ものづくり補助金平成25年度製造業長野県

3Dスキャナ用高精度レンズの設置と3DCAD導入による設計データ作成方法の開発

有限会社原製作所

成果精密金型、大型金型の計測が可能となった。

この事例のポイント

  • 自動車業界で金型を複製する際、修正や老朽化により設計データと型形状が違うため、高精度に復元した設計データの製作方法が課題となっていた。
  • 当社保有の3Dスキャナの測定精度を高めるためにレンズを増設した。
  • 精密金型、大型金型の計測が可能となった。3Dスキャナの高精度化により、精密金型や大型金型の計測が可能となった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社原製作所
所在地長野県 上田市
業種電気機械器具製造業
技術分野情報処理,製造環境,測定計測
従業員数8人
資本金400万円
設立1952年

事業の背景

原製作所は1952年に原社長の祖父が始めた菓子製造業がルーツで、その後、電機部品の加工組立やマグネット治工具の製造などで実績を積み上げてきた。2008年に後継者として入社した原社長が新規事業として3Dスキャンを始め、2017年にマグネット事業を分社化して現在は3次元計測事業に特化している。同社は3Dスキャンサービスを専業で行う会社がほとんどない中で、いち早く手がけてきた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度自動車業界で金型を複製する際、修正や老朽化により設計データと型形状が違うため、高精度に復元した設計データの製作方法が課題となっていた。
  • 生産能力当社保有の3Dスキャナの測定精度を高め、高精度に設計データを製作する方法を開発する必要があった。

やったこと

当社保有の3Dスキャナの測定精度を高めるためにレンズを増設した。増設した高精度レンズは、3Dスキャナ ATOS Ⅲ triple scan に導入した。高精度に設計データを製作するために3DCAD及びワークステーションを導入し、データ製作方法の開発を完了した。

検査測定3Dスキャナ ATOS Ⅲ triple scan
検査測定高精度レンズ
ソフト3DCAD
その他ワークステーション

新しい製品・サービス:精密金型・大型金型の計測を可能にする高精度3Dスキャン及び設計データ製作方法

事業の効果

  • 精密金型、大型金型の計測が可能となった。

3Dスキャナの高精度化により、精密金型や大型金型の計測が可能となった。作業効率も向上し、計測から設計データ作成までの社内一貫体制が確立できた。また機密保持の管理体制が整った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業1952年の菓子製造から電機部品加工、2008年の3Dスキャン開始、2017年の事業特化と一貫した流れが書かれているが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車・航空機などの計測依頼が多いことや、大型クレーン付き計測スペースが強みとして書かれるが、市場動向との対比は薄い。

  • 課題の認識と解決3

    金型の修正・老朽化で設計データと型形状が違う課題が示され、高精度化で解決する方針は読めるが、付加価値額や成長の数値目標はない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値の創出や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性を裏付ける数値も見当たらない。

  • 事業を進める体制3

    社内で計測から設計データ作成までの一貫体制が確立したと書かれるが、人材や事務処理能力の具体的な記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    自動車・航空機など産業界からの依頼や、大きなものまで高精度に計測する体制が武器と具体的に書かれ、顧客と選ばれる理由が読める。

  • 事業化までの道筋2

    開発完了やレンズ増設の記載はあるが、中長期の課題検証やスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    3Dスキャンサービスを専業で行う会社はほとんどないという記述があり、希少性はうかがえるが数値の裏付けはない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    航空機産業参入や金型製作の効率化という目的は書かれるが、経済波及や雇用創出の記載は見当たらない。

  • 費用対効果2

    補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれておらず、費用対効果は判断できない。

  • イノベーションへの貢献3

    3Dスキャンから3DCAD化までをワンストップで対応する点は読めるが、サプライチェーンへの貢献の記述は薄い。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    3Dスキャン技術で形状の見える化を進める点はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    上田市の企業であることは書かれるが、地域の特性を活かして雇用や成長を牽引する記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

平成28年度には、航空宇宙産業参入へ向けた大型構造物高精度計測技術の開発に取り組み、広範囲高精度計測装置を導入して販路拡大を目指している。

事業者の声

3Dスキャンはタイムマシンのようなもの

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成25年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。