ものづくり補助金平成28年度サービス業(他に分類されないもの)大分県

高精度修復による顧客満足度の向上

有限会社小野自動車工場

この事例のポイント

  • 自動運転やEV車の普及、ITを含む異業種の参入など自動車関連産業が大きな変革期を迎えており、日々進化する技術に対応できる体制づくりが必要だった。
  • 事故車の歪みを計測する三次元計測機を導入した。
  • 三次元計測機の導入により、ボディの歪みをデジタル数値化して誤差を最小限にとどめる計測が実現した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社小野自動車工場
所在地大分県 別府市
業種自動車整備業
従業員数42人
資本金300万円
設立1975年

事業の背景

1975年に別府市で創業した有限会社小野自動車工場は、自動車板金・塗装を起点に、整備、車検、新車・中古車販売、カーリース、レンタカー、ロードサービス、各種保険へと多角化し、地域で広く知られている。自動車業界では自動運転やEV車の動向、IT企業の参入などが話題になっている。マイカーリース需要の高まりにより、ユーザーの車に対する意識も変わってきている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 新製品・新技術自動運転やEV車の普及、ITを含む異業種の参入など自動車関連産業が大きな変革期を迎えており、日々進化する技術に対応できる体制づくりが必要だった。
  • 品質・精度事故車の修理では、ボディの歪みや足回りの歪みを目視や専用メジャーで計測・調整しており、高精度な計測が難しかった。
  • 品質・精度新車は鉄板の軽量化や材質変更が進んでおり、従来の溶接機では完璧な溶接作業が難しく、溶接後に手作業の工程も加わっていた。

やったこと

事故車の歪みを計測する三次元計測機を導入した。高精度センサーを用いてボディの歪みをデジタル数値化し、従来の専用メジャーによる計測に代わって正確かつ迅速な計測を可能にした。四輪アライメントテスターを導入し、シャーシの足回りの細かい角度や寸法を正確に計測できるようにした。テスターには各メーカーの基準値が入っており、整備士はそこに照準を合わせて調整できる。スポット溶接機は最新鋭の機種を導入し、軽量化された新素材の鉄板にも対応した溶接を可能にした。

検査測定三次元計測機
検査測定四輪アライメントテスター
加工機スポット溶接機

事業の効果

三次元計測機の導入により、ボディの歪みをデジタル数値化して誤差を最小限にとどめる計測が実現した。四輪アライメントテスターで足回りの歪みを正確に計測し、各メーカー基準に照らして事故前の状態に近づけられるようになった。スポット溶接機により、軽量化された新素材の鉄板の溶接も可能になり、手作業の工程も省略できて作業時間の効率化にも貢献した。これらにより、安心・安全に対する顧客の満足度を高めることにつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.3 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    1975年創業で板金・塗装から整備・車検・販売へ多角化してきた経緯は読めるが、設備投資と経営戦略の明確な位置付けは薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    マイカーリース需要の高まりや新車の軽量化・新素材化といった外部環境の変化は述べられているが、自社の強み・弱みとの対応は具体的でない。

  • 課題の認識と解決3

    新素材鉄板への対応や手作業工程の省略など課題認識はあるが、高付加価値化や成長に直結する数値的な計画は書かれていない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制3

    社員数42名や整備士育成の必要性は書かれているが、補助事業を遂行する人材・事務体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安心・安全への顧客ニーズや顧客満足度の向上は述べられているが、ターゲットとニーズの裏付けは具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    次の計画としてエーミング設備の環境整備に触れる程度で、遂行方法やスケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    三次元計測機や最新鋭スポット溶接機の導入は記述があるが、普及度や高価格化の水準を示す情報はない。

公的補助の必要性40%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果2

    作業時間の効率化に貢献したとあるが、投入額に対する付加価値増加などの数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    三次元計測などデジタル技術による正確な計測を導入したと書かれるが、地域やサプライチェーンへの貢献までは述べられていない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    自動ブレーキなどASVへの対応という自動車業界の変化は触れられているが、構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    別府市で地元顧客の安心と安全を支えるとあり地域密着は読めるが、雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

少子高齢化や若者の車離れが指摘されるものの、特に地方では車が生活の足として必要とされ続けており、車に対する安心・安全へのニーズはむしろ増す可能性が高いと見ている。次は自動ブレーキ等のASV(先進安全自動車)の校正作業である「エーミング」設備の環境整備を計画している。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。