ものづくり補助金平成28年度製造業和歌山県

創業84年の伝統をもとに最新設備導入による中食事業の高度化

有限会社レストランフライヤ

成果製造量 1倍→3倍

この事例のポイント

  • レトルト食品の需要が販路拡大やネット普及により増えたが、従来の小規模な製造設備ではレストラン運営と両立できなくなった。
  • レトルト和殺菌機、蒸気ボイラー、金属探知器、衛生管理設備、空調換気設備、自動真空包装機を導入し、新工場に専用ラインを設けた。
  • 製造量 1倍→3倍。導入により高品質のまま安全性を強化し、市場ニーズに応える量産化が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社レストランフライヤ
所在地和歌山県 和歌山市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数20人
資本金500万円
設立1933年

事業の背景

創業は昭和8年で、レストラン運営の傍らレトルト食品の製造販売(中食事業)を約10年前から行ってきた。県外に出た人たちの「懐かしい味」への思いに応える形で商品化したもので、主力は特製ドビソースを使った洋食である。中食市場は単身世帯や高齢者の増加、女性の社会進出などにより成長しており、2015年には6.6兆円規模とされている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 集客・繁閑レトルト食品の需要が販路拡大やネット普及により増えたが、従来の小規模な製造設備ではレストラン運営と両立できなくなった。
  • 生産能力ラベル・箱・資材や要冷蔵の商品在庫を保管する場所の確保も難しくなった。

やったこと

レトルト和殺菌機、蒸気ボイラー、金属探知器、衛生管理設備、空調換気設備、自動真空包装機を導入し、新工場に専用ラインを設けた。これにより厚切り牛タンシチュー、ミンチボールステーキ、特選和牛ハヤシビーフ、特選和牛昭和カレー、濃厚ポタージュスープの5種類の製造量が従来の3倍になり、賞味期限も2倍に延長した。製法を見直して製造時間を短縮し、HACCPに準拠した設備を構築した。専門家の助言を受けて製造過程のマニュアル化にも取り組んだ。

新しい製品・サービス:和歌山の名産品(紀州うめどり、南高梅)を用いた新商品の開発

事業の効果

  • 製造量 1倍→3倍
  • 賞味期限 1倍→2倍

導入により高品質のまま安全性を強化し、市場ニーズに応える量産化が可能になった。製造時間の短縮や作業効率の向上により収益性も高まり、一括仕入れによって原価も低減した。新工場の設立で地元の雇用も生まれ、労働環境の改善も図られた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.3 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    これまでの取組との一貫性昭和8年創業の洋食店が約10年前から中食事業に取り組み、県外需要に応えた経緯があり、既存の事業との一貫性が読み取れる。
  • 4
    課題の認識と解決製造能力の限界を課題として認識し、生産量を3倍、賞味期限を2倍にする新工場設備で解決を図っている。
  • 4
    波及効果・雇用新工場による地元の雇用創出と、紀州うめどりや南高梅などの地元農畜産物の生産拡大や知名度向上への寄与が示されている。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性4

    昭和8年創業の洋食店が約10年前から中食事業に取り組み、県外需要に応えた経緯があり、既存の事業との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    県外の需要増や通販の普及を踏まえ、伝統の製法と和歌山の名産品を生かす強みを活用している。

  • 課題の認識と解決4

    製造能力の限界を課題として認識し、生産量を3倍、賞味期限を2倍にする新工場設備で解決を図っている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    5種類の製造量を従来の3倍にする目標を示しているが、賃上げや付加価値額の目標数値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    専門家の助言を受けて製造過程をマニュアル化し、調理師の育成や地域でのパート募集にも取り組んでいる。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    創業時から支持される洋食の味を量産化し、中食市場の成長を背景に全国販売を目指す需要根拠を示している。

  • 事業化までの道筋3

    販路拡大として商談会や物産展への参加、ネット販売への注力を挙げ、新商品開発の方向性も示している。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    中食市場が2015年に6.6兆円規模の成長市場とされ、高付加価値の洋食を提供する点に新規性が読み取れる。

公的補助の必要性3.3
  • 波及効果・雇用4

    新工場による地元の雇用創出と、紀州うめどりや南高梅などの地元農畜産物の生産拡大や知名度向上への寄与が示されている。

  • 費用対効果3

    生産量の拡大による一括仕入れで原価を低減し、製造時間の短縮も図るなど効率化の効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    HACCPに準拠した設備を構築し、地域の生産者とのネットワークを生かした新商品開発に取り組んでいる。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    和歌山の名産品を活用した新商品と地元での雇用創出により、地域の経済活性化を牽引する内容が読み取れる。

今後の展望

中食市場の成長を見込み、全国規模での販路拡大を目指して商談会や物産展に参加し、ネット販売にも力を入れる。和歌山の農畜産物の生産拡大や知名度向上を通じて地域経済の活性化にも寄与したいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。