ものづくり補助金平成28年度製造業福島県

お菓子の「おいしさと風味」を閉じ込めるための急速冷凍機の導入

有限会社よしだや

成果冷凍時の芯温 -18℃→-20℃

この事例のポイント

  • 既存の冷凍設備では生産性が悪く、人気商品「ゆたかもち」を安定的に出荷できずにいた。
  • 人気商品「ゆたかもち」の製造プロセスを改善するため、新たに設備を導入した。
  • 冷凍時の芯温 -18℃→-20℃。急速冷凍により製造工程が大幅に減り、生産リードタイムが短縮された。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社よしだや
所在地福島県 石川郡石川町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数17人
資本金300万円
設立1995年

事業の背景

当社は大正13年に石川郡石川町で創業した和菓子・洋菓子の店で、なつかしいおいしさを届けてきた。近年は百貨店や商業施設の新装・売り場面積の拡大などにより甘味の需要が増えているが、少子高齢化の影響で需要が伸び悩み、顧客獲得競争も厳しくなっている。特に個人業者は営業地域の人口減少や大手企業・全国チェーン店との競争激化により厳しい経営環境にある。コンビニスイーツへの需要流出もあり、菓子製造小売業界の需要拡大にはつながっていない。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力既存の冷凍設備では生産性が悪く、人気商品「ゆたかもち」を安定的に出荷できずにいた。
  • 納期・工程作業工程が増え、製造から冷凍保管までのリードタイムが長く、製造後の在庫確保に時間がかかり、需要に応じた在庫量の確保が困難だった。
  • 品質・精度冷凍時間が長くなることで商品が劣化し、衛生面のリスクも増加していた。
  • 品質・精度品質面や衛生面での顧客満足度を向上させる商品の製造および提供が課題だった。

やったこと

人気商品「ゆたかもち」の製造プロセスを改善するため、新たに設備を導入した。導入したのは、-40℃の冷気で食材の芯温を-18℃から-20℃まで急速冷凍できるショックフリーザーである。これにより製造工程が大幅に減り、生産リードタイムが短縮されるとともに衛生面のリスクも減少した。さらにオーブンで加熱調理後に瞬時に冷却できるため、細菌増殖や冷凍やけを防ぎ、品質とおいしさを保てるようになった。機器の操作はマニュアル化した。

加工機ショックフリーザー(急速冷凍機)

事業の効果

  • 冷凍時の芯温 -18℃→-20℃

急速冷凍により製造工程が大幅に減り、生産リードタイムが短縮された。衛生面のリスクも減少した。オーブン加熱後すぐ冷却できるため、細菌増殖や冷凍やけを防ぎ、品質とおいしさを保てるようになった。オーブンから冷凍までの作業時間が大幅に短縮され、生産量を増やせるとともに保管用冷凍庫での在庫ストックも増やせるようになった。機器操作のマニュアル化により、製造責任者が不在でも従業員が安定した品質を保てるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    「ゆたかもち」の需要増加と既存冷凍設備の課題が書かれ、設備導入が自社の課題解決に結びつく流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    老舗としての伝統と経験、素材の相性を見抜く強みにふれているが、市場動向との対比や競争優位性の根拠は具体的に示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    既存冷凍設備の生産性低下、冷凍時間の長さ、リードタイムの長さなど課題が具体的に示され、急速冷凍機導入で工程が大幅に減ったと記載されている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    生産リードタイム短縮や生産量増加を目指すと記述があるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    「ゆたかもち」の需要が年々増加していること、品質とおいしさを保つ価値が述べられているが、ターゲットの数値的な裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    操作のマニュアル化や製造責任者不在時の対応など運用面の工夫は書かれているが、スケジュールや中長期の検証内容は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    米粉のみを使ったシュークリームという特徴や、冷凍やけを防ぐ高品質化への取り組みが書かれているが、分野の普及度や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    地域の老舗菓子店として地域に愛される点はうかがえるが、波及効果や雇用創出など国が補助する理由は具体的に書かれていない。

  • 費用対効果2

    生産量の増加や製品ロスの削減に言及があるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    急速冷凍機による品質保持やマニュアル化は読み取れるが、先端デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    大正13年創業の石川郡石川町の老舗として地域に愛される菓子づくりに努めると書かれているが、雇用や地域成長への具体的な効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

品質向上と多様化するニーズに対応するため、今後も改良を続けていく。伝統と経験を生かしつつ、最先端の技術を取り入れて地域の人々に愛される菓子づくりに励んでいく。

事業者の声

地域に愛され続けるお菓子づくりに努めていく

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。