ものづくり補助金平成28年度卸売業、小売業沖縄県

包あんロボット導入による、地域特産品を活用したハンバーグの製造と販売

株式会社上原ミート

成果ハンバーグの生産量 1,760トン/月→5,000トン/月

この事例のポイント

  • ハンバーグは手作業で計量から形成まで行っており、スタッフ9人で1日550個が限界だった。
  • 包あん機と成形コンベヤーを既存のハンバーグ生産ラインに設置し、従来と同じ原料を使って生産能力、品質、必要な人員を検証した。
  • ハンバーグの生産量 1,760トン/月→5,000トン/月。包あん機の導入でハンバーグの生産量が大きく増え、ミンチなど他の加工作業にも対応できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社上原ミート
所在地沖縄県 豊見城市
業種飲食料品卸売業
技術分野製造環境
従業員数76人
資本金1,500万円
設立1980年

事業の背景

当社はオリジナル商品の「アグーハンバーグ」と「石垣牛ハンバーグ」を4、5年前から製造・販売していた。重さや形を統一するため計量から形成まで全て手作業で行っていた。近年は外食産業からの引き合いが増えていた。毎年視察している食品機械の展示会で、お菓子のあんを包む包あん機がハンバーグ製造に転用できることが分かった。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ハンバーグは手作業で計量から形成まで行っており、スタッフ9人で1日550個が限界だった。
  • 生産能力外食からの引き合いが増え売上が徐々に拡大する中で、量産化を図る必要があった。

やったこと

包あん機と成形コンベヤーを既存のハンバーグ生産ラインに設置し、従来と同じ原料を使って生産能力、品質、必要な人員を検証した。検証の結果、4~5人の人員で1日2000個生産でき、成形コンベヤーでサイズを調整できることを確認した。人の手が原料に触れないため体温による変色がなくなり、品質検査でも良好な結果を得た。既存のハンバーグに加え、チーズ、うずらの卵、ミニトマトを中に詰めたハンバーグを試作し、いずれも安定した品質で製造できた。包あん機は重さ(最大230g)やサイズを自由に設定でき、機械は可動式で稼働時以外は移動して他作業のスペースを確保できる。

加工機包あん機
加工機成形コンベヤー

新しい製品・サービス:チーズ、うずらの卵、ミニトマトを中に詰めたハンバーグ

事業の効果

  • ハンバーグの生産量 1,760トン/月→5,000トン/月
  • ミンチの生産量 7トン/月→17トン/月
  • 当社全体の生産量 22トン/月→82トン/月

包あん機の導入でハンバーグの生産量が大きく増え、ミンチなど他の加工作業にも対応できるようになった。生産量の増加に対し、ハンバーグ生産に関わる人員は削減され、作業効率と生産性が大きく向上した。取引先の細かな要望にも的確に応えられるようになった。機械メーカーからのサンプル情報を商品開発のヒントとして活用している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    既存のアグーハンバーグ等の製造から量産化へ向かう流れは読めるが、過去の取組との一貫性を示す記述は限定的である。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    外食からの引き合い増加や取引先要望への対応は読み取れるが、競争優位の根拠となる市場データや強みの分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    手作業で月1,760トンだった生産量が月5,000トンに増加し、課題だった量産化の検証を行ったと具体的な数字で示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    月1,760トンから月5,000トン、最高82トンへの増加など具体的な数値目標と実績が示され、実現性が裏付けられている。

  • 事業を進める体制3

    新たに企画室、生産管理、品質管理のセクションを設置し、コンサルタントの支援を受けたと書かれているが、人材や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    重さやサイズを自由に設定でき、取引先の細かな要望に応えられる点や、外食向けの需要が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    試作と検証を経て導入し、販売を2018年2月から開始した経緯は読めるが、中長期のスケジュールや課題解決方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    ハンバーグは一般的な食品であり高付加価値化の記述はあるが、高水準の高価格化を示す情報は乏しい。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用3

    地域特産品の石垣牛やアグーを活用する点は読めるが、波及効果や雇用創出への言及は限定的である。

  • 費用対効果4

    包あん機導入で生産量が大幅に増え、ハンバーグ生産に関わる人員は削減され作業効率が向上したと記されている。

  • イノベーションへの貢献2

    包あん機の導入でサンプル情報が商品開発に活用されている程度で、サプライチェーンへの貢献は読み取りにくい。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    沖縄の特産品である石垣牛やアグーを活用したハンバーグ製造であり、地域特性を活かした事業と読める。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

ハンバーグ増産を見込み、ギフト商品や通信販売、お土産品店、外食向けの商品案内を強化し、自社店舗での販売も強化する。得意先は60店舗から100店舗への拡大を目指す。経営コンサルタントの支援の下で組織の見直し、業務改善、人材育成に取り組み、企画室や生産管理・品質管理のセクションを新設した。ブランディング、レシピ開発、生産効率・品質の向上、販売促進を強化し、海外との取引も拡大したい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。