ものづくり補助金平成28年度製造業奈良県

安心、安全で尚且つ地域密着の食品の製造

株式会社クッキングサポートサービス

この事例のポイント

  • 冷凍専門の製造体制では対応できない常温保存商品の要望が多く、配送・保管・衛生面から冷凍のみでは受注に至らない案件が多かった。
  • 常温保存できるレトルト商品の小ロット・短納期受注生産に対応するため、小型レトルトマシンを導入した。
  • 常温保存できるレトルト商品の小ロット・短納期受注生産体制が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社クッキングサポートサービス
所在地奈良県 奈良県北葛城郡上牧町
業種食料品製造業
技術分野製造環境
設立2008年

事業の背景

当社は2008年に関西の中堅ファミレスチェーンのセントラルキッチン勤務の調理師が集まって創業した。調理代行・食品加工業として飲食店を中心に料理・加工食材などの冷凍食品を製造していた。自社サイトで小ロット試作・生産を打ち出したところ、小規模店舗や農家などの生産者から問い合わせが相次いだ。しかし配送コスト・保管設備・衛生面の理由から常温商品を求められることが多く、冷凍での製造のみでは受注機会を逃していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術冷凍専門の製造体制では対応できない常温保存商品の要望が多く、配送・保管・衛生面から冷凍のみでは受注に至らない案件が多かった。

やったこと

常温保存できるレトルト商品の小ロット・短納期受注生産に対応するため、小型レトルトマシンを導入した。あわせて真空機を導入し、肉類や食材の加工に対応できる体制を整えた。小型レトルトマシンはレトルトパックを希望される商品の製造に使用する。既存の冷凍製造と組み合わせ、常温商品の対応範囲を冷凍専門から広げた。

加工機小型レトルトマシン
加工機真空機

新しい製品・サービス:常温保存型のレトルト食品

事業の効果

常温保存できるレトルト商品の小ロット・短納期受注生産体制が実現した。単純な製造コストは冷凍商品に比べ若干上がるが、配送や保管のコスト減と衛生品質の向上というメリットが大きいと考えている。常温保存商品の対応開始を顧客へ伝えたところ、既存顧客や新規顧客から早々に具体的な案件へつながる問い合わせがあった。これにより小規模店舗や生産者へローリスクな商品加工を提案する目途が立った。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性80%
  • これまでの取組との一貫性4

    2008年創業の調理代行から、小ロット受注と常温レトルト商品への対応拡大へと一貫した流れが読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    約30kgの試作から対応できる小ロット体制と、在庫野菜やジビエ肉の活用を強みとして小規模事業者を狙う方針が示されている。

  • 課題の認識と解決4

    冷凍のみでは配送・保管・衛生面で受注を逃していた課題を認識し、小型レトルト機導入で常温商品対応を始め具体案件につながった。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げについての目標値は書かれておらず、単純製造コストが若干上がるとの記述にとどまる。

  • 事業を進める体制3

    中堅ファミレスの調理師が集まって創業したことや主要設備の一覧はあるが、補助事業を担う人員や事務体制の具体的記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    対象は小規模店舗や農家などの生産者で、常温化による配送・保管コスト減や衛生品質向上というメリットが整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    電子商店街の構築を中長期の構想として示すが、時期や具体的な遂行手順、課題の解決方法は明示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    常温レトルト対応の新規性はうかがえるが、高付加価値化や高価格化を図る内容は具体的に示されていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    生産者同士や小規模飲食店とのコラボによる新商品開発の可能性に触れるが、雇用や波及効果の数字は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献2

    自社サイト上にECサイト型の電子商店街を作る構想はあるが、先端的なデジタル技術の活用内容は具体的に書かれていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    ネット販売チャネルの構築構想はあるが、成長分野への進出が日本経済の構造転換につながるかは読み取れない。

  • 地域経済への波及3

    奈良県の事業者として地域の在庫野菜や農家、ジビエを活用し、地域密着で小規模生産者を支える点が読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

当社サイト上にECサイトのような電子商店街を作り、インターネット上の「道の駅」のような販売チャネルを構築したいと考えている。販売手段や伝手を持たない生産者の顧客を救済し、自社オリジナル製品の販売や、生産者同士・小規模飲食店との新たなコラボによる新商品開発も視野に入れている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。