ものづくり補助金平成28年度製造業鳥取県

大型マシニングの導入による、地域が求める大型部品加工の実現

有限会社中口鉄工

成果段取り時間(清掃含む) 2.5時間→1.5時間

この事例のポイント

  • 現行機では対応できないサイズの発注案件があり、受注できないこともあった。
  • 立型マシニングセンターを導入し、切削機械加工に用いた。
  • 段取り時間(清掃含む) 2.5時間→1.5時間。大型マシニングセンタの導入により、現行機では対応できなかった大型部品の受注が可能になった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社中口鉄工
所在地鳥取県 東伯郡北栄町
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工

事業の背景

当社は創業以来30年以上、工作機械部品や試作機などの単品物を中心に切削・研削加工を行ってきた。創業当初は汎用旋盤で丸物を加工していたが、近年ニーズが複雑化・精密化・高精度化したため、フライス盤やマシニングセンタを増設して複雑形状の部品にも対応してきた。自動車部品メーカーおよびプレス加工機自動化装置メーカーからの信頼も厚い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現行機では対応できないサイズの発注案件があり、受注できないこともあった。
  • 生産能力大きなサイズに対応できる体制づくりが重要な課題となっていた。
  • 生産能力大型受注は小型マシニングや小型旋盤で対応していたが、加工時間にロスが生じ、生産数量にも限界があった。

やったこと

立型マシニングセンターを導入し、切削機械加工に用いた。導入後は加工要求サイズがW800×D400×H300mm(従前)からW2050×D850×H750mm(導入後)へと拡大し、大型の部品も加工できるようになった。機械装置の大型化に伴う架台などの発注に応えられる体制を整えた。

事業の効果

  • 段取り時間(清掃含む) 2.5時間→1.5時間
  • 加工時間(確認含む) 5時間→2.5時間
  • 加工要求サイズ(幅) 800mm→2,050mm
  • 加工要求サイズ(奥行) 400mm→850mm
  • 加工要求サイズ(高さ) 300mm→750mm

大型マシニングセンタの導入により、現行機では対応できなかった大型部品の受注が可能になった。段取り時間と加工時間が短縮され、加工コストは約30%下がると見込まれている。主要取引先からは新規の受注も決まり、最終ユーザーの細かな要望に応えやすくなった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均3.2 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性大型受注に対応できない課題を認識し、自動車部品メーカーや県外企業からの高い評価を強みとして活かす構成になっている。
  • 4
    課題の認識と解決段取り時間2.5H→1.5H、加工時間5H→2.5H、加工コスト約30%ダウンと課題解決の効果が数値で示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け主要取引先からの新規受注決定や、最終ユーザーの細かな要望・外注化の動向を受注拡大につなげる狙いが具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業化までの道筋従業員増員や新工場増設に着手すると述べているが、時期や手順などスケジュールの記述は薄い。
経営戦略との整合性3.7
  • これまでの取組との一貫性3

    30年以上の切削・研削加工の実績があり、マシニング増設で複雑形状に対応してきた経緯が今回の大型化投資につながっている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    大型受注に対応できない課題を認識し、自動車部品メーカーや県外企業からの高い評価を強みとして活かす構成になっている。

  • 課題の認識と解決4

    段取り時間2.5H→1.5H、加工時間5H→2.5H、加工コスト約30%ダウンと課題解決の効果が数値で示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    加工要求サイズがW800xD400xH300からW2050xD850xH750へ拡大し、大型受注の実現が示されている。

  • 事業を進める体制3

    代表が経営方針と生産体制を説明し、平均年齢30代の従業員で現状設備をフル稼働させる体制が示されている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    主要取引先からの新規受注決定や、最終ユーザーの細かな要望・外注化の動向を受注拡大につなげる狙いが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    従業員増員や新工場増設に着手すると述べているが、時期や手順などスケジュールの記述は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    大型・高精度・複雑形状の部品加工を単品で対応する点が、同規模企業には数少ない能力として示されている。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用3

    県内の機械産業の発展や県内取引先の受注拡大への貢献、地域の大手メーカーの要望への対応が示されている。

  • 費用対効果3

    加工コスト約30%ダウンと加工時間の大幅短縮が示され、投資に対する効果の大きさがうかがえる。

  • イノベーションへの貢献ー

    公開情報では判断できません。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地域の機械産業の大型部品需要に応え、県内取引先の受注拡大と従業員増員を計画しており地域貢献が読み取れる。

今後の展望

主要取引先の外注化の動きを受注拡大につなげていく。将来の受注増に備えて従業員を増員し、技術力を高め、新工場の増設などで作業環境と生産能力を整える。大型と小型のマシニング・旋盤をまとめて配置し、県内取引先からの受注量を広げていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。