ものづくり補助金平成24年度兵庫県

鏡板切断ロボット用「簡易教示システム」の開発

髙丸工業株式会社

成果従来の半額以下で供給できるようになった。

この事例のポイント

  • 産業用ロボットは教示作業が困難で、中小企業への導入が進んでいない。
  • 鏡板の加工図面に示される4種類の2次元情報(回転角度、中心間距離、加工穴径、傾斜角度)に着目し、これを入力するだけで適切なロボット動作プログラムを自動作成するシステムを開発した。
  • 従来の半額以下で供給できるようになった。ティーチング作業を不要にし、開先加工を除外したことで、従来の半額以下で供給できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名髙丸工業株式会社
所在地兵庫県 西宮市
技術分野組込みソフトウェア
従業員数24人
資本金7,500万円
設立1967年

事業の背景

日本の産業用ロボットは世界シェアが約80%である。一方、ロボットの導入は95%が大企業で、中小企業は5%にとどまる。最大の原因は難解な教示作業の手間と人材の問題である。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能産業用ロボットは教示作業が困難で、中小企業への導入が進んでいない。
  • 生産能力鏡板の穴開けは3次元作業で難解であり、ロボット化の教示作業はさらに困難である。
  • コスト・採算顧客からは安価で簡易な鏡板のプラズマ切断ロボットが求められていた。

やったこと

鏡板の加工図面に示される4種類の2次元情報(回転角度、中心間距離、加工穴径、傾斜角度)に着目し、これを入力するだけで適切なロボット動作プログラムを自動作成するシステムを開発した。教示作業は不要とし、開先加工は除外した。タッチセンサーで鏡板の寸法を測定し、2次元の動作プログラムを鏡板に沿った3次元データに自動補正する機能を搭載した。

新しい製品・サービス:鏡板のケガキ・穴開け作業を行う「簡易教示システム」(負板切断ロボット用システム)

事業の効果

  • 従来の半額以下で供給できるようになった。

ティーチング作業を不要にし、開先加工を除外したことで、従来の半額以下で供給できるようになった。今後はパイプの型切断や鞍型切断、各種溶接作業にも応用を進める予定である。少量多品種生産を行う中小企業へのロボット導入の促進に寄与することが期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決教示作業の手間と人材不足という課題を明示し、初期投資を半額以下にする目標を示しており、課題認識と解決の方向は具体的に読み取れる。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け顧客からの依頼を受けた簡易で安価な鏡板切断ロボットというニーズと、初心者でも利用可能という選ばれる理由が示されている。
  • 4
    イノベーションへの貢献2次元データから3次元プログラムを自動作成し、タッチセンサーで補正する手法で、中小企業のロボット導入という新たな取組が具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員24人で全メーカーのロボットを扱う技術力とオペレーター教育に触れるが、補助事業を遂行する体制の具体は書かれていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    産業用ロボットのシステムインテグレーターとして、ロボット導入推進という方向性は読み取れるが、過去の取組との連続性は具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    中小企業のロボット導入が5%にとどまるという市場状況は示されているが、同社の強み・弱みと競争優位の関係は詳しく書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    教示作業の手間と人材不足という課題を明示し、初期投資を半額以下にする目標を示しており、課題認識と解決の方向は具体的に読み取れる。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    初期投資を半額以下にするという目標はあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の根拠も薄い。

  • 事業を進める体制2

    従業員24人で全メーカーのロボットを扱う技術力とオペレーター教育に触れるが、補助事業を遂行する体制の具体は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客からの依頼を受けた簡易で安価な鏡板切断ロボットというニーズと、初心者でも利用可能という選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋3

    4種類の2次元データから自動プログラムを作る手順と3次元補正の仕組みは説明されているが、遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    鏡板のプラズマ切断ロボット自動化は一般的普及度が低い分野と読めるが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用3

    ロボット革命は成長戦略の柱とされ、中小企業の導入促進に寄与すると書かれているが、波及効果や雇用創出の数字はない。

  • 費用対効果3

    初期投資を従来の半額以下にできる点は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    2次元データから3次元プログラムを自動作成し、タッチセンサーで補正する手法で、中小企業のロボット導入という新たな取組が具体的に示されている。

政策面3.0
  • 成長分野への進出3

    中小企業へのロボット導入推進が国の成長戦略に沿うと書かれているが、産業構造転換への寄与は具体的に述べられていない。

  • 地域経済への波及ー

    公開情報では判断できません。

今後の展望

本システムを応用し、パイプの型切断や鞍型切断、各種溶接作業もロボット化を進めていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成24年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。