ものづくり補助金平成27年度製造業沖縄県

牛乳の品質管理向上・作業効率改善により作業負担軽減を目指す

株式会社宮平乳業

成果乳脂肪分の成分検査時間 60分→0.5分

この事例のポイント

  • 乳脂肪の測定は乳脂計の目盛を目視で読み取る手作業で、1回あたり1時間半ほどかかり、読み取る人によって数値にばらつきが出ていた。
  • 生乳と製品の品目ごとに毎日行う品質検査のため、国が認めた牛乳の正しい検査法で推奨されている成分検査機(ミルコスキャン)を品質管理課内に設置した。
  • 乳脂肪分の成分検査時間 60分→0.5分。乳脂肪分の成分検査が約30秒でできるようになり、検査の精度が向上・安定したことで、次の工程への判断が迅速かつ的確になっ…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社宮平乳業
所在地沖縄県 糸満市
業種飲料・たばこ・飼料製造業
技術分野製造環境,測定計測
従業員数53人
資本金4,000万円
設立1989年

事業の背景

当社は「素材と技術にこだわる牛乳屋さん」をモットーに商品づくりに取り組んできた。主力商品の「おいしい3.6牛乳」は商品名に脂肪分の数値をうたい、品質管理の高さをアピールしている。現在は生乳の供給が減少傾向にある。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 品質・精度乳脂肪の測定は乳脂計の目盛を目視で読み取る手作業で、1回あたり1時間半ほどかかり、読み取る人によって数値にばらつきが出ていた。
  • 人手・技能今後人材確保が難しくなることを見越し、品質管理における検査の質の向上と時間短縮が課題となっていた。
  • その他硫酸などの危険な薬品を使う作業があり、安全性の確保が必要だった。

やったこと

生乳と製品の品目ごとに毎日行う品質検査のため、国が認めた牛乳の正しい検査法で推奨されている成分検査機(ミルコスキャン)を品質管理課内に設置した。品質管理のスタッフ全員がメーカーのレクチャーを受け、操作方法とメンテナンス方法を実際に作動させて確認した。生乳または商品サンプルを容器にセットしてスタートボタンを押すだけで、従来は手作業で別々に行っていた乳脂肪分、無脂肪固形分、たんぱく質、凝固点などの成分検査が、一回の操作で約30秒で完了する。分析結果は各成分ごとにモニター上に数値で表示され、データが保存されるため、生乳を牛乳以外の乳製品の原料に使う際にも活用できる。

検査測定ミルコスキャン(成分検査機)

事業の効果

  • 乳脂肪分の成分検査時間 60分→0.5分

乳脂肪分の成分検査が約30秒でできるようになり、検査の精度が向上・安定したことで、次の工程への判断が迅速かつ的確になった。検査時間の大幅な短縮により菌の増殖の恐れが減り、品質向上と原料のロス低減につながった。成分検査と乳酸値、比重、微生物検査などを並行して行えるようになり、作業効率が大幅に改善された。検査データが保存されるためトレーサビリティが強化され、問題発生時の原因究明も素早くできるようになった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    品質管理の高さを訴求する「おいしい3.6牛乳」など、これまでのモットーとの一貫性がうかがえるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    生乳供給の減少傾向に触れるのみで、市場動向と自社の強み・弱みを踏まえた競争優位の記述はわずかにうかがえる程度。

  • 課題の認識と解決4

    従来1時間半かかっていた検査が30秒になったと数値で課題と効果が示され、人材確保や安全性という課題認識も具体的に書かれている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、ロス率低下などの定性的効果のみ記載されている。

  • 事業を進める体制3

    品質管理課スタッフ全員がメーカーのレクチャーを受けたと書かれ、体制面の記述はあるが人数や事務体制は不明。

  • 顧客とニーズの裏付け2

    製品の価値や顧客ターゲットは記載がなく、営業面で自信をもって販売できるようになった点のみ触れている。

  • 事業化までの道筋3

    導入から操作確認までの取り組み手順は書かれているが、中長期のスケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達2

    資本金4,000万円と従業員53人のみ記載され、財務状況や資金調達の見込みは公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性20%
  • 新しさ・高付加価値1

    公開されている事例からは読み取れません。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    生乳の供給減少や人材確保の困難さに触れ、国が補助する雇用・波及効果の理由はわずかにうかがえる。

  • 費用対効果3

    検査時間が1時間半から30秒になりロスも減ったと書かれるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    検査データの保存によるトレーサビリティ強化が書かれ、デジタル活用の意義はあるが、業界や地域への波及は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    沖縄県糸満市の所在地は分かるが、地域の特性を活かした付加価値創出や雇用への言及は書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

品質管理が安定したことで、今まで以上に安心安全な商品を提供でき、さらに新しい商品を開発・提供していきたい。

  • 目標:従来の方法では1回あたり1時間半ほど要していた

事業者の声

今まで以上に安心安全なおいしい商品を提供

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。