ものづくり補助金平成28年度製造業佐賀県

ひとくちサイズの羊羹カット装置の導入による商品競争力向上と地元銘菓「羊羹」普及への貢献

竹下製菓株式会社

成果サーボモーターによる電気制御でぶれ幅をほぼゼロにすることに成功した。

この事例のポイント

  • ブロック状羊羹の縦切りおよび縦切り羊羹の角切りでは、従来機はカットスピードを調整できず一定速度で切るため、羊羹に過度の圧力がかかり一部が潰れて廃棄ロスが発生していた。
  • 新規設備として羊羹カット装置(特注)を導入した。
  • サーボモーターによる電気制御でぶれ幅をほぼゼロにすることに成功した。新規設備により廃棄ロスが削減され、生産スピードが向上して生産性が上がり、収益が改善した。

事業者のプロフィール

事業者名竹下製菓株式会社
所在地佐賀県 佐賀県小城市
業種食料品製造業
技術分野情報処理
従業員数80人
資本金1,000万円
設立1956年

事業の背景

当社は創業1世紀以上の老舗菓子メーカーで、マシュマロ、砂糖菓子、ひとくち羊羹を三大看板商品群として製造している。主力のひとくち羊羹「やどり木」は、平成25年の第26回全国菓子大博覧会で農林水産大臣賞を受賞した商品である。和菓子市場は安定した伸長傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度ブロック状羊羹の縦切りおよび縦切り羊羹の角切りでは、従来機はカットスピードを調整できず一定速度で切るため、羊羹に過度の圧力がかかり一部が潰れて廃棄ロスが発生していた。
  • 生産能力カットの往復スピードが遅く、カット終了後に元の位置へ戻るまでの時間が長く、非効率が生じていた。
  • 人手・技能羊羹は粘質な物性のためカット作業の効率が悪く、拡販のネックとなっていた。

やったこと

新規設備として羊羹カット装置(特注)を導入した。サーボモーターによる電気制御でぶれ幅をほぼゼロにすることに成功した。インバータで押し出しスピードを制御し、切り始めと切り終わりを低速、中間を高速にして羊羹にかかる圧力を最小化し、カット時の廃棄ロスを削減した。サーボモーターによりカット終了後から元の位置へ戻るまでの時間を最小化し、待ち時間を短縮した。縦切り直後は羊羹同士がくっつくため、縦切り機と角切り機を別々の独立した設備として導入した。

  • 加工機羊羹カット装置特注縦切り機角切り機

事業の効果

  • サーボモーターによる電気制御でぶれ幅をほぼゼロにすることに成功した。

新規設備により廃棄ロスが削減され、生産スピードが向上して生産性が上がり、収益が改善した。ステンレス製・タッチパネル式で従来機より操作性が良くなり、準備・洗浄・切替の作業効率も改善した。縦切りのピアノ線周辺部は脱着式、角切りはmm単位で調整できる仕様としたため、多様なカット形状への対応が容易になり、差別化された競争力のある商品づくりにつながると期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.8 / 514観点のうち13観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決カット作業効率の低下と廃棄ロスを課題として認識し、サーボモーター導入で廃棄ロス削減と生産性向上、収益改善を実現したと具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    付加価値・賃上げの目標収益改善や生産性向上は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数値は記載されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    創業1世紀超の菓子製造の伝統を守り、ひとくち羊羹を三大看板商品の一つと位置づけ、拡販の課題解決として設備導入を計画している。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    農林水産大臣賞を受賞した商品で、シニア層を中心に拡販を目指すと書かれているが、市場規模や競合に関する数値的な分析は見当たらない。

  • 課題の認識と解決4

    カット作業効率の低下と廃棄ロスを課題として認識し、サーボモーター導入で廃棄ロス削減と生産性向上、収益改善を実現したと具体的に書かれている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    収益改善や生産性向上は書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数値は記載されていない。

  • 事業を進める体制2

    製造責任者の名前は記載があるものの、補助事業を遂行する人員体制や事務処理能力に関する具体的記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    農林水産大臣賞受賞の商品で、シニア層をターゲットとし、食べやすいサイズへの改良も検討すると書かれているが、ニーズの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    縦切り機と角切り機を別設備にする判断や今後の商品展開の検討が書かれているが、スケジュールや中長期の検証内容は示されていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    和菓子市場は安定した伸長傾向とあり、同分野で受賞した高品質商品だが、高価格化の具体的な水準は示されていない。

公的補助の必要性2.3
  • 波及効果・雇用3

    地元銘菓「小城羊羹」の普及と消費拡大への貢献が述べられているが、波及効果や雇用創出の数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    廃棄ロス削減と生産性向上が書かれているが、補助金投入額に対する付加価値増加などの費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献2

    サーボモーターやインバータによる電気制御は述べられているが、デジタル技術や新ビジネスモデルによる地域・サプライチェーンへの貢献は限定的。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    地元佐賀県小城市の銘菓の普及に貢献すると述べられ、地域の特性を活かした取り組みと読めるが、雇用や成長への数値的裏付けはない。

今後の展望

更なる収益改善とリニューアルを含めた新たな商品の展開を課題としている。羊羹を好むシニア層を中心に拡販を目指し、機械の微調整機能を活かしてより食べやすいサイズへの改良も検討している。地元小城羊羹の普及と消費拡大にも貢献したいとしている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。