ものづくり補助金平成28年度製造業滋賀県

微細気泡を用いた環境負荷低減ができるシャワー洗浄システムの開発

関西オートメ機器株式会社

成果新方式の溶存酸素濃度は従来方法とほぼ同等であることが確認された。

この事例のポイント

  • 従来の気液溶解方法は、タンク内部の気体と液体を一定に保持する構造が必要で、拡張性に乏しくタンクの小型化に課題があった。
  • 気体を水に溶解させるミキシング技術として、気液混合流を新開発の構造体に加える方式を検討し、3Dプリンターで試作した。
  • 新方式の溶存酸素濃度は従来方法とほぼ同等であることが確認された。ミキシング方式は従来とほぼ同等の溶存酸素能力を持ち、拡張性が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名関西オートメ機器株式会社
所在地滋賀県 大津市
業種電気機械器具製造業
技術分野精密加工,表面処理
従業員数38人
資本金1,000万円
設立1974年

事業の背景

洗浄技術の一つであるシャワー洗浄は、機械部品、加工用治具、通い箱、実装基板の洗浄などに広く使われている。洗浄能力は洗剤と圧力で決まり、対象物や汚れに応じて選ばれる。洗剤使用量の削減と環境負荷の低減が求められている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力従来の気液溶解方法は、タンク内部の気体と液体を一定に保持する構造が必要で、拡張性に乏しくタンクの小型化に課題があった。
  • 新製品・新技術微細気泡を生成するための、洗浄能力を高めるシャワーノズルの構造が確立されていなかった。

やったこと

気体を水に溶解させるミキシング技術として、気液混合流を新開発の構造体に加える方式を検討し、3Dプリンターで試作した。タンク内部に気液混合を促す流路を設け、流量に応じて内部の構造体を交換できる方式とした。流体素子の概念を利用して円環状の流れを加える構造を設計し、ノズル3パターン(A、B、C)を3Dプリンターで試作した。試作ノズルを用いて、汎用シャワーノズルとの比較による洗浄性能の評価を行った。

加工機3Dプリンター

新しい製品・サービス:微細気泡発生用のシャワーノズルをはじめとした、シャワー洗浄装置に組み込めるデバイス

事業の効果

  • 新方式の溶存酸素濃度は従来方法とほぼ同等であることが確認された。
  • 容積 100%→95%
  • 開発した新型ノズルは、微細気泡を使用しない洗浄と比較して約20%の洗浄性の向上を示した。

ミキシング方式は従来とほぼ同等の溶存酸素能力を持ち、拡張性が高まった。ノズルの試作により、マイクロバブルの有無での比較で最大約20%の洗浄力向上が確認された。容積を約5%減らせる可能性も示された。洗浄能力の上限はまだ見えておらず、金属製試作品やフィールド試験を経て製品化する計画である。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均1.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性40%
  • これまでの取組との一貫性2

    事例は微細気泡シャワー洗浄の開発に言及するが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    洗浄剤削減や環境負荷低減への貢献は述べられるが、市場や顧客動向、自社の強み・弱みへの言及はない。

  • 課題の認識と解決2

    課題として洗浄能力の上限が見えないことは示されるが、高付加価値化や成長につながる事業計画の具体は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、洗浄性能は約20%向上、約5%容積削減の可能性にとどまる。

  • 事業を進める体制2

    新規導入の3Dプリンターや試作体制は触れられるが、人材や事務処理能力を確保できているかは読み取れない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    洗浄性能20%向上、洗剤使用量削減という価値は示されるが、顧客ターゲットや選ばれる理由は整理されていない。

  • 事業化までの道筋3

    金属製試作品の検討、フィールド試験用ポンプの検討、製品化という段階的な計画は示されるが、スケジュールは不明確。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    微細気泡洗浄は一定の新規性がうかがえるが、市場での普及度や高水準の高付加価値化を示す記述は少ない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用2

    洗剤使用量削減による環境負荷低減への貢献はうかがえるが、波及効果や雇用創出への言及はない。

  • 費用対効果2

    補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果を示す数字は書かれておらず、洗浄力20%向上のみ。

  • イノベーションへの貢献2

    流体素子の概念を取り入れたノズル開発は技術的工夫としてうかがえるが、サプライチェーンへの貢献は述べられていない。

政策面20%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及1

    公開されている事例からは読み取れません。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

洗浄力向上の限界点はまだ見いだせていないため、今後も検討を進め、金属製試作品(タンク、ノズル)の検討とフィールド試験用ポンプの検討を経て製品化する計画である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。