ものづくり補助金平成28年度製造業香川県

世界初の軟包装材印刷Web to Printシステムの開発・導入

ユニードパック株式会社

この事例のポイント

  • 紙分野のオフセット印刷が大幅に減少し、版が不要なデジタル印刷へ転換する必要があった。
  • 今回の事業で導入したベルギーのザイコン製デジタル印刷機は、軟包装フィルム印刷用として当社が世界で初めて導入したものである。
  • AI自動印刷データ作成ソフトの導入により、小ロット多品種の受注増加に対応でき、データ作成の時間を短縮できた。

事業者のプロフィール

事業者名ユニードパック株式会社
所在地香川県 香川県仲多度郡まんのう町
業種印刷・同関連業
技術分野デザイン,情報処理
従業員数100人
設立1992年

事業の背景

当社はフィルム素材を使った食品パッケージをはじめ、文具、紙製品、販促物などの軟包材印刷を数多く手がけてきた。世界の印刷マーケットではトレンドが激変し、オフセット印刷は大幅減少する一方、版が不要なオンデマンド印刷やデジタル印刷のみが急成長していた。約8年前から最新デジタル印刷機を導入し、世界初となる軟包装材印刷Web to Printシステムの開発とIoTを活用したBtoCシステムの構築に取り組んできた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術紙分野のオフセット印刷が大幅に減少し、版が不要なデジタル印刷へ転換する必要があった。
  • 納期・工程顧客ニーズが多様化し、小ロット、短納期、低コストといった課題の解決が求められていた。

やったこと

今回の事業で導入したベルギーのザイコン製デジタル印刷機は、軟包装フィルム印刷用として当社が世界で初めて導入したものである。この機械により小ロットの作成にも対応でき、国内外のアニメや同人誌市場の個人・小規模サークル向けに商品展開を構築した。Web to Printシステムを開発し、BtoC向けの多品種少量・短納期の受注生産体制を整えた。AI自動印刷データ作成ソフト「オートメーションエンジン」を導入し、データ作成の時間短縮を図った。交代制勤務で工場責任者が不在の時間帯でも、PCやスマホで稼働状況を監視できるようにした。

その他ザイコン製デジタル印刷機
ソフトWeb to Print システム
ソフトオートメーションエンジン(AI自動印刷データ作成ソフト)

新しい製品・サービス:アニメ市場向けトレーディングカードスリーブの製造と、熱転写フィルムによるオリジナル商品

事業の効果

AI自動印刷データ作成ソフトの導入により、小ロット多品種の受注増加に対応でき、データ作成の時間を短縮できた。アニメ市場向けのトレーディングカードスリーブ製造では6倍の受注確保が見込まれる。熱転写フィルムを使ったオリジナル商品の開発も実現した。工場の稼働監視を可能にして生産性と品質の向上や労働環境の改善にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    約8年前からデジタル印刷機を導入し、Web to Printシステム開発に挑んだ経緯が書かれており、過去の取組との一貫性が読み取れる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    印刷市場でオフセットが減りデジタルのみ成長という外部環境と、軟包装で世界初の導入という自社の強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決3

    小ロット・短納期・低コストという課題認識と、多品種少量受注への対応が書かれているが、事業計画の実効性を示す数字は薄い。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    トレーディングカードスリーブで受注6倍を見込むとあるが、付加価値や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    代表者メッセージや企業情報はあるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    個人・同人誌市場やアニメ市場への小ロット対応、トレーディングカードスリーブの受注増など、ターゲットと製品の価値が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の展開として海外展開やオリンピックユニフォーム分野が挙がるが、スケジュールや課題解決方法は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    軟包装材の業界で世界初となるBtoC向け多品種少量Web to Print体制と、熱転写フィルムによるオリジナル商品開発が書かれている。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    オリンピックユニフォーム分野や海外展開に触れるが、雇用創出や波及効果の具体的な記述はない。

  • 費用対効果2

    受注6倍の見込みやデータ作成時間の短縮は書かれているが、補助金額に対する付加価値増加の数字は示されていない。

  • イノベーションへの貢献5

    IoTとAI自動印刷データ作成ソフトを活用したBtoCシステムの構築が、世界初の取組として具体的に書かれている。

政策面40%
  • 成長分野への進出3

    印刷マーケットのデジタル化への転換に対応する取組として読み取れるが、構造転換への言及は具体性が薄い。

  • 地域経済への波及1

    香川県の地域特性を活かした取組や地域経済への波及についての記述は見当たらない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後はオリンピックのスポーツユニフォーム関連分野や海外展開も視野に入れ、さらなる売上増加を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。