ものづくり補助金平成28年度製造業愛知県

デジタルサーボプレスとDLCコーティングによる塑性加工技術開発

株式会社SPワークス

この事例のポイント

  • 職人が持つ技術の勘やコツを、どのように正確に現場へ浸透させるかが課題だった。
  • 平成28年度補正「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」に採択され、サーボプレスを導入した。
  • メッキ付材料のプレス加工でメッキ剥がれを最小化することに成功した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社SPワークス
所在地愛知県 豊橋市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数17人
資本金300万円
設立1960年

事業の背景

当社は1955年9月に鈴木プレス工業所として個人創業し、1960年6月に有限会社として設立、2013年11月に株式会社SPワークスへ商号変更した。光学部品、自動車部品、医療機器部品の精密プレス加工を手掛け、金型設計・加工の記録データを活用して開発試作品から100万個の順送加工まで対応している。取扱分野は自動車、医療機器、カメラ・光学、電子機器・事務機・エネルギー、建築、厨房機器、農業用器具、娯楽分野に及ぶ。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能職人が持つ技術の勘やコツを、どのように正確に現場へ浸透させるかが課題だった。
  • 品質・精度メッキを施した板材は傷つきやすく、メッキ剥がれが問題となっていた。

やったこと

平成28年度補正「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」に採択され、サーボプレスを導入した。メッキ付材料の塑性加工技術を開発するため、豊橋技術科学大学でコーティング技術を研究するチームと共同研究を行った。新たなプレス機と新たな加工方法を銅のメッキ付材料のプレス加工工程に活用し、製品化に成功した。共同研究により特殊金型を開発し、自動車向け電気系部品であるバスバーの安定量産につなげた。

加工機サーボプレス

新しい製品・サービス:メッキ付材料のプレス加工製品(自動車向け電気系部品バスバーを含む)

事業の効果

メッキ付材料のプレス加工でメッキ剥がれを最小化することに成功した。板材表面の傷つきが抑制され、歩留まりが改善して生産品のロス低減や金型の耐久性向上に貢献した。特殊金型により顧客の品質評価が高まり、新たな仕様の案件受注にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1955年創業以来の精密プレス加工の実績と、生産管理ソフト導入(2017年)や共同研究の流れは読み取れるが、経営戦略上の明確な位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車・医療機器・光学など多分野の取引実績や、メッキ付材料の加工技術という強みは読み取れるが、市場動向との関係は具体的に書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    メッキ剥がれという現状課題を認識し、サーボプレス導入や共同研究で歩留まり改善・ロス引き下げに取り組んだ点が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれていないが、歩留まりやロス引き下げへの言及がわずかにうかがえる。

  • 事業を進める体制3

    従業員17人、設計記録のデータベース化、部署間の情報共有など体制面の記述はあるが、補助事業の遂行体制として具体的に書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客要望により試作1個から順送100万個まで対応し、顧客品質評価の向上や新仕様受注に繋がった点が具体的に読み取れる。

  • 事業化までの道筋2

    技術継承や日々の技術革新への取組は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    メッキ付材料のプレス加工で剥がれを最小化し、板材の傷つき抑制で歩留まりを改善した点が、同分野での高付加価値化として読み取れる。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    自動車・医療機器などの産業基盤を支える点はうかがえるが、経済波及や雇用創出の具体的な記述はない。

  • 費用対効果3

    ロス引き下げや金型耐久性向上など効果は書かれているが、補助金投入額に対する数値的な費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献4

    豊橋技術科学大学との共同研究でメッキ付材料の塑性加工技術を開発し、サプライチェーン上の課題解決に貢献した点が読み取れる。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    豊橋市を拠点とし地域の大学との連携は読み取れるが、雇用創出や地域経済成長への寄与は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後も様々な素材や発想を取り込み、「技術と信頼」に磨きをかけて新たな加工技術の発展に寄与するとともに、更なる受注拡大と技術継承を進めていく考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。