ものづくり補助金平成28年度製造業和歌山県

ハイゲージ丸編機導入による生地の安定供給とニット市場の拡大

株式会社ヤマヨテクスタイル

この事例のポイント

  • ニットシャツのヒット商品で市場から柄のバリエーションを増やす要求が出ており、それに対応する機器の導入が急務だった。
  • 補助事業では「36ゲージ・シングル編機」を導入した。
  • 導入した編機により、柄の変更にかかる作業時間が半分以下となり、生産性が大きく向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ヤマヨテクスタイル
所在地和歌山県 上富田町
業種繊維工業
技術分野デザイン,材料製造プロセス
資本金5,000万円
設立1934年

事業の背景

昭和9年創業のニットメーカーで、スポーツウエアのニット製造を専門としてきた。ビジネスタイプのニットシャツを大手メーカーと衣料量販店の3社連携で実用化し、ノーアイロンでシワになりにくいヒット商品となった。売上は順調に推移していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ニットシャツのヒット商品で市場から柄のバリエーションを増やす要求が出ており、それに対応する機器の導入が急務だった。
  • 納期・工程従来は柄を新たに作るのに数千本の編針を入れ替える必要があり、柄や糸の変更に時間がかかっていた。

やったこと

補助事業では「36ゲージ・シングル編機」を導入した。導入した編機は編針の種類と、中心軸となるジャックを特徴とする。ジャックを操作することで従来の数倍の対応力を持ち、和糸や柄の変更に要する作業時間は半分以下になった。編機とジャックの組み合わせ次第で柄のバリエーションは現在の250種類よりさらに広がり、多品種・小ロットのニーズに対応できるようになった。

新しい製品・サービス:ノーアイロンのニットシャツ

事業の効果

導入した編機により、柄の変更にかかる作業時間が半分以下となり、生産性が大きく向上した。柄のバリエーションも現在の250種類からさらに広がる見込みで、多品種・小ロットの注文に対応できるようになった。同業他社がほとんど所有していない機種のため、ニットシャツ部門の優位性を保ち、ビジネスチャンスを広げている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.4 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性昭和9年創業以来スポーツウエアのニット製造を専門とし、ノーアイロンニットシャツへと展開した経緯があり、過去の取組との一貫性が読み取れる。
  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性同業他社がほとんど所有しない新機種の編機と信用力・技術力を強みとして、ニットシャツ部門の優位性を持続する方針が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付けノーアイロン・軽量・透けにくさの製品特徴と、市場からの柄バリエーション要求というニーズ裏付けが具体的に示されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    成長分野への進出ニットによる織物からの移行という市場構造の変化に触れているが、日本経済の構造転換への言及は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和9年創業以来スポーツウエアのニット製造を専門とし、ノーアイロンニットシャツへと展開した経緯があり、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    同業他社がほとんど所有しない新機種の編機と信用力・技術力を強みとして、ニットシャツ部門の優位性を持続する方針が示されている。

  • 課題の認識と解決3

    市場から求められた多品種の柄要求に対し、36ゲージ編機導入で対応力を高める課題解決が示されているが、成長指標の記述は限定的。

事業の実現可能性3.3
  • 付加価値・賃上げの目標ー

    公開情報では判断できません。

  • 事業を進める体制3

    創業以来の技術者と生産能力、既存の取引実績を背景に、新編機を運用する体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ノーアイロン・軽量・透けにくさの製品特徴と、市場からの柄バリエーション要求というニーズ裏付けが具体的に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    学生服プロジェクトやビジネススーツ分野への展開が今後の新市場として示されているが、スケジュールや解決方法は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    薄くて軽くて伸びのあるニット生地で、ビジネスシャツの主流である織物市場に対しニットの新ジャンルを切り開いている。

公的補助の必要性3.5
  • 波及効果・雇用4

    Made in WAKAYAMAを掲げた学生服プロジェクトで生地製造から縫製まで地元で行い、地域PRと地域内の経済循環に貢献している。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献3

    新編機による段取り時間の半減など生産効率化の取組はあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献は言及が弱い。

政策面3.0
  • 成長分野への進出2

    ニットによる織物からの移行という市場構造の変化に触れているが、日本経済の構造転換への言及は薄い。

  • 地域経済への波及4

    和歌山県内での一貫生産による学生服プロジェクトで、地域の特性を活かし地元PRと地域事業の展開に結びつけている。

今後の展望

今後もニットシャツ部門の優位性を持続し、東京オリンピック・パラリンピックからも一定のシェアを得ながら、スポーツ関連やビジネススーツなど新たな市場へ広げる考えである。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。