献すると述べられるが、サプライチェーンへの効果は具体的でない。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    ナノテク・フラーレン分野の発展への寄与が書かれ、成長分野への進出がうかがえるが、構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及2

    宮城のナノテク拠点化という地域の方向性がうかがえるが、地域経済への効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は発生したリチウムイオンを基板エリアへ効率よく移送する技術開発に取り組む。

事業者の声

「リチウムイオン内包フラーレンは、直径1ナノメートルの何もない完全真空の空間にリチウムプラスイオン1個が自由に浮かんでいる他に類を見ない不思議な素材です。量産化と構造解析を実現したことで、今後幅広い分野での応用が期待されています」

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。