ものづくり補助金平成27年度卸売業、小売業福岡県

糸島産ミルク牡蠣の輸出事業の展開

株式会社アクアグローバルフーズ

成果1時間当たりの処理能力が約2~3倍に高まっている。

この事例のポイント

  • カキを出荷する前の一つずつ分ける作業と洗浄が手作業に頼っており、負担が大きかった。
  • 加工場に、カキをコンベヤーに乗せた後にカキを別々に分けるばらし機と、内部が回転する洗浄機を導入した。
  • 1時間当たりの処理能力が約2~3倍に高まっている。加工場で一貫して作業できるようになり、以前はヘラで行っていた作業が機械化されて処理能力が約2~3倍に高まった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社アクアグローバルフーズ
所在地福岡県 糸島市
業種飲食料品卸売業
従業員数21人
資本金300万円
設立1998年

事業の背景

株式会社アクアグローバルフーズは福岡県糸島市でカキの養殖を手がけるほか、米国や豪州などから仕入れ、オイスターバーなど飲食店を中心に提供している。これまで国内では特に首都圏を中心に販路を築いてきた。近年は海外でもカキの需要が高まっていると感じている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力カキを出荷する前の一つずつ分ける作業と洗浄が手作業に頼っており、負担が大きかった。
  • 生産能力漁協の共同設備で洗浄していたため、カキの運び出しや待ち時間が発生し、処理能力が高まらなかった。
  • 販路・情報発信海外からの問い合わせに応じられず、輸出にも対応できていなかった。
  • 品質・精度衛生面の管理体制を強化する必要があった。

やったこと

加工場に、カキをコンベヤーに乗せた後にカキを別々に分けるばらし機と、内部が回転する洗浄機を導入した。ばらし機で別々に分けたカキを人の手で選別し、洗浄機で転がしながら水圧で殻の付着物を洗い飛ばす。出荷センターには紫外線殺菌水槽を導入し、出荷までの間、長期間鮮度を維持できる状態を整えた。

加工機ばらし機
加工機洗浄機
その他紫外線殺菌水槽

事業の効果

  • 1時間当たりの処理能力が約2~3倍に高まっている。

加工場で一貫して作業できるようになり、以前はヘラで行っていた作業が機械化されて処理能力が約2~3倍に高まった。紫外線殺菌水槽の導入で長期間の保存による供給体制が安定し、顧客に安全性を示せるようになった。以前は断っていた海外からの問い合わせに対応でき、2017年には香港へ本格的に輸出を始めた。一つずつのカキにきちんと手をかけられる余裕が生まれ、品質の安定化にもつながった。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.5 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    養殖方法の工夫で差別化してきたこと、出荷前作業の人手依存を課題とし設備導入で解決を図った流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは記載が薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    首都圏中心だった販路を海外需要の高まりに対応させ、2017年に香港へ本格輸出を始めたと具体的に書かれ、外部環境への対応が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    繁忙期の加工のばらつきや作業動線の課題を認識し、ばらし機・洗浄機・紫外線殺菌水槽の導入で処理能力を1時間あたり約2~3倍に高めた取組が示される。

事業の実現可能性44%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    処理能力が約2~3倍に高まったという数字はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は書かれておらず、実現可能性の判断材料が少ない。

  • 事業を進める体制2

    社長の方針や設備導入後の苦労は書かれるが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制についての記述はわずかにうかがえる程度。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    安全性を示せることで顧客の信頼につながるという効果は書かれるが、ターゲット顧客や選ばれる理由の整理は具体性が薄い。

  • 事業化までの道筋2

    導入後に配置替えを重ねて作業動線を改良したという経緯はあるが、中長期の検証や今後のスケジュールは示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    カキの需要は高まっていると述べられるが、同分野での高付加価値化や高価格化を示す記述はわずかにうかがえる程度。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用2

    糸島のカキ養殖や海外輸出という地域の取組はうかがえるが、雇用創出や波及効果など国が補助する積極的理由の記述は乏しい。

  • 費用対効果3

    処理能力が約2~3倍になり、海外問い合わせに対応できるようになったと効果が示されるが、投入額に対する費用対効果の数字はない。

  • イノベーションへの貢献2

    衛生管理の強化や作業効率化は書かれるが、先端的なデジタル技術や新ビジネスモデルの記述はなく、貢献の度合いは限定的。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    糸島市でカキ養殖を手がける地域事業者としての位置付けは読み取れるが、地域経済の牽引や雇用創出の記述は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

海外でもカキの需要が高まっていると感じており、HACCP(国際的な食品安全基準)への対応も意識しながら、質の高い商品を届けていく。

事業者の声

効率的な現場にできないか

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

東京都卸売業、小売業平成25年度

スライド式ホルダーを採用した床排水トラップの開発

製品形状を円形から正方形に変更し、一軸方向へのスライドで着脱できるスライド構造の床排水トラップ「スライドロック」を開発した。

効果:洗濯機の排水ホース内に残ってしまう排水量を大幅に少なくすることができた。

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成27年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。