ものづくり補助金平成28年度製造業富山県

穴加工技術の高度化による短納期の実現と加工ノウハウ承継の確立

アイ・ディック株式会社

成果製品の検品時にかかる作業時間を5分の1程度に短縮できる。

この事例のポイント

  • 経験と職人の技術に頼る穴あけ作業は、規定サイズの穴を精度よく安定して加工するのが難しかった。
  • 対話機能付きマシニングセンターを導入し、機械部品の穴あけやねじ切りなどの複合加工を一台で行えるようにした。
  • 製品の検品時にかかる作業時間を5分の1程度に短縮できる。マシニングセンターの導入により、規定サイズの精度の高い加工を安定して施せるようになり、加工技術の高度化と技術継承が進ん…

事業者のプロフィール

事業者名アイ・ディック株式会社
所在地富山県 魚津市
業種はん用機械器具製造業
技術分野機械制御
従業員数19人
資本金2,000万円
設立1968年

事業の背景

当社は機械メーカーなどから機械部品の加工を請け負うほか、省力化機械の設計製作を行っている。昭和43年に前身の吉崎鉄工所を設立し、平成15年に設計部門を設立してから省力化機械の受注製作を始めた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能経験と職人の技術に頼る穴あけ作業は、規定サイズの穴を精度よく安定して加工するのが難しかった。
  • 人手・技能ベテラン職人の減少が進み、技術の継承と人材育成に時間がかかっていた。
  • 品質・精度手作業やデジタル測定器による寸法測定は、測る人や力加減によって結果に差が出ていた。
  • 生産能力職人の経験に依存していたため、断っていた仕事も受けられない状況があった。

やったこと

対話機能付きマシニングセンターを導入し、機械部品の穴あけやねじ切りなどの複合加工を一台で行えるようにした。規定サイズの穴を高精度に安定して加工できるようにした。寸法計測器「瞬測」を開発し、誰でも簡単に高精度に寸法を測れるようにした。パソコンに測定結果をデータとして残せるようにした。

加工機対話機能付きマシニングセンター
検査測定寸法計測器「瞬測」

新しい製品・サービス:寸法計測器「瞬測」

事業の効果

  • 製品の検品時にかかる作業時間を5分の1程度に短縮できる。
  • 作業時間も1~2割程度短縮できた。

マシニングセンターの導入により、規定サイズの精度の高い加工を安定して施せるようになり、加工技術の高度化と技術継承が進んだ。作業時間は1~2割程度短縮し、省力化にもつながった。寸法計測器「瞬測」により検品時の作業時間が5分の1程度になった。受注の幅が広がり、リピート品は前回のデータで再入力せずに製造でき、少量注文でも採算性が高くなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性53%
  • これまでの取組との一貫性3

    会社は昭和43年創業で省力化機械の設計製作を展開し、設計部門設立後に受注製作を開始したと書かれ、過去の取組との流れはうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    受注の幅が広がり採算性が高いとあるが、市場動向や競合に対する強み・弱みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決3

    ノギス測定の差や穴加工の精度不足という課題が示され、対話式マシニングセンターで解決する流れは読めるが、高付加価値化の数値目標は薄い。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    作業時間が1~2割程度短縮、検品作業時間が5分の1程度に短縮とあり数値はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    従業員19人の会社でベテラン職人の技術継承に取り組むとあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の記述はない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    誰でも簡単に精度の高い加工ができる点、リピート品の作業効率向上、注文数が少なくても採算性が高い点など、選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    今後はマシニングセンターの台数を増やす、面取機を開発するなど中期的な方向は書かれているが、スケジュールや遂行方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    対話式の機械で誰でも精度の高い加工ができる点が特徴として書かれているが、分野の普及度や高価格化の水準は示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    省力化機械で人材育成時間を削減し、ベテラン技術の減少に対応するとあるが、波及効果や雇用創出の数字はない。

  • 費用対効果3

    作業時間を1~2割短縮、検品時間を5分の1程度にしたと数値で示されているが、補助金額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    省力化機械の設計製作や「瞬測」などデジタル測定器の活用はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    魚津市という地域に所在し、省力化機械の提案を進める方針はあるが、地域の経済成長への具体的な牽引効果は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はマシニングセンターの台数を増やすなど、さらなる機械化を進めたい。部品加工と産業機械の設計製作を二本柱に、人と機械のバランスのとれた共生を創りあげたい。角を自動で面取りする面取機の開発も進めている。

事業者の声

「瞬測」は、誰でも正確に簡単に測定が可能で、パソコンにつないで測定結果をデータとして残すことができる。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。