ものづくり補助金平成28年度製造業岡山県

高耐水性衣料用ケアラベルへの取り組み強化による製品品質向上並びに生産能力向上の実現

株式会社協同

成果印刷時間 1倍→3倍

この事例のポイント

  • ジーンズの洗い加工で洗剤や軽石を使うため、ケアラベルの印字が薄くなるという課題があった。
  • 紫外線(UV)を当てると硬化する特殊なインクを使うケアラベル印字機を導入し、印字が薄くなるのを防ぐようにした。
  • 印刷時間 1倍→3倍。紫外線硬化インクの採用により、ケアラベルの印字が薄くなるのを防ぎ、耐久性が向上する見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社協同
所在地岡山県 倉敷市
業種繊維工業
技術分野情報処理,製造環境
従業員数93人
資本金2,000万円
設立1955年

事業の背景

協同は1955年創業の織ネーム問屋から発展し、学生服やジーンズ、作業服などに付ける紙ラベルやケアラベルを岡山県内の取引先向けに生産、販売している。取引先は岡山県内の学生服・ジーンズ・作業服メーカーが中心で、学生服向けでは国内トップの実績がある。岡山県倉敷市の児島地区は国産デニム発祥の地で、今もデニム製品の生産が盛んである。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ジーンズの洗い加工で洗剤や軽石を使うため、ケアラベルの印字が薄くなるという課題があった。
  • 人手・技能ケアラベルや紙ラベルの表示内容は現場の作業者が一品ずつ入力しており、手間がかかっていた。
  • 人手・技能大手学生服メーカー以外とはFAXによる紙ベースでやりとりしており、情報の受け渡しに手間がかかっていた。

やったこと

紫外線(UV)を当てると硬化する特殊なインクを使うケアラベル印字機を導入し、印字が薄くなるのを防ぐようにした。あわせて、印刷方式を熱転写からインクジェットプリンター方式に変更する紙ラベル印字機を導入した。さらに、ケアラベルや紙ラベルの表示内容をインターネット上で入力し、完成後のビジュアルを確認して発注できる仕組みを構築した。大手学生服メーカーとはデータでやりとりする仕組みを構築し、今後は運用を本格化する。

  • 加工機ケアラベル印字機UV硬化インク使用紙ラベル印字機インクジェット方式
  • ソフトweb上で表示内容を入力するシステム

事業の効果

  • 印刷時間 1倍→3倍

紫外線硬化インクの採用により、ケアラベルの印字が薄くなるのを防ぎ、耐久性が向上する見込みである。印刷方式をインクジェットに変えたことで、印刷時間は約3倍速くなった。webでの表示内容入力システムにより、入力作業の効率化とお客さんの負担増の抑制が期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    強み・弱みを踏まえた優位性児島地区のデニム洗い加工で印字が薄くなる課題を把握し、学生服・ユニフォーム市場の人手不足という外部環境を踏まえた強化方針を示している。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け大手学生服メーカーとデータ連携し、ケアラベルの耐久性低下という顧客の困りごとを解決する点で、選ばれる理由が明確である。
  • 4
    地域経済への波及国産デニム発祥の地である倉敷市児島地区の産業特性を活かし、地域メーカーの課題解決に取り組んでいる点が明確である。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標印刷時間が約3倍速くなったという数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、実現可能性の根拠が薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来初めて経営理念と事業戦略『ブランド価値創造企業』を策定し、従来のラベル事業の延長として位置付けている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    児島地区のデニム洗い加工で印字が薄くなる課題を把握し、学生服・ユニフォーム市場の人手不足という外部環境を踏まえた強化方針を示している。

  • 課題の認識と解決3

    作業者の手入力が値上げにつながる課題を認識し、webラベル入力システムとUVインクで効率化と耐久性向上を図る計画となっている。

事業の実現可能性2.8
  • 付加価値・賃上げの目標2

    印刷時間が約3倍速くなったという数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は記載がなく、実現可能性の根拠が薄い。

  • 事業を進める体制3

    物流センターに33人のパート従業員が働き、経営理念で全従業員の一体化や働きやすい環境づくりに取り組む体制が読み取れる。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    大手学生服メーカーとデータ連携し、ケアラベルの耐久性低下という顧客の困りごとを解決する点で、選ばれる理由が明確である。

  • 事業化までの道筋2

    web入力システムは今後運用を本格化すると述べられているが、スケジュールや他メーカーへの展開方法の具体的記載は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    UVインクで耐久性を高める点は触れているが、ジャンル全体の普及度や高価格化に関する記述は薄い。

公的補助の必要性2.7
  • 波及効果・雇用3

    地域の繊維・デニム産業を支えるケアラベルの品質維持に寄与し、ユニフォーム業界の人手不足対応という社会的ニーズに応える。

  • 費用対効果2

    印刷時間約3倍という効果は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加や費用対効果の数字は記載がない。

  • イノベーションへの貢献3

    web入力システムによりデータ連携を進め、学生服メーカーとの仕組みを構築しており、サプライチェーンの効率化に貢献し得る。

政策面4.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及4

    国産デニム発祥の地である倉敷市児島地区の産業特性を活かし、地域メーカーの課題解決に取り組んでいる点が明確である。

今後の展望

今後、web上での入力システムの運用を本格化する。

事業者の声

今のように作業者が入力するやり方だといずれ値上げをお願いしなければならなくなり、お客さんの負担も増えてしまう

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。