ものづくり補助金平成28年度鉱業、採石業、砂利採取業沖縄県

琉球石灰岩を最大限活用するための設備導入に伴う全国展開を見据えた生産体制の構築

有限会社珊瑚建材

この事例のポイント

  • 琉球石灰岩は砕いて採石するしか方法がなく、狙って石材として使える2t以上の大きな石を取れないため、県内外からの要望に供給が間に合っていない。
  • チェーンソーとワイヤーソーの機械設備を導入し、検証を行った。
  • 導入した設備により、顧客の要望に応じた大きさの石材を切り出せるようになり、目標としていた一辺5回連続切断時の誤差5cm以内を達成した。

事業者のプロフィール

事業者名有限会社珊瑚建材
所在地沖縄県 糸満市
業種鉱業、採石業、砂利採取業
技術分野製造環境
従業員数19人
資本金800万円
設立1989年

事業の背景

当社は沖縄県糸満市の大度鉱山で琉球石灰岩の採石業を営んでいる。採石された石は県立博物館・美術館や沖縄美ら海水族館などに使われている。沖縄県内で採れる石は土木建設向けが主な用途で、大きな石である必要がないため砕いて採取されてきた。琉球石灰岩は建装・景観用石材としての価値と需要が高い。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力琉球石灰岩は砕いて採石するしか方法がなく、狙って石材として使える2t以上の大きな石を取れないため、県内外からの要望に供給が間に合っていない。
  • コスト・採算石材屋でカットしてもらうと加工ロスが多く出る。

やったこと

チェーンソーとワイヤーソーの機械設備を導入し、検証を行った。技術指導を受けて切断スピードや回転速度の調整、操作方法を確認した。採掘では5回の効果測定と品質確認を行い、一辺を5回連続切断した際の誤差を5cm以内にするという目標を達成した。事業実施中に発生した切断面に対する新たな課題の解決策も検討した。

加工機チェーンソー
加工機ワイヤーソー

事業の効果

導入した設備により、顧客の要望に応じた大きさの石材を切り出せるようになり、目標としていた一辺5回連続切断時の誤差5cm以内を達成した。石材の形が均一になりサイズも自由に決められるため運搬しやすくなり、加工ロスの軽減も目指している。石材商社を通じて全国の建設会社・石工製造業者へ販路を広げ、将来的には中国やアジア圏などの海外展開も構想している。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.8 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    琉球石灰岩の採石を本業とし、建装・景観用石材への展開を目的に設備を導入している点から一貫性はうかがえるが、経営戦略上の位置付けは明記されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    沖縄県の建設工事が盛んで需要が高いと述べ、石材商社を通じた全国展開を構想しているが、自社の経営資源の強み・弱みの記述は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    狙って2t以上の石を切り出せず供給が間に合わない課題を示し、チェーンソー等の導入で解決を図る流れが具体的に書かれている。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標3

    一辺5回連続切断の誤差を5cm以内とする目標と達成の記述はあるが、付加価値額や賃上げの目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    従業員19人の会社で、技術指導や操作方法の確認、効果測定5回を行ったとあるが、体制の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    形が均一でサイズも自由に決められ運搬しやすい点と、県外の建設会社・石工業者という顧客像が示され、選ばれる理由が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    切断面に新たな課題が生じ解決策を検討したとあるが、中長期のスケジュールや遂行方法の詳細は書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    琉球石灰岩は建装・景観用石材として価値が高いとあるが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準は具体的に示されていない。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    沖縄の建設需要や石材商社を通じた全国・海外への展開が述べられ、地域資源の活用という意義はあるが、雇用創出などの数値は示されていない。

  • 費用対効果2

    加工ロスの軽減は目指されているが、補助金額に対する付加価値増加や生産性向上の数値は書かれていない。

  • イノベーションへの貢献2

    チェーンソー・ワイヤーソーの導入はうかがえるが、先端的デジタル技術やサプライチェーンへの貢献は記載が少ない。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    沖縄県の琉球石灰岩という地域資源を活かし、県内外の建設会社へ供給を広げる計画が具体的に書かれている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

沖縄県は民間・公共工事を問わず建設工事が盛んで、今まで取引のなかった県内外の石工製造業者・石材商社がユーザーとして見込める。石材商社を通じて全国に琉球石灰岩を広め、将来は海外への展開も目指す。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。