ものづくり補助金平成24年度兵庫県

埋込型人体検知センサー開発

旭光電機株式会社

この事例のポイント

  • 従来の人体検知センサーは感度不足のため、高所への取り付けに限界があった。
  • 投光はX方向、受光はY方向にそれぞれ異なるレンズ分割を行う光学系を二次元マトリクスで重ねる方法を考案し、特許を出願した。
  • 従来の人体検知センサーに対して約5倍以上の感度向上がシミュレーションで確認された。

事業者のプロフィール

事業者名旭光電機株式会社
所在地兵庫県 神戸市
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野組込みソフトウェア
従業員数184人
資本金8,500万円
設立1952年

事業の背景

同社は昭和27年設立で、自動ドア用コントローラーなどを手がける。人体検知センサーの先駆的な要素部品メーカーとして技術を培ってきた。顧客である自動ドア装置メーカーから、4m以上の高所に設置できる高感度品の要望があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の人体検知センサーは感度不足のため、高所への取り付けに限界があった。
  • 新製品・新技術自動ドアやシャッターの駆動装置に埋込装着でき、4m以上の高所に取り付け可能な薄型センサーの開発が求められていた。
  • 品質・精度雨や雪などによる誤検知を防ぐ必要があり、検知エリアを細かく設定できることも求められていた。
  • コスト・採算顧客から安価な製品にしてほしいとの要求があった。

やったこと

投光はX方向、受光はY方向にそれぞれ異なるレンズ分割を行う光学系を二次元マトリクスで重ねる方法を考案し、特許を出願した。光学シミュレーターで繰り返しシミュレーションを行い、従来品に対して約5倍以上の感度向上が見込めることを確認した。投光・受光の各スポットの配置と光量配分を最適化する設計を行い、光学素子ホルダーとレンズの金型を製作した。その金型で投光素子・受光素子ホルダーとレンズの試作と評価を重ね、初期の開発目標を達成した。

  • 金型光学素子ホルダー金型レンズ金型
  • ソフト光学シミュレーター

新しい製品・サービス:取り付け可能高さ4m以上の埋込型人体検知センサー

事業の効果

従来の人体検知センサーに対して約5倍以上の感度向上がシミュレーションで確認された。4m以上の高所に設置できる高感度品が実現し、初期の開発目標を達成した。自動ドア国内シェア最大の大手装置メーカー等からの信頼を得られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.1 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性従来品の感度が高所で不足するという課題に対し、光学系の新方式で約5倍以上の感度向上を示し、自動ドア大手メーカーの信頼獲得に言及している。
  • 4
    課題の認識と解決顧客要望の4m以上の高所設置と検知エリア設定などの課題を整理し、感度約5倍という数値で解決の実効性を示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け目立たない埋込、4m以上の高所、検知エリアの細設定、誤検知防止、安価化といった顧客要求が具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用自動ドア等の安全・利便性に関わる部品開発とうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述はない。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    日本初の自動ドア用コントローラー開発など過去の技術蓄積が書かれ、人体検知センサーの高所対応開発との関連はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    従来品の感度が高所で不足するという課題に対し、光学系の新方式で約5倍以上の感度向上を示し、自動ドア大手メーカーの信頼獲得に言及している。

  • 課題の認識と解決4

    顧客要望の4m以上の高所設置と検知エリア設定などの課題を整理し、感度約5倍という数値で解決の実効性を示している。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標3

    感度約5倍のシミュレーション結果と初期の開発目標達成が書かれるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載されていない。

  • 事業を進める体制3

    技術部次長兼開発課長や自社の開発技術による設計・試作・評価の体制は書かれるが、人員数などの具体的な体制は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    目立たない埋込、4m以上の高所、検知エリアの細設定、誤検知防止、安価化といった顧客要求が具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    設計、簡易試作、評価、精度試作の段階を踏んだと書かれ、遂行手順は見えるが、スケジュールや今後の量産計画は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    従来品に対し約5倍以上の感度向上を実現した高感度品で、同分野で高水準の高付加価値化を図る内容と読み取れる。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用2

    自動ドア等の安全・利便性に関わる部品開発とうかがえるが、経済波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果3

    補助金は高精度な金型製作に投じられたと書かれるが、投入額に対する付加価値や費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    光学系の新方式や光学シミュレーターの活用はうかがえるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は明記されていない。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    自動ドア向け人体検知の高感度化は新分野への取組とうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

今後は光学系の要素部品の製作メーカーとして技術伝承を行い、新たな技術開発に挑戦して業界での確固たる地位を築いていきたいとしている。

  • 目標:感度 1倍→5倍
  • 目標:取り付け可能範囲を高さ4m以上にする

事業者の声

光学シミュレーターがなければ事前の修正や確証を得るのは難しかったでしょう。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。