ものづくり補助金平成28年度製造業和歌山県

自動車産業向け部品の製造工程を見直し、高精度・短納期を実現させる計画

有限会社シーケーテクノ

成果最大加工径 250mm→300mm

この事例のポイント

  • 保有する円筒研磨機は機械そのものが古く、精度の要求に応えられない。
  • 素材加工、焼き入れ、オール研磨、ワイヤ加工、検査の工程のうち、改善対象のオール研磨工程に最新の研磨機を導入した。
  • 最大加工径 250mm→300mm。円筒研磨機の更新により、加工精度が向上し、最大加工径が250mmから300mmに広がった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社シーケーテクノ
所在地和歌山県 橋本市
業種金属製品製造業
技術分野精密加工
従業員数8人
設立2002年

事業の背景

創業以来、冷間鍛造と圧造工具の製作を行い、主に自動車産業向けにフィンガーやチャックスピンドル等を製造している。これらの部品を用いて自動車のパーツを締結する工業用ファスナーの生産も行っている。自動車産業を中心とした取引先からの要望や他社との競合が強まり、さらなる生産性向上のための加工工程の改善が喫緊の課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度保有する円筒研磨機は機械そのものが古く、精度の要求に応えられない。
  • 人手・技能円筒研磨機には独特の癖があり、担当者しか使いこなせない。
  • 生産能力円筒研磨機の最大加工径が250mmのため、大きなワークを研磨できない。
  • 納期・工程より高精度な製品を短納期で提供するには、オール研磨の工程を改善する必要がある。

やったこと

素材加工、焼き入れ、オール研磨、ワイヤ加工、検査の工程のうち、改善対象のオール研磨工程に最新の研磨機を導入した。導入したのは岡本工作機械製作所製の簡易NC精密円筒研削盤(OGM330UEX)で、内径と外径をワンチャッキングで加工できるユニバーサルタイプである。最大加工径は300mm、芯間距離は330mmで、治工具や金型部品の加工にも適している。設備の導入に合わせて、設備を使いこなす作業員の技能向上も図った。

  • 加工機岡本工作機械製作所製 簡易NC精密円筒研削盤OGM330UEX

事業の効果

  • 最大加工径 250mm→300mm

円筒研磨機の更新により、加工精度が向上し、最大加工径が250mmから300mmに広がった。電極の内製化と短納期の実現も達成され、作業員の技能も向上した。従来の取引先からの受注量が増え、外注費が減ったことで経費も削減できた。自動車産業以外の金属加工分野でも取引拡大が見込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.6 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標精度や受注量の増加は述べられているが、賃上げや付加価値額の目標数値が示されておらず、実現可能性の根拠が薄い。
経営戦略との整合性3.0
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の冷間鍛造・圧造工具の製作を基盤に、NCフライスに続き円筒研削盤を導入しており、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    自動車産業の取引先からの要望と他社との競合を踏まえ、得意のワイヤ加工を軸に工程改善する方向性が示されている。

  • 課題の認識と解決3

    旧設備の精度限界・癖・最大加工径250mmという課題を挙げ、最新機導入で受注拡大につなげる計画になっている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    精度や受注量の増加は述べられているが、賃上げや付加価値額の目標数値が示されておらず、実現可能性の根拠が薄い。

  • 事業を進める体制3

    作業員の技能向上を目指し、担当者しか使いこなせない問題への対策として人材育成にも触れており、遂行体制の一定の配慮がある。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    高精度・短納期を顧客に提供する価値として示し、治工具や金型部品への用途適合など顧客ターゲットも整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は自動車産業の受注増、高精度機の再導入、他分野の取引拡大と方向性は示されるが、スケジュールや解決方法の具体性は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    汎用的な円筒研削の分野で、高付加価値化・高価格化を図る記述は明確ではなく、新市場性は弱い。

公的補助の必要性2.5
  • 波及効果・雇用3

    外注費削減と取引拡大により、自動車産業以外の金属加工分野への展開や地域同業者からの外注増が見込まれると述べている。

  • 費用対効果2

    外注費の削減や受注量増加に触れるが、補助金額に対する付加価値額の増加など費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面2.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及2

    和歌山県橋本市の地域企業として近隣同業者から注目される点に触れるが、地域経済の牽引や雇用創出への言及は薄い。

今後の展望

まず既存分野である自動車産業向けの受注量増加を進める。ワイヤ加工におけるさらなる精度向上のニーズに応えるため、最新の高精度機の再導入も想定し、今回の導入機との相乗効果を目指す。今まで取引のなかった市場でも外注依頼の増加が期待でき、自動車産業以外の金属加工分野での取引拡大に力を入れていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。