ものづくり補助金平成29年度製造業佐賀県

画像寸法測定器導入で検査工数削減による生産性向上

株式会社合瀬製作所

成果製品1個当たりの測定時間 5分→2分

この事例のポイント

  • 寸法測定を作業者の目視で行っていたため個人差が生じ、顧客が求める品質基準を満たせないことがあった。
  • 測定業務を自動化する画像寸法測定器を導入した。
  • 製品1個当たりの測定時間 5分→2分。測定を機械化したことで、作業者ごとの測定技術や個人間の品質ばらつきによる人的ミスが減り、品質が安定した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社合瀬製作所
所在地佐賀県 吉野ヶ里町
業種生産用機械器具製造業
技術分野測定計測
従業員数40人
資本金2,000万円
設立1968年

事業の背景

当社は精密機器部品、電極特殊部品、産業機械設備部品、半導体関連部品などを幅広く加工・受注している。電気自動車製造用ツールの製造工程で生産性の課題を抱えていた。自動車業界では電気自動車への転換が加速し、顧客からは品質要求がさらに厳しくなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度寸法測定を作業者の目視で行っていたため個人差が生じ、顧客が求める品質基準を満たせないことがあった。
  • 人手・技能品質を保つためにはベテラン社員のみに検査を担当させる必要があり、検査に手を取られて生産が停止し全体の稼働率が低下していた。

やったこと

測定業務を自動化する画像寸法測定器を導入した。測定物をテーブルに置きスタートボタンを押すと自動的に測定が行われる。従来は投影機や顕微鏡で2点間の距離を測定していたが、画像処理による自動測定で100点以上の点観測が可能になった。複数一括測定機能も備え、多数個一括測定や数カ所の同時測定もできるようになった。

検査測定画像寸法測定器

事業の効果

  • 製品1個当たりの測定時間 5分→2分

測定を機械化したことで、作業者ごとの測定技術や個人間の品質ばらつきによる人的ミスが減り、品質が安定した。測定時間の短縮により作業者は他製品の加工に携われるようになり、全体の稼働率が向上した。作業者の負荷が軽減され、高品質・短納期・コスト削減に応える生産体制の基盤も整った。社員がスキルアップに取り組む時間も確保できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の取組との一貫性は読み取れず、生産性向上のための測定自動化という課題認識はあるが、経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    電気自動車への転換加速という外部環境に触れるが、自社の強み・弱みや競争優位の記述はわずかにうかがえる程度である。

  • 課題の認識と解決4

    測定時間が5分から2分へ短縮、個人差排除と課題が具体的に示され、品質保証と生産性向上の実効性が読み取れる。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    測定時間5分から2分への短縮という数値目標に対する結果が示され、高付加価値化の実現性が読み取れるが、賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    導入後の作業者配置や社員のスキルアップ体制に触れるが、補助事業を遂行する人材・事務体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    顧客の品質要求や画像測定器の転用可能性は書かれるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けの具体性は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    全数検査への変更やオンライン化による品質保証体制の構築など今後の展望は示されるが、スケジュールや解決方法は明確でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    画像測定による自動化は一般的でない測定を含むとされ、3次元形状製品への活用も示されるが、普及度や高水準化の度合いは不明確である。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    電気自動車製造の品質要求への対応は触れられるが、波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    測定時間が5分から2分へ短縮し、作業者が他製品の加工に携われ全体の稼働率が向上したと読み取れ、効果は具体的である。

  • イノベーションへの貢献3

    画像処理による自動測定やデータのオンライン化を推進する点は読み取れるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    電気自動車への転換という成長分野に触れるが、日本経済の構造転換への寄与は直接示されていない。

  • 地域経済への波及2

    佐賀県の事業所として事業を行うことは示されるが、地域特性を活かした付加価値や雇用創出の記述はわずかである。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後さらに高い精度が求められ工程能力の限界も予測されるが、現在の生産性が維持できていれば抜き取り検査から全数検査に変更し品質を保証できると期待している。新たなシステムで社内オンライン化によるデータ管理を進め、工程品質保証体制の構築も視野に入れている。3次元形状の製品にも同じ画像測定器を活用し自動化を図る考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。