ものづくり補助金平成28年度製造業愛知県

最新の高精度カッティングマシン導入による多品種少量生産品の拡販と生産性の向上

森松産業株式会社

成果従来のレシプロ方式と比べ、加工時間は65%減少した

この事例のポイント

  • 本社工場に設置した大型プレス機は30年ほど使われて老朽化しており、多品種少量品の比率が年々高まる中で対応が難しくなっていた。
  • 平成28年度補正「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」を活用し、最新の高精度NCカッティングマシンを平成29年に要工場へ導入した。
  • 従来のレシプロ方式と比べ、加工時間は65%減少した。新設備の導入により、大物や複雑形状の多品種少量案件に対応できるようになり、加工時間が大幅に短縮され、加工精度も大幅に向…

事業者のプロフィール

事業者名森松産業株式会社
所在地愛知県 名古屋市
業種プラスチック製品製造業
技術分野機械制御
従業員数18人
資本金3,600万円
設立1971年

事業の背景

森松産業は文具、雑貨、オフィス用品、キッチン・リビング用品などプラスチックシート製品を幅広く手がける。主力は文具や店頭用POP製品で、デスクマットもロングセラー商品である。規格品はなく、通販関連は商品の入れ替えが頻繁なため、大量の製品在庫を抱えない受注生産の業態である。多品種少量品の比率が年々拡大しており、製造方法を見直して多品種でも利益を確保する仕組みづくりに取り組んでいた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力本社工場に設置した大型プレス機は30年ほど使われて老朽化しており、多品種少量品の比率が年々高まる中で対応が難しくなっていた。
  • 納期・工程サイズの大きい製品は複数工程が必要で、顧客の要求する納期に十分対応できなかった。
  • 品質・精度従来のカッターは切断のずれ精度が1~3ミリメートルあり、加工精度の向上が求められていた。

やったこと

平成28年度補正「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」を活用し、最新の高精度NCカッティングマシンを平成29年に要工場へ導入した。導入したカッターのテーブルサイズは1800ミリ×3200ミリメートルで、大物加工に適している。従来のレシプロ方式による切断やプレス加工と比べ、加工時間は65%減少した。導入機のずれ精度は0.5ミリメートルとなり、大幅な高精度化を実現した。ツールのヘッドは3箇所あり、切断と穴開けを同時に行える。

加工機高精度NCカッティングマシン(導入したカッティングマシン)

事業の効果

  • 従来のレシプロ方式と比べ、加工時間は65%減少した
  • ずれ精度 1ミリメートル→0.5ミリメートル
  • 納期は7営業日だったのが半減できたという

新設備の導入により、大物や複雑形状の多品種少量案件に対応できるようになり、加工時間が大幅に短縮され、加工精度も大幅に向上した。納期も半減したとされる。NC装置のため顧客から送られた図面でダイレクトに加工でき、社員のモチベーションも上がった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業当時の素材販売から塩ビ製文具への参入、プラスチックシート製品の幅広い展開という経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    通販関連で商品入れ替えが頻繁、規格品なしで顧客との摺り合わせが重要という市場の特徴と、多品種少量対応の方針は読み取れるが、競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    大型プレス機の老朽化と多品種少量品の比率拡大という課題を示し、カッティングマシン導入で納期を7営業日から半減させる具体的な対応が書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    加工時間が従来のレシプロ方式と比べ65%減少、ずれ精度が1-3ミリから0.5ミリへ、納期が7営業日から半減と数値で目標と効果が示されている。付加価値額や賃上げ目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    社員のモチベーション向上にふれる程度で、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はうかがえる程度にとどまる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    文具や店頭用POP、デスクマットなど製品と用途が具体的で、多品種少量案件を拡大したいという方針と、一枚から形状を切れる強みが示されている。

  • 事業化までの道筋3

    平成29年に導入済みで、今後は多品種少量案件を拡大するという方向性は読み取れるが、スケジュールや課題解決の方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    EVA樹脂製の甲冑を事業化し、1200箇所の穴開けを同時に行う加工など、一般的でない高付加価値化の取り組みが示されているが、市場における位置づけは数値で示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域の事業者との共同取り組みや甲冑ミュージアムの開放などがうかがえるが、国が補助する積極的な理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    導入で加工時間65%減と納期半減という効果が示されるが、補助金投入額に対する費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    NC装置で顧客から送られた図面を直接加工できる点はデジタル活用としてうかがえるが、サプライチェーン全体のイノベーションへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    名古屋・中部エリアの甲冑文化や地域イベントにふれているが、雇用創出や地域経済成長の牽引としての記述は具体性が薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

多品種少量案件を拡大し、今以上に信頼ある企業をめざす。

事業者の声

一枚からどんな形でもカットできるので多品種少量案件を拡大したい

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。