ものづくり補助金平成28年度製造業香川県

最新型焼成窯導入による多品種「高付加価値瓦」生産とデザイン向上

株式会社請川窯業

成果年間輸送費 200万円→0万円

この事例のポイント

  • 現状の設備では高付加価値瓦の生産が不可能であった。
  • 最新型の強制循環式ガス焼成パレットキルンを導入し、窯変瓦や黒いぶし瓦など高付加価値瓦を多品種小ロットで生産できる体制を構築した。
  • 年間輸送費 200万円→0万円。高付加価値瓦を多品種小ロットで自社生産できるようになり、他社との優位性が高まった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社請川窯業
所在地香川県 観音寺市
業種窯業・土石製品製造業
技術分野デザイン
従業員数26人
設立1932年

事業の背景

国内市場は高齢化や屋根材の多様化により厳しい状況にある。一方で古民家リノベーションやインバウンド効果により日本瓦が再評価され、中古住宅やリフォーム市場も増加傾向にある。今後は特注色オーダーや本物志向により高付加価値瓦の需要が高まると見込まれる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力現状の設備では高付加価値瓦の生産が不可能であった。
  • コスト・採算製造コスト上、多品種小ロット生産が難しい状況であった。
  • 人手・技能窯変瓦など色合いの調整に職人の技術を要し、外注していた部分があった。
  • コスト・採算高付加価値瓦を愛知県に注文しており、輸送費が年間200万円かかっていた。

やったこと

最新型の強制循環式ガス焼成パレットキルンを導入し、窯変瓦や黒いぶし瓦など高付加価値瓦を多品種小ロットで生産できる体制を構築した。焼成温度や炭素膜の付着具合を細かく調整できるようになり、高機能化を実現した。焼成技術が平準化したことで熟練者の配置換えも可能となり、全体の技術向上につながった。外注していた工程を自社製造に切り替えたことで、ワンストップ対応も可能になった。

加工機強制循環式ガス焼成パレットキルン

新しい製品・サービス:デザインに優れた高付加価値瓦(窯変瓦、黒いぶし瓦、光沢や艶消しなど和洋の瓦)

事業の効果

  • 年間輸送費 200万円→0万円
  • 納期が最大2週間短縮される見込み

高付加価値瓦を多品種小ロットで自社生産できるようになり、他社との優位性が高まった。外部発注をやめたことで年間200万円の輸送費削減と大幅な経費削減につながる見込みである。納期も最大2週間短縮され、ワンストップ対応による一貫生産体制が構築された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    事例は高付加価値瓦の製造と一貫生産体制の構築を掲げ、既存の外注部分を自社化する方向を示すが、過去の取組との関係は書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    古民家リノベーションやインバウンド、中古住宅市場の増加に触れ、多品種小ロット対応で他社との優位性を図るとあるが、自社の強み・弱みの分析は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    外注していた高付加価値瓦を自社化し、年間200万円の輸送費削減と納期の最大2週間短縮が見込まれると具体的に書かれている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    売上目標が1年目15,000千円から5年目26,000千円と数字で示され、高付加価値化による目標値が明確に設定されている。

  • 事業を進める体制2

    熟練者の配置換えが可能になり全体の技術向上につながる体制づくりに触れるが、人材や事務処理能力の確保の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    窯変瓦や黒いぶし瓦、文化財用古色瓦など高付加価値瓦の特徴と、ユーザーのきめ細かな特注色・本物志向のニーズが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    海外マーケティングの開始や全日本瓦工業連盟のバックアップを受けた展開予定が書かれるが、スケジュールや課題の解決方法は具体的でない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    色合いや耐傷性などに優れた高付加価値瓦を多品種小ロットで製造し、他社との優位性を図るとあり、高水準の高付加価値化が読み取れる。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    日本瓦の再評価や景観づくりへの寄与、観光資源としての景観保全など地域的な意義が述べられるが、波及効果の定量的な記述はない。

  • 費用対効果3

    年間200万円のコスト削減や納期短縮は示されるが、補助金投入額に対する付加価値増加の費用対効果は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    最新型焼成窯の導入はあるが、先端的なデジタル技術や新しいビジネスモデルの活用は読み取れず、地域イノベーションへの貢献はうかがえる程度。

政策面60%
  • 成長分野への進出2

    海外展開や高付加価値瓦の需要増に触れるが、日本経済の構造転換に資する分野進出としての記述は限定的である。

  • 地域経済への波及4

    日本最大の瓦製造地域である愛知県への外注を自社化し地域の伝統瓦を守る事業であり、地域の特性を活かした高付加価値化が具体的に読み取れる。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

5カ年で売上を15,000千円から26,000千円へ拡大する計画である。海外マーケティングを開始し、全日本瓦工業連盟の支援を受けながら海外展開も進める予定である。

  • 目標:売上目標は1年目15,000千円、2年目17,000千円、3年目21,000千円、4年目25,000千円、5年目26,000千円

事業者の声

日本の空 日本の屋根 自然環境との調和 格調高い瓦葺きの屋根 それは心のやすらぎと生きる喜びを感じる

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。