ものづくり補助金平成28年度学術研究、専門・技術サービス業山形県

最新型動物用MRI導入によるCTと連携した県内初の高精度検査サービスの実施

有限会社酒田医療看護動物病院

成果MRI検査費 15万円→8万円

この事例のポイント

  • 脳脊髄の疾患はCT検査だけでは判断が難しくなっている。
  • 当院のCT室に隣接する部屋に、地盤や建物床の大きな改良を必要とせず設置できる軽量の最新型動物用MRI検査機を導入し、設置した。
  • MRI検査費 15万円→8万円。CT検査後に麻酔したまま隣接するMRI検査へ連続して移行できるようになり、動物の体への負担が軽減された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社酒田医療看護動物病院
所在地山形県 酒田市
業種技術サービス業
従業員数11人
資本金300万円
設立2002年

事業の背景

当院は地域に先駆けて10年前にCT検査機を導入し、顧客ニーズに応えてきた。近年のペットブームや少子高齢化の影響で、ペットは家族の一員という認識が強まり、動物病院に対する検査・診療技術の要求も高くなっている。動物の長寿命化に伴い脳脊髄の疾患が増えている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力脳脊髄の疾患はCT検査だけでは判断が難しくなっている。
  • 新製品・新技術脳脊髄を検査できるMRI検査機が県内になく、MRI検査が必要な場合は県外へ紹介するしかない。
  • 集客・繁閑県外へ紹介すると当院の売上につながらず、飼主にとっては高額な検査費と移動の精神的・時間的負担があるため、受診を躊躇することが多い。

やったこと

当院のCT室に隣接する部屋に、地盤や建物床の大きな改良を必要とせず設置できる軽量の最新型動物用MRI検査機を導入し、設置した。脳脊髄疾患の症状を呈する犬や猫などの小動物に対し、飼主の了解のもと、まず麻酔下でCT検査を行い異常部位を発見する。その後、麻酔下の動物を隣接するMRI室に移動し、CTで見つかった異常部位を続けてMRIで精査し、疾病を特定する。当院はCT検査機の導入から10年の実績があり、安全度の高い麻酔技術により麻酔下での連続したCT・MRI連携検査が可能である。

新しい製品・サービス:軽量最新型動物用MRI検査機による、CTと連携した県内初の高精度検査サービス

事業の効果

  • MRI検査費 15万円→8万円

CT検査後に麻酔したまま隣接するMRI検査へ連続して移行できるようになり、動物の体への負担が軽減された。導入した機器の画像は人用大型MRI機種に比べても遜色のない内容である。飼主にとっては県外へ出向くMRI検査の費用、時間、精神的な負担が軽減された。県内の連携動物病院や動物医療保険会社などへ告知しており、庄内地区・全県で小動物の脳脊髄疾患に対し最善の治療ができるようになると見込んでいる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 5
    強み・弱みを踏まえた優位性県内にMRI検査機がなく県外紹介しかなかった点を挙げ、導入前の県外費用約15万円から8万円に設定した優位性が具体的に読み取れる。
  • 4
    これまでの取組との一貫性10年前のCT検査機導入に続き、CTとMRIを連動させる検査へ発展させており、過去の取組との一貫性が読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決CT検査だけでは判断が難しい課題と、MRI導入で売上や飼主負担の軽減につなげる方針が書かれ、課題認識は明確である。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標県外検査費15万円から8万円への変更は示されるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は書かれていない。
経営戦略との整合性4.3
  • これまでの取組との一貫性4

    10年前のCT検査機導入に続き、CTとMRIを連動させる検査へ発展させており、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性5

    県内にMRI検査機がなく県外紹介しかなかった点を挙げ、導入前の県外費用約15万円から8万円に設定した優位性が具体的に読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    CT検査だけでは判断が難しい課題と、MRI導入で売上や飼主負担の軽減につなげる方針が書かれ、課題認識は明確である。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標2

    県外検査費15万円から8万円への変更は示されるが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    CT機の10年の運用実績と麻酔技術、獣医師の増員見込みが書かれるが、補助事業を遂行する体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    脳脊髄疾患の診断ニーズや飼主の負担軽減、連携病院からの依頼増加など、顧客ニーズと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    CT後に連続してMRI検査を行う手順は示されるが、導入後のスケジュールや課題解決の方法までは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    県内にMRI検査機がない中で県内初の導入であり、動物用の高度画像診断を地域で提供する点が読み取れる。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    地域の動物医療の向上は述べられるが、雇用・波及効果や社会インフラとして国が補助する理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は示されておらず、費用対効果は読み取れない。

  • イノベーションへの貢献3

    CTとMRIを麻酔下で連続実施する検査体制は地域の動物医療の新しい取組とみられるが、デジタル技術の記載は薄い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    庄内地区や県内の連携病院への告知、県外需要の取り込みなど地域特性を活かす方針が書かれ、地域の動物医療を牽引する内容である。

今後の展望

CT・MRI検査が可能なことを県内の連携動物病院、動物医療保険会社、庄内地区のペット販売事業所に告知し、庄内地区・全県で需要を取り込み、売上増を図る。検査費は当面引き上げは難しいと見ているが、ペットを家族とする認識の浸透により価格以上の付加価値が認められると考えている。獣医師の増員が予定より早く見込めるため、県外からの需要も取り込む方針である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。