ものづくり補助金平成28年度製造業三重県

オリジナルメッセージ煎餅等の展開による商品のサービス化の推進

有限会社平治煎餅本店

成果受注から完成までの日数 30日→8日

この事例のポイント

  • 焼印を使ったオリジナル焼印入り煎餅は、受注から引渡しまで1か月以上かかり、パーソナル需要には向かなかった。
  • レーザーマーカーを導入し、焼印の代替として、レーザー光線で菓子の表面を焦がして刻印する方式を和菓子に転用した。
  • 受注から完成までの日数 30日→8日。レーザーマーカーの導入により、外注していた2工程が不要になり、受注から完成までの期間が1か月程度から1週間程度に短縮さ…

事業者のプロフィール

事業者名有限会社平治煎餅本店
所在地三重県 津市
業種食料品製造業
従業員数19人
資本金300万円
設立1913年

事業の背景

有限会社平治煎餅本店は、1913年創業の津市の老舗和菓子店で、主力商品は三重県を代表する銘菓「平治煎餅」である。津市内の直営店2店舗のほか、県内の百貨店、駅構内、高速道路サービスエリア・パーキングエリア、ショッピングセンターなどで販売している。地方都市では人口減少と高齢化により地元の和菓子需要が縮小傾向にあり、地域外への販路開拓が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程焼印を使ったオリジナル焼印入り煎餅は、受注から引渡しまで1か月以上かかり、パーソナル需要には向かなかった。
  • コスト・採算焼印の製作費(2万円〜5万円)や製作期間(約1か月)を理由に、注文を断念される顧客も多かった。
  • 新製品・新技術焼印を押せる商品は平たい煎餅に限られ、それ以外の商品には対応できなかった。
  • 販路・情報発信地方都市では人口減少と高齢化で地元の需要が縮小しており、地域外に市場を見出す必要があった。

やったこと

レーザーマーカーを導入し、焼印の代替として、レーザー光線で菓子の表面を焦がして刻印する方式を和菓子に転用した。これにより、お客様の要望に応じたメッセージやイラストを煎餅や最中、饅頭などに施して販売できるようにした。導入前は受注から完成まで30日を要していたが、外注していた2工程を内製化して削減し、導入後の検証では1週間程度(平均8日)で完成できることを確認した。受注内容は店舗・工場間のネットワークで共有し、データベース化して今後の販売促進に活かす体制を整えた。

加工機レーザーマーカー

新しい製品・サービス:オリジナルメッセージ入り菓子・オリジナルデザイン入り煎餅

事業の効果

  • 受注から完成までの日数 30日→8日

レーザーマーカーの導入により、外注していた2工程が不要になり、受注から完成までの期間が1か月程度から1週間程度に短縮された。焼印の製作費や製作期間が不要になったことで、小ロットでも価格を抑えて提供でき、新規顧客を取り込める見込みである。オリジナルデザインの自由度が広がり、バレンタインデーなどのパーソナルギフト需要にも対応できるようになった。また、店頭で顧客と触れ合う機会が増え、商品販売の機会につながると期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    大正2年創業の老舗で、オリジナル焼印煎餅からレーザーマーカーによるメッセージ入り菓子へ展開する流れは読み取れるが、経営戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    地元需要縮小という外部環境と、全国銘菓加盟・三重セレクション選定という強みに触れているが、競争優位の論理は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    受注から完成まで1か月以上を要した課題を、導入後は外注2工程を削減し一週間程度に短縮できると数字で示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    製造日数が30日から8日へ短縮と示されるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の根拠は薄い。

  • 事業を進める体制2

    体制として店舗・工場間ネットワーク構築や従業者19名への言及はあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ターゲットをプライベートギフトやフォーマルギフトに定め、バレンタインの友チョコ等の需要に言及し、選ばれる理由も整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    ホームページのリニューアル計画や年間イベントへの商品提案体制の構築など今後の展望はあるが、スケジュールや課題解決の方法は詳細でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    オリジナルメッセージ入り菓子は地域の和菓子業界で事例が少ないと述べられているが、普及度を数字で示す記述はない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    地方都市の人口減少と地元需要縮小、地域外市場の開拓の必要性にわずかに触れているが、経済波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果2

    焼印費用2万〜5万円や期間1か月が示される一方、投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献3

    レーザーマーカーとデータベース化による顧客データ共有・活用を通じて提案営業につなげる点は読み取れるが、業界全体への貢献の記述は乏しい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    三重県の特色ある菓子を地域外へ発信する方針や観光土産としての地域性に触れるが、雇用や地域経済成長への効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

顧客のライフイベントに合わせた商品提案ができる体制を構築し、データ化によるハードユーザー化を図る。全国への販路拡大に向けてホームページのリニューアルを計画している。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。