ものづくり補助金平成28年度製造業長野県

超難加工材料の新規研磨プロセス(スマート研磨)の開発

不二越機械工業株式会社

成果従来の5分の1から6分の1の加工時間を実現する

この事例のポイント

  • SiCやGaNなどの超難加工材は長時間の研磨加工が必要で、それがコスト高の一因となっている。
  • 平成28年度のものづくり補助金で、超難加工材料の新規研磨プロセス(スマート研磨)の開発に欠かせない表面形状測定システムを導入した。
  • 従来の5分の1から6分の1の加工時間を実現する。導入した表面形状測定システムで、スマート研磨の性能を確認した。

事業者のプロフィール

事業者名不二越機械工業株式会社
所在地長野県 長野市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数202人
資本金6,000万円
設立1952年

事業の背景

不二越機械工業は旋盤や木工機などの工作機械の製造・販売から始まり、シリコンウェーハの研磨装置などの開発メーカーとして事業を広げてきた。ラッピングマシンやポリッシングマシンで世界トップクラスのシェアを獲得している。次世代パワー半導体材料のSiCやGaNは、電力会社や自動車メーカー、電機メーカー等が大きな期待を寄せている一方、超難加工材のため研磨加工が長時間になっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力SiCやGaNなどの超難加工材は長時間の研磨加工が必要で、それがコスト高の一因となっている。
  • コスト・採算高性能デバイスを低価格で普及させるため、研磨時間を短縮し生産コストを下げる必要がある。

やったこと

平成28年度のものづくり補助金で、超難加工材料の新規研磨プロセス(スマート研磨)の開発に欠かせない表面形状測定システムを導入した。従来の5分の1から6分の1の加工時間を実現する新規研磨プロセスの開発に取り組んだ。高速・高圧研磨に対応した装置を用いて、研磨プロセスの性能を確認した。

検査測定表面形状測定システム

新しい製品・サービス:超難加工材料の新規研磨プロセス(スマート研磨)

事業の効果

  • 従来の5分の1から6分の1の加工時間を実現する

導入した表面形状測定システムで、スマート研磨の性能を確認した。従来の5分の1から6分の1の加工時間を実現する新規研磨プロセスの開発に取り組んでいる。研磨時間の短縮により高性能デバイスの低価格化を目指す。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性4

    平成25年度から研磨装置、26年度からウェハ製造ラインと連続して同分野の開発に取り組んでいると事例にあり、一貫性は読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    SiCやGaNの難加工性とコスト高が課題とあるが、市場動向や自社の競争優位の根拠は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    長時間研磨がコスト高の一因とし、従来の5分の1から6分の1の加工時間を実現する目標が示されており、課題と解決策の対応は具体的。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    従来の5分の1から6分の1の加工時間という目標はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    大学との共同研究であることや総責任者の専務が示されているが、人材や事務処理体制の具体的な確保状況は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高性能デバイスを低価格で普及させるという目的は示されているが、顧客ターゲットや選ばれる理由の整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    開発の方向性は示されているが、スケジュールや課題の解決方法、中長期の検証内容は事例からうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    SiCやGaNは普及途上の次世代材料とあるが、高水準の高付加価値化・高価格化についての具体的記述は薄い。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    省エネの切り札として電力会社や自動車メーカーが期待し、ミニマルファブ構想に協力すると書かれ、社会的意義はうかがえる。

  • 費用対効果2

    補助金投入額や付加価値額の増加など費用対効果を示す数字は書かれておらず、加工時間短縮のみが示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    ミニマルファブ向けの高効率製造ラインや自動化を掲げ、新製造方法への貢献はうかがえるが、サプライチェーン全体への効果は具体的でない。

政策面40%
  • 成長分野への進出3

    次世代パワー半導体や医療分野など成長分野への進出が書かれ、構造転換への寄与がうかがえるが、政策との関係は明示されていない。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

研磨機から周辺の自動機、設備機器の開発へと広げ、医療分野も伸ばしたい。新分野に挑戦するため、より幅広い分野の人材の育成を目指している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。