ものづくり補助金平成28年度製造業鹿児島県

茶製造工程における金属検出機と成分分析計導入による異物混入減及び付加価値の強化を通じた販路拡大事業

有限会社古市製茶

この事例のポイント

  • 既存の異物除去機ではアルミ、ステンレス、銅、真ちゅうの検出除去が十分にできていなかった。
  • 高性能な金属検出機と、お茶の成分を分析できる茶成分分析計を導入した。
  • 金属検出機の導入により金属の異物混入はゼロになった。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社古市製茶
所在地鹿児島県 南九州市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
従業員数8人
資本金500万円
設立1992年

事業の背景

有限会社古市製茶は、昭和23年に南九州市川辺町でお茶の販売を始め、契約農家や鹿児島県茶市場から厳選した茶葉を仕入れて製造加工する問屋卸業として事業を発展させてきた。工場併設の店舗ではお茶の販売・試飲のほか、ソフトクリームやかき氷(夏場のみ)も扱っている。お茶は農産物で機械加工されるため金属異物の混入リスクがあり、食の安全への目が厳しくなっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度既存の異物除去機ではアルミ、ステンレス、銅、真ちゅうの検出除去が十分にできていなかった。
  • 品質・精度お茶の品質評価は官能審査による主観判断で、数値化した客観データがなかった。
  • 集客・繁閑販売強化には安全性向上と成分エビデンスを示すことが重要だった。

やったこと

高性能な金属検出機と、お茶の成分を分析できる茶成分分析計を導入した。金属検出機により品質管理の精度を高め、お茶製品の安全性向上を図った。成分分析計では茶に含まれる旨味成分などを数値化し、熟練工の官能評価と合わせて客観的な成分エビデンスを得られるようにした。これにより製品の品質と価値を見える化した。

事業の効果

金属検出機の導入により金属の異物混入はゼロになった。2017年にISO9001の認証を受けた品質管理システムと合わせ、安心・安全な製品づくりにつながっている。成分分析計により旨味成分を数値化し、官能評価と合わせて精度の高い成分エビデンスを持てるようになった。これらにより付加価値の高い知覧茶や鹿児島茶の提案と、ウェブ販売の強化を目指している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.5 / 514観点のうち12観点で評価

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決異物混入の課題を示し、金属検出機と成分分析計で付加価値の高い商品開発と販売につなげると記載されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    これまでの取組との一貫性過去の取組として2017年のISO9001認証に触れるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。
経営戦略との整合性2.7
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の取組として2017年のISO9001認証に触れるが、経営戦略上の位置付けまでは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    外部環境や競合との比較は書かれず、既存の異物除去機の検出能力不足が課題として示されるにとどまる。

  • 課題の認識と解決4

    異物混入の課題を示し、金属検出機と成分分析計で付加価値の高い商品開発と販売につなげると記載されている。

事業の実現可能性2.6
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値や賃上げの数値目標は書かれておらず、異物混入ゼロの結果のみ示されている。

  • 事業を進める体制2

    ISO9001認証による品質管理システムの構築には触れるが、人材や事務処理体制の記述は見当たらない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    成分分析で旨味を数値化し、消費者の嗜好に合わせたプロモーションが可能になると書かれているが顧客ターゲットは曖昧。

  • 事業化までの道筋3

    今後はウェブ販売や百貨店・スーパーへの提案を進めるとあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性2.0
  • 新しさ・高付加価値2

    お茶の成分を数値化して示す取組は見えるが、市場での普及度や高価格化の水準は書かれていない。

公的補助の必要性2.0
  • 波及効果・雇用2

    食の安全や客観的エビデンスへの社会的要請に触れるが、波及効果や雇用創出の記述はない。

  • 費用対効果ー

    公開情報では判断できません。

  • イノベーションへの貢献2

    金属検出機と成分分析計の導入によるデータ活用はうかがえるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面3.0
  • 成長分野への進出ー

    公開情報では判断できません。

  • 地域経済への波及3

    鹿児島県南九州市の知覧茶を活かし、県内外へ販売する方針が書かれているが、地域経済への効果は具体性が薄い。

今後の展望

成分分析計で示された客観的データを活用し、「お茶の旨味の見える化」で付加価値の高い知覧茶や鹿児島茶を県内外の百貨店、スーパー、土産物店等へ積極的に提案していく。また、ウェブでの販売に力を入れ、安心・安全が伝わる説明を加えたページを作成して消費者に良質な知覧茶を届けたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。