ものづくり補助金平成28年度製造業愛媛県

包装機械設備導入により当社売り上げ上位「県産ブランド漬物」の生産性を30%向上する

株式会社守谷漬物

この事例のポイント

  • 原料野菜の価格高騰や包装容器などの資材費、物流費の上昇によって収益性が圧迫されている。
  • 新型包装機「自動充填リンガー包装機」を導入した。
  • 新型包装機の導入により調味液の充填・包装・印字の工程にかかる時間が大きく削減され、生産能力は30%向上した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社守谷漬物
所在地愛媛県 新居浜市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数20人
資本金1,000万円
設立1980年

事業の背景

愛媛県新居浜市で昭和25年創業の老舗漬物メーカーで、地元野菜を中心に「伊予の絹かわなす」「かぶら三杯漬」「瀬戸内レモン大根」などの漬物を製造している。地場スーパーだけでなく全国展開する大手スーパーや首都圏の生協とも取引があり、現状約30種類の商品を扱っている。一方で大手メーカーの参入により価格競争が激化し、地場量販店での売り場確保が難しくなっている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算原料野菜の価格高騰や包装容器などの資材費、物流費の上昇によって収益性が圧迫されている。
  • 販路・情報発信大手メーカーの参入で価格競争が激化し、地場量販店での売り場確保が中小漬物メーカーにとって不利になっている。
  • 生産能力首都圏などからの引き合いは増えているが、製造能力は既に飽和状態で、新規の大口取引先への思い切った提案が難しい。
  • コスト・採算従業員を増員して生産量を増やす方法もあるが、コストアップにつながるため現実的ではない。

やったこと

新型包装機「自動充填リンガー包装機」を導入した。テープ結束機と樹脂結束機を備え、巾着タイプの包装にも対応する自創充填包装機で、水洗いに最適な構造とサニタリー性に優れた設計になっている。「スーパーメポリⅣ金属検出器」を自動充填リンガー包装機の商品排出コンベアーに連結し、高感度で金属の混入を感知できるようにした。「MAXエアーパックナー」も導入し、樹脂製クリップにより商品への金属混入を防止して、大手バイヤーが求める安心安全な包装形態を可能にした。これらにより生産ラインを再構築した。

加工機自動充填リンガー包装機
検査測定スーパーメポリⅣ金属検出器
加工機MAXエアーパックナー

事業の効果

新型包装機の導入により調味液の充填・包装・印字の工程にかかる時間が大きく削減され、生産能力は30%向上した。流量調整技術や袋開口検出機能、樹脂による開口部の結束機構、正確な位置への日付印字など精度の高い機械制御によるものである。また、旧型では使用できなかった巾着タイプの包装が可能になり、デザイン性に優れた競争力の高い商品づくりもできるようになった。金属探知により安心・安全な商品づくりも強化された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組との連続性は読めず、首都圏からの引き合い増加と製造能力飽和への対応が今回の取組理由と書かれている程度。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    大手メーカー参入による価格競争や地場量販店の売場確保の難しさに触れ、小ロット対応や小回りに強みがあると書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    製造能力飽和と従業員増員によるコストアップという課題を認識し、生産スピード向上と生産ロス削減で対応する計画として具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    生産性を30%向上させる目標が示され、新型包装機導入後に能力が30%向上したと実績数値も記載されている。

  • 事業を進める体制2

    社長と担当従業員1名で商品開発を行ってきたことと、現場従業員の試作参加が書かれている程度で、遂行体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    伊予の絹かわなすなど製品の特徴や大手バイヤーから求められる安心安全な包装形態、樹脂クリップによる金属混入防止が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の営業活動や商品開発への注力は書かれているが、中長期の検証や遂行スケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    県産ブランド漬物の高付加価値化を目指すとあるが、高価格化や分野の普及度に関する具体的な数字は示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    地域特産ブランドの販路拡大に触れるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は書かれていない。

  • 費用対効果4

    生産能力が30%向上し、生産ロス削減と金属検出による品質向上が数値とともに示され、費用対効果の一端がうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    精度の高い機械制御や金属検出器の活用は書かれるが、地域やサプライチェーンのイノベーションへの貢献は読み取れない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    愛媛県西条市の特産ブランドを活かした商品と地域の特徴が書かれ、地域の特性活用は読み取れるが、雇用や成長への効果は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

製造能力が向上したことで、首都圏など大口取引先からの引き合いに積極的に対応し、新しい商品提案などの営業活動に取り組んでいく。現場従業員にも試作を依頼できるようになったため、商品開発にも注力する。既存顧客への販売量の増加と新たな販路の開拓により、売上・利益の伸展を目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。