ものづくり補助金平成28年度製造業熊本県

子供靴製造設備の新設及び改善活動による年間45万足生産体制の確立

つちやゴム株式会社

成果生産ライン数 1ライン→2ライン

この事例のポイント

  • ミキハウスグループのベビーシューズの人気拡大により需要が増え、増産体制の構築が求められていた。
  • ものづくり補助金を活用して設備一式を導入し、生産ラインを2ライン体制に増設した。
  • 生産ライン数 1ライン→2ライン。生産性が向上し、2つの生産ラインを使い分けることで、定番シューズと複雑なデザインのシューズの双方に対応できるようになっ…

事業者のプロフィール

事業者名つちやゴム株式会社
所在地熊本県 上益城郡嘉島町
業種ゴム製品製造業
技術分野製造環境,接合・実装
従業員数92人
資本金3,000万円
設立1949年

事業の背景

1990年代から2000年代初頭にかけて国内の多くの靴メーカーが中国に進出する中、当社はミキハウスグループの生産拠点として、ベビーシューズの国内生産を続けてきた。2010年の上海万博を機に同グループの日本製ベビーシューズの人気に火が付き、国内消費者だけでなく訪日外国人観光客や海外の通販サイトでも高い人気を誇っている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力ミキハウスグループのベビーシューズの人気拡大により需要が増え、増産体制の構築が求められていた。
  • 生産能力国内外の通販サイトや訪日外国人観光客からの需要に応えるため、生産ラインを増設する必要があった。

やったこと

ものづくり補助金を活用して設備一式を導入し、生産ラインを2ライン体制に増設した。当社の靴の製造は「バルカナイズ製法」と呼ばれ、硫黄を加えたゴム底と靴の本体を釜の中で加硫圧着する独自の技術である。専用の設備や熟練の職人技術を必要とするため、国内で生産できる企業はごくわずかである。2つの生産ラインを使い分けることで、メッシュやキャンバス素材の定番シューズと、デザインがより複雑な合成皮革のサンダルやボア素材を使ったウィンターブーツなど、多様なデザインの製造に対応できるようになった。

加工機靴本体とゴム底を熱処理固着する加硫缶
加工機靴成型用糊の乾燥コンベア
金型ベビーシューズ用靴型

新しい製品・サービス:ミキハウスグループのベビーシューズ(日本製バルカナイズ製法)

事業の効果

  • 生産ライン数 1ライン→2ライン

生産性が向上し、2つの生産ラインを使い分けることで、定番シューズと複雑なデザインのシューズの双方に対応できるようになった。ファーストシューズなど安心・安全のニーズが高い製品を国内外の顧客に安定して届けられる体制が整った。海外のお客様の認知や支持が広まり、更なる需要拡大に備えた増産体制が整備された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    ミキハウスグループの生産拠点として国内ベビーシューズ生産を続けてきた経緯が書かれ、過去の取組との一貫性がうかがえる。経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    1990年代以降の中国進出の流れや海外通販での人気など外部環境に触れ、バルカナイズ製法の国内で生産できる企業はごくわずかと強みも書かれるが、競争優位の定量的根拠は乏しい。

  • 課題の認識と解決3

    海外需要拡大に備え生産ラインを2ライン体制に増設したと課題と対応が示される。高付加価値化の具体的な数値目標はない。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    増産体制の目標は書かれるが、付加価値額の増加率や賃上げの目標値は示されておらず、実現可能性を判断できない。

  • 事業を進める体制3

    技術者のノウハウや職人の技術に触れ、今後は技術者の育成と縫製供給先の充実を求めていると書かれる。人材確保の状況は部分的。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    ファーストシューズは安心・安全のニーズが高く、国内外の顧客から支持されている点や、ターゲットが歩き始めの赤ちゃんであることが具体的に書かれる。

  • 事業化までの道筋2

    中長期の検証や遂行スケジュールは書かれず、増産体制の整備の流れが概略的に述べられるだけである。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    バルカナイズ製法は国内で生産できる企業がごくわずかと書かれ、専用設備と熟練技術を要する高付加価値品であることが読み取れる。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    国内生産の維持や技術継承に触れるが、雇用創出や波及効果の規模は書かれておらず、国が補助する積極的理由は弱い。

  • 費用対効果2

    生産性が向上し2ラインを使い分けられるようになったと書かれるが、補助金額に対する付加価値増加の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    国内靴メーカーの海外移転の流れに触れるが、構造転換への貢献や成長分野への進出は具体的に書かれていない。

  • 地域経済への波及3

    熊本県嘉島町の地域企業で国内生産を続けている点は読み取れるが、地域の経済成長や雇用創出への貢献は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後ますますの増産体制の構築のため、部品としての縫製供給先の充実を希望している。

事業者の声

当社のベテラン職人の「匠の技」をはじめ、独自のノウハウの積み重ねが息づいています。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。