ものづくり補助金平成28年度卸売業、小売業愛媛県

急速冷凍機及び自動計量機、自動給袋包装機導入による高品質愛媛県産冷凍里芋の生産体制確立

フードブレイン株式会社

成果冷凍工程の所要時間 12時間→1時間

この事例のポイント

  • 小売部門の売上が減少しており、新事業による収益を確保する必要があった。
  • JA全農えひめおよび里芋生産農家と連携し、平成28年10月より本社近隣の「うま地方」で栽培されるブランド里芋「伊予美人」の冷凍加工を開始した。
  • 冷凍工程の所要時間 12時間→1時間。急速凍結が可能になり、高品質の冷凍里芋を生産できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名フードブレイン株式会社
所在地愛媛県 四国中央市
業種飲食料品小売業
技術分野製造環境
従業員数150人
資本金1,000万円
設立2002年

事業の背景

フードブレイン株式会社は「業務スーパー」のフランチャイジーとして愛媛県内7店舗と高知県内2店舗の計9店舗を運営し、一般食品、飲料、冷凍食品、野菜、精肉などを主力としている。小売部門の売上が伸び悩んでいた。国内流通の冷凍里芋の9割以上は輸入品であるが、食の安心安全志向の高まりから国産冷凍里芋の消費者ニーズは高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • その他小売部門の売上が減少しており、新事業による収益を確保する必要があった。
  • 生産能力冷凍里芋の皮むき、カット、冷凍、計量、袋詰、箱詰を全て手作業で行っており、現状の生産体制では増産が困難だった。
  • 生産能力生協や関東の大手量販店などから新規受注が増えているが、顧客の要望に応える生産体制を構築できていなかった。

やったこと

JA全農えひめおよび里芋生産農家と連携し、平成28年10月より本社近隣の「うま地方」で栽培されるブランド里芋「伊予美人」の冷凍加工を開始した。冷凍工程には、エアブラスト方式の急速冷凍機「スーパージェットトンネルフリーザー」を導入し、12時間かかっていた工程を1時間に短縮した。温度や時間の調節などの導入試験を行い、その成果を高品質冷凍里芋の製造マニュアルとした。計量工程には組合せ自動計量器を導入し、1袋250gの里芋を1分間に35〜50袋分投入できるようにして、8%以上の原料ロスを解消した。袋入れ・ヒートシール工程には自動給袋包装機を導入し、1分間に50袋の速さで袋入れとヒートシールを可能にして、8倍以上の量産化を図った。

加工機スーパージェットトンネルフリーザー
検査測定組合せ自動計量器
加工機自動給袋包装機

新しい製品・サービス:愛媛県産里芋「伊予美人」の冷凍加工品

事業の効果

  • 冷凍工程の所要時間 12時間→1時間

急速凍結が可能になり、高品質の冷凍里芋を生産できるようになった。自動計量と自動給袋包装により正確な計量が実現して歩留まりが向上し、生産数量が格段に増えた。生産性も大きく向上し、顧客の要望に応える生産体制が整った。生協や学校給食向けに国産産地限定の製品を販売できるようになり、売上拡大につながると見込まれる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    小売の売上減少を受け、新事業として里芋冷凍加工を2016年10月に開始したとあり、事業転換の経緯は読み取れるが過去の取組との連続性は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    生協や学校給食向けに国産産地限定を訴求できると記載され、国内産冷凍里芋の需要と自社のトレーサビリティ強みに触れている。

  • 課題の認識と解決4

    手作業の全工程がボトルネックとされ、急速凍結機・自動計量機・自動給袋包装機で解消する方針が具体的に示されている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    1袋250gを1分間に35〜50袋投入可能、原料ロス8%以上解消、冷凍時間12時間を1時間に短縮と数値目標が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員150名や小売・食品加工の運営体制はあるが、補助事業の遂行体制に関する記述は限られている。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    国内流通の9割以上が輸入品で国産冷凍里芋へのニーズが高く、生産地が県内で一貫しトレーサビリティが明確な点が選ばれる理由として書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    導入試験を行い製造マニュアル化する方針や今後の営業活動の予定はあるが、中長期の検証や詳細スケジュールは記載が薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    冷凍里芋の国内流通は9割以上が輸入品とあり国産品は希少だが、一般的な普及度や高付加価値化の度合いは明示されていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    愛媛県産里芋のブランド化や生産者との連携がうかがえるが、経済波及や雇用創出の具体的な記述は見当たらない。

  • 費用対効果4

    歩留まり向上と生産数量の大幅増加が示されているが、補助金額に対する付加価値増加の数値は記載されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    自動計量・自動包装の導入で生産工程を省力化し生産性を高めたとあるが、デジタル技術やサプライチェーン全体への貢献の記述は薄い。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    愛媛県産「伊予美人」を地域の特性として活かし、地元産地と連携して加工する点が読み取れるが、地域経済成長への言及は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

生協や学校給食向けに国産産地限定の「愛媛県産里芋伊予美人」をPRして来期の受注増加を目指す。国内産が調達できないため取り扱いがなかった生協(宅配)などの市場でも拡販する。小売部門の業務スーパーでも国内産加工品の少量パック品をラインアップして売上向上に取り組む。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。