ものづくり補助金平成28年度製造業愛媛県

CNC旋盤機械の導入による生産性の向上及び短納期スポット受注の対応

株式会社エスエム機興

成果旋盤とマシニングセンターの段取りが1台で終わるため25%削減

この事例のポイント

  • 旋盤加工部品の約90%を外注しており、受注の可否が社外要因で決まり、折角の受注機会を逸失することがあった。
  • 既存の汎用旋盤機(S-850)とマシニングセンター(PCV40II)による加工では、旋盤とマシニングセンターの段取りに手間がかかっていた。
  • 旋盤とマシニングセンターの段取りが1台で終わるため25%削減。旋盤とマシニングセンターの段取りが1台で終わり、段取り作業が25%削減された。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社エスエム機興
所在地愛媛県 松山市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数10人
資本金1,000万円
設立1979年

事業の背景

当社は1979年から食品機械メーカーの自動包装機の機械加工部品、板金加工部品製作及び食品機械の組立を行ってきた。近年は医薬工業向けの自動開袋機の部品加工、組立も加わり、顧客は20数社に及び広島、大阪、京都、静岡、東京と広範囲にまたがっている。食品機械メーカーの自動機械の旋盤加工部品は今後も生産台数増加に伴い受注増加が見込まれる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力旋盤加工部品の約90%を外注しており、受注の可否が社外要因で決まり、折角の受注機会を逸失することがあった。
  • 生産能力汎用旋盤は老朽化で精度が低下し、NC付き旋盤に比べ1.5倍から2倍の加工時間がかかっていた。
  • 人手・技能汎用旋盤は熟練者の勘・知識・記憶に頼り、データの蓄積ができず、品質のばらつきや不良(クレーム)の要因となっていた。
  • 納期・工程緊急の短納期部品の受注加工に即応できない状況にあった。

やったこと

既存の汎用旋盤機(S-850)とマシニングセンター(PCV40II)による加工では、旋盤とマシニングセンターの段取りに手間がかかっていた。そこで複合型CNC旋盤「NL2000MC」を導入し、1台で2台分の作業を行えるようにした。対話型プログラム機能により、CAMソフトウエア等の専門知識がなくても加工プログラムを作成できる仕組みとした。また、オペレーター兼プログラマーを育成している。

加工機複合型CNC旋盤「NL2000MC」

新しい製品・サービス:円筒形の加工部品、格形状の加工部品に加え、新設の複合型CNC旋盤で可能となるロッド等の加工部品。

事業の効果

  • 旋盤とマシニングセンターの段取りが1台で終わるため25%削減

旋盤とマシニングセンターの段取りが1台で終わり、段取り作業が25%削減された。加工時間の長さ、熟練作業者への依存といった技術的課題も解決された。今後は従来加工できなかった高精度部品の受注や緊急依頼部品の内製化対応が可能になり、売上の増加と取引先からの信頼性向上が期待される。作業ロスや工程短縮による経費削減、収益性の向上にも寄与している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    1979年からの食品機械部品加工の実績と、旋盤内製化による事業展開の方向性は読み取れるが、経営戦略上の位置付けの明示は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    取引先20数社・広域の顧客基盤と短納期・緊急部品への対応力向上は読み取れるが、市場動向との関係や競争優位の根拠は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    課題として旋盤加工時間1.5〜2倍、熟練者依存、外注90%が挙げられ、段取り25%削減や内製化による収益向上の見込みが示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    段取り25%削減や高精度部品の受注・売上増加の予定は示されるが、付加価値額や賃上げの数値目標は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    オペレーター兼プログラマーの育成に言及しており体制の一端はうかがえるが、人員や事務処理能力の具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    短納期・緊急部品対応や高精度部品受注など選ばれる理由の方向性はあるが、顧客ターゲットやニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後の医療分野開拓の方向性は示されるが、スケジュールや中長期の課題検証の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    医療分野開拓を指向すると記載があるが、同分野での高付加価値化や高価格化の具体的内容は読み取れない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    雇用の維持・創出を目指すとの記述はあるが、波及効果や社会的インフラとしての国の補助理由は具体的に示されていない。

  • 費用対効果3

    段取り25%削減や作業ロス減少による経費削減の方向性は示されるが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    対話型プログラム機能によるオペレーター育成には触れているが、デジタル技術によるサプライチェーンへの貢献の記述は乏しい。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    松山市での事業展開がうかがえるが、地域特性を活かした付加価値創出や地域成長への言及は限定的。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

余力が生まれたため、現在は新規の医療分野の開拓を指向している。

  • 目標:旋盤加工部品は90%を外注していた

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。