ものづくり補助金平成28年度製造業広島県

NC自動裁断機導入によるモダンデザイン家具の高効率な生産体制の構築

株式会社マルニ木工

成果作業時間を50%以上削減させる(成果は約50%削減)

この事例のポイント

  • 需要が頭打ちとなっているクラシックスタイルから、需要が高まっているモダンスタイルへの転換を加速化する必要があった。
  • 本事業では、当社の木製家具の加工ノウハウを活かし、『革』『布』の裁断工程にNC自動裁断機を導入した。
  • 作業時間を50%以上削減させる(成果は約50%削減)。NC自動裁断機の導入により、柄合わせ、マーキング、裁断の作業時間が約50%削減できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社マルニ木工
所在地広島県 広島市
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工,製造環境
従業員数240人
資本金1億円
設立1928年

事業の背景

当社は木材の自由曲面などの難易度の高い切削加工技術と製造ノウハウを蓄積し、事業を拡大してきた。今後を展望すると、需要が頭打ちのクラシックスタイルから、需要が高まっているモダンスタイルへの転換が必要と考えていた。モダンスタイルの家具は現在売上の50%程度に留まっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力需要が頭打ちとなっているクラシックスタイルから、需要が高まっているモダンスタイルへの転換を加速化する必要があった。
  • コスト・採算『革』『布』の裁断工程が手作業のため、生産効率が低く原価低減が課題であった。
  • 品質・精度『革』『布』の裁断において歩留まりが低く、加工精度の向上が求められていた。

やったこと

本事業では、当社の木製家具の加工ノウハウを活かし、『革』『布』の裁断工程にNC自動裁断機を導入した。NC自動裁断機により柄合わせ、マーキング、裁断を行うことで、手作業から自動化を図った。プロジェクターにより最適な裁断方法(取り方)をレーザーマーキングして裁断する仕組みを構築した。数値制御による加工が可能となり、目標寸法精度を±0.1mm以内とした。

加工機NC自動裁断機

事業の効果

  • 作業時間を50%以上削減させる(成果は約50%削減)
  • 歩留まりを約15%改善させる(今後約15%の改善が見込める)
  • 目標寸法精度±0.1mm以内(±0.1mmまで寸法精度が高まった)
  • モダンスタイルの売上比率 50%→70%

NC自動裁断機の導入により、柄合わせ、マーキング、裁断の作業時間が約50%削減できた。プロジェクターによる最適な裁断方法の投影で歩留まりが約15%改善する見込みである。数値制御により寸法精度が±0.1mmまで高まり、縫製の効率化や品質向上も付帯効果として期待される。モダンスタイルの売上比率は現在の5割から7割への拡大を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    過去の木工加工ノウハウを活かす点と、クラシックからモダンへの転換が述べられ、一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    需要頭打ちのクラシックから需要拡大のモダンへの転換、自由曲面の加工ノウハウや企画力が競争優位と述べられ、外部環境と強みが整理されている。

  • 課題の認識と解決4

    モダンスタイルの売上比率を現在の5割から7割に拡大する目標が示され、裁断工程の自動化による高付加価値化の課題解決策が示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    作業時間を50%以上削減、歩留まり約15%改善、寸法精度±0.1mm以内と数値目標があり、成果として作業時間約50%削減が達成されたと記載されている。

  • 事業を進める体制2

    事業実施体制や人材、事務処理能力に関する記述は見当たらず、わずかに工場や展示会運営の記載がある程度。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    『モダン』スタイルを好む高級志向の顧客、豊富なデザインの提供、ショールームやミラノサローネでの販路が明確に示されている。

  • 事業化までの道筋3

    国内外の営業展開の今後の展望は書かれているが、遂行スケジュールや課題解決の方法は具体的ではない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    クラシックからモダンへの転換を図り、モダンスタイルの高級家具で高付加価値化を目指す点が具体的に述べられている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    海外販路拡大や自社ブランド強化が述べられるが、経済波及や雇用創出など国が補助する積極的理由は読み取れない。

  • 費用対効果4

    作業時間約50%削減、歩留まり約15%改善など、設備投資に対する効果が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    プロジェクター投影やCAD活用による裁断の工夫はあるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    広島の山あいの本社工場で創業90周年、世界29ヶ国に展開と述べられ、地域拠点としての位置づけは読み取れるが、雇用や地域成長への寄与の具体性は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

国内では自社ショールームや自社販売店でモダンスタイルを中心に本事業の取組をPRし顧客を獲得していく。海外では世界最大の家具展示会ミラノサローネに10年連続参加しており、今後も参加して顧客獲得を拡大する。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。