ものづくり補助金平成28年度製造業鹿児島県

原紙自動搬送ロボット導入による段ボール生産効率向上

エス・パックス株式会社

この事例のポイント

  • 原紙ロールの入れ替えに時間がかかり、需要に生産が追い付かない状態が生じていた。
  • 段ボールの材料となる原紙ロールの搬送から設置・調整までを自動化できる原紙自動搬送ロボットを導入した。
  • 原紙自動搬送ロボットの導入により、原紙ロール交換のサイクルタイムが大幅に短縮され、生産効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名エス・パックス株式会社
所在地鹿児島県 鹿児島市
業種パルプ・紙・紙加工品製造業
技術分野機械制御
従業員数97人
資本金4,000万円
設立1953年

事業の背景

大正8年に鹿児島市で菓子箱を製造する紙器店として創業し、現在は段ボール箱を中心に化粧箱・貼箱・シールや包装紙などの包装資材を扱っている。企画開発・デザインから納品まで自社一貫体制で行い、創業102年目を迎えて地域に密着した企業として事業を続けている。段ボールは物流以外の場面でも活用が広がり、存在が見直されている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力原紙ロールの入れ替えに時間がかかり、需要に生産が追い付かない状態が生じていた。
  • 人手・技能原紙の搬入・搬出ラインが同じで手作業の工程もあり、入れ替えに時間を要していた。
  • 生産能力原紙ロールのセット操作が難しく時間がかかるため、生産ラインが中断することがあった。

やったこと

段ボールの材料となる原紙ロールの搬送から設置・調整までを自動化できる原紙自動搬送ロボットを導入した。これにより原紙ロール交換のサイクルタイムを大幅に短縮し、生産効率の向上を図った。既設の高速製函装置と貼合機および生産・工程管理システムを連動させ、生産効率の向上と品質の安定化を図った。この結果、顧客ニーズに応じた多品種小ロット生産および短納期化に対応できる生産体制を構築できた。

ロボット原紙自動搬送ロボット

事業の効果

原紙自動搬送ロボットの導入により、原紙ロール交換のサイクルタイムが大幅に短縮され、生産効率が向上した。既設の製函装置や貼合機、生産・工程管理システムとの連動により品質も安定した。多品種小ロット生産や短納期化に対応できる体制が整った。さらに人員・労力を必要とする作業がなくなり、作業員の負担軽減と作業環境の改善にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業102年の段ボール・包装資材事業者で企画から納品まで一貫体制を持つ。ただし原紙搬送ロボット導入が中長期の経営戦略にどう位置付けられるかは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    多品種小ロット生産や短納期化への対応を強みとして示している。市場動向や競合との比較は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    原紙ロール交換に時間がかかり生産が中断し需要に追いつかなかった課題を明示し、搬送自動化で解決した経緯が具体的に書かれている。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    連続増収が示されているが、付加価値額や賃上げの目標値、数値目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員97名の企業で、既設の高速製函装置や生産・工程管理システムとの連動に取り組んだと書かれている。体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    多品種小ロット生産や短納期対応による顧客ニーズへの対応が書かれている。ターゲット顧客の明確な整理は薄い。

  • 事業化までの道筋2

    今後は多品種小ロット生産物件の販路拡大と納期短縮に努めると書かれているが、スケジュールや課題解決の方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    段ボール原紙の搬送自動化という一般的な技術の導入であり、高付加価値化や高価格化を図る記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    災害時の簡易ベッド用段ボール供給協定など地域貢献が書かれているが、国が補助する理由としての波及効果は示されていない。

  • 費用対効果3

    連続増収を達成し作業員の負担も軽減したと書かれているが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    既設装置と生産・工程管理システムを連動させた点はデジタル連携に当たるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島市谷山港に拠点を置き、地域に密着した企業として災害時協定を締結していると書かれている。雇用や成長への寄与は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

今後は特に多品種小ロット生産物件の販路拡大と納期短縮に努め、顧客満足度を高めることで更なる受注拡大につなげていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。