ものづくり補助金平成26年度製造業佐賀県

海外向け海水淡水化プラント用の大型ポンプ製造における加工精度向上の取り組み

株式会社原ノ町鉄工

成果顧客ニーズである公差20μmの加工精度で大型ポンプが製造できるようになった。

この事例のポイント

  • 大型ポンプの製造において、顧客が求める高い加工精度を実現する必要があった。
  • 「横型マシニングセンタ」を導入し、CADCAMを導入してオペレーターの研修を行った。
  • 顧客ニーズである公差20μmの加工精度で大型ポンプが製造できるようになった。加工時間が短くなりコストを削減でき、同業他社より約20%安い価格を実現した。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社原ノ町鉄工
所在地佐賀県 神埼市
業種生産用機械器具製造業
技術分野精密加工
従業員数52人
資本金2,000万円
設立1974年

事業の背景

株式会社原ノ町鉄工は、既存の取引先からポンプに関連する加工の受注を得ている。世界の海水淡水化プラント市場は2000年から2015年の15年間で4倍に成長しており、当面は成長が続くと予測されている。このため海水淡水化プラント設計の需要増加に対応する必要があった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力大型ポンプの製造において、顧客が求める高い加工精度を実現する必要があった。
  • 納期・工程海水淡水化プラント設計の需要増加に対応するため、短納期での生産が必要だった。
  • 生産能力既存設備が老朽化しており、新規設備の導入を検討していた。

やったこと

「横型マシニングセンタ」を導入し、CADCAMを導入してオペレーターの研修を行った。設備導入に合わせて工場内のレイアウトを見直し、運転マニュアルを作成した。導入機械は高い寸法精度と加工スピードの向上による生産性の向上を目標とした。試作品を加工して検査・評価したところ、予定どおりの高精度寸法の加工が実現でき、生産スピードも向上した。今後は大型ポンプ製造へ適用する。

加工機横型マシニングセンタ
ソフトCADCAM

事業の効果

  • 顧客ニーズである公差20μmの加工精度で大型ポンプが製造できるようになった。
  • 同業他社より約20%程度価格を引き下げることができた。
  • 納期を10~20%程度短縮でき、同業他社に対して約30%の納期短縮対応が可能となった。

加工時間が短くなりコストを削減でき、同業他社より約20%安い価格を実現した。納期は10~20%短縮でき、同業他社に対して約30%の短縮対応が可能になった。加工精度と生産性の向上により競争優位性が高まり、難易度の高い海水淡水化ポンプの受注拡大と専門加工領域の拡大が期待される。また、半導体製造装置関連の部品加工にも対応範囲を広げつつある。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のポンプ加工技術を高める目的で横型マシニングセンタを導入し、既存取引先からの受注を背景にしていると書かれている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    海水淡水化市場が2000〜2015年で4倍成長と示され、公差20μmや納期10〜20%短縮、同業他社比約30%短縮と強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    既存設備の老朽化と加工精度・納期の課題を挙げ、導入で公差20μm加工や20%の価格引き下げを実現したと書かれている。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    価格20%引き下げ、納期10〜20%短縮、同業他社比約30%短縮と数値目標と成果が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    CADCAM導入とオペレーター研修、運転マニュアル作成を行ったとあるが、補助事業を遂行する人材や事務体制の詳細は書かれていない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客ニーズである公差20μmの加工精度と海水淡水化プラント向け大型ポンプという顧客層、選ばれる理由(価格・納期)が整理されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は大型ポンプへの適用や半導体製造装置部品加工への対応範囲拡大を図ると書かれているが、スケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    海水淡水化ポンプ分野で高精度加工により同業他社より高い競争力を持つとあるが、分野の普及度や高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    海水淡水化プラント市場の4倍成長に対応する必要性が示されるが、経済波及や雇用創出など国が補助する理由は明示されていない。

  • 費用対効果2

    付加価値額の増加や補助金額に対する費用対効果の数値は書かれていないが、加工時間短縮によるコスト削減効果はうかがえる。

  • イノベーションへの貢献2

    デジタル技術やビジネスモデルの活用は書かれていないが、CADCAM導入や半導体部品加工への展開がうかがえる。

政策面50%
  • 成長分野への進出3

    海水淡水化市场の成長分野で受注拡大を目指し、半導体製造装置部品加工へ広げるとあり成長分野への進出がうかがえる。

  • 地域経済への波及2

    地域の特性を活かした雇用創出や地域経済の牽引は書かれていないが、賃上げにつながる波及効果が期待されるとの記述がある。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

最新型横型マシニングセンタの導入で収益性が向上し、従業員の賃金上昇につながると思われる。加工技術を高めて他分野の加工請負も可能になる。将来的には海外向け海水淡水化ポンプの受注拡大につながるものと考えている。

事業者の声

よりよいものをより早く安定して供給し、お客様より信頼される会社となる。

公式の事例集より(原文のまま)

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成26年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。