ものづくり補助金平成28年度製造業神奈川県

フィルタ交換完全不要のサイクロン式集塵装置の試作開発

株式会社成光工業

この事例のポイント

  • 樹脂部品の加工を外注しており、外部委託による製作コストが高いことが悩みだった。
  • 樹脂部品の試作を外注から内製に切り替えるため、3Dプリンターを導入した。
  • 3Dプリンターの導入により、樹脂部品の試作を内製化できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社成光工業
所在地神奈川県
業種電子部品・デバイス・電子回路製造業
技術分野立体造形

事業の背景

金属の金型加工や曲げ加工を得意とする当社は、長年、金属部品を製造してきた。サイクロン式集塵機の試作開発に携わるようになったのは、ある企業から金属加工技術を見込まれ、サイクロン部品の試作開発を依頼されたのが始まりである。当初は設計図を渡され指示通りに作るだけだったが、サイクロン式集塵機の試作には樹脂加工技術が必要で、当社はその工程を外注していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算樹脂部品の加工を外注しており、外部委託による製作コストが高いことが悩みだった。
  • 納期・工程外部委託のため製作に時間がかかり、試作開発の進みが遅れがちだった。

やったこと

樹脂部品の試作を外注から内製に切り替えるため、3Dプリンターを導入した。3Dプリンターによる内製化により、製作コストを約75%、製作時間を90%以上削減することに成功した。この成果をもとに、当社の金属加工技術を用いたステンレス製のサイクロン式集塵機の試作に成功した。

加工機3Dプリンター

新しい製品・サービス:フィルタ交換不要のサイクロン式集塵機

事業の効果

3Dプリンターの導入により、樹脂部品の試作を内製化できた。製作コストは約75%、製作時間は90%以上削減された。これにより、加工時間とコストの大幅な削減を実現した。ステンレス製のサイクロン式集塵機の試作にも成功し、新規事業の立ち上げにつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    金属の金型加工や曲げ加工を得意とする当社が新規事業として取り組んだことは読み取れるが、既存事業との連続性の説明は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    金属加工技術を活かしステンレス製の試作に成功したとあり、自社の強みの活用はうかがえるが、市場環境の分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    外部委託の高いコストと製作時間が課題とされ、3Dプリンター導入で製作コスト約75%、時間90%以上の削減という解決策が示されている。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    コストと時間の削減率は示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    引き合いを受けている企業や展示商談会を通じて個社の環境に合わせた開発を行うとあり、顧客像はうかがえるが具体性は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は樹脂と金属を使い分けて使用環境に合わせた製品開発を進めるとあり、方向性はあるが期限や手順は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    フィルタ交換不要のサイクロン式集塵機という差別化が示されているが、市場での普及度や高価格化の根拠は書かれていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果4

    ものづくり補助金を活用し3Dプリンター導入で製作コスト約75%、製作時間90%以上の削減を実現したと数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dプリンターの内製化により外部委託を減らしたとあり、デジタル技術の活用は読み取れるが、サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出2

    金属加工企業が集塵機という新分野に進出したことはうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は樹脂と金属を使い分けることで、使用される環境に合わせた製品開発を行っていく。引き合いを受けている企業に加え、展示商談会等を通じて個社の環境に合わせた開発を進めていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。