ものづくり補助金平成28年度製造業沖縄県

デザイン・ニーズの多様化に対応する設備導入に伴うNOと言わない技術力の底上げ

株式会社ムネ木工所

この事例のポイント

  • 曲線を多用したデザイン性の高い受注が増えたが、既存の作業工程では生産効率が悪化していた。
  • 木材をカットするNCルーターを導入し、建築データをもとにコンピュータでデータを作成して加工できるようにした。
  • 製造リードタイムが約80%短縮され、生産効率や品質の向上が確認できた。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ムネ木工所
所在地沖縄県 沖縄県名護市
業種家具・装備品製造業
技術分野精密加工
従業員数7人
資本金100万円
設立1999年

事業の背景

当時は学校などの建設が多く、曲線を多用したデザイン性の高い受注が多かった。こうした受注には高度な熟練技術が必要とされた。大量生産への対応は目指していないものの、生産性の向上と技術の承継が求められていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力曲線を多用したデザイン性の高い受注が増えたが、既存の作業工程では生産効率が悪化していた。
  • 生産能力作業はテンプレートの作成を前提としており、工程数が多く作業時間も長かった。
  • 人手・技能高度な熟練技術が必要な加工を熟練者に頼っており、熟練技術の承継と工場全体の技術力の底上げが課題だった。
  • 品質・精度作業の均一化と加工品質の安定化、技術の均一化を図る必要があった。
  • 生産能力他社との競争や差別化のため、工程の一部を自動化して生産効率を上げる必要があった。

やったこと

木材をカットするNCルーターを導入し、建築データをもとにコンピュータでデータを作成して加工できるようにした。従来はテンプレートを作って作業していたため工程数と作業時間がかかっていたが、導入後の作業検証で工程数の削減と作業時間の短縮を確認した。加工精度は0.1mm単位の高精度な加工が可能になった。工程や人員配置、加工方法も見直し、生産効率の向上を見込めるようにした。

加工機NCルーター

事業の効果

製造リードタイムが約80%短縮され、生産効率や品質の向上が確認できた。0.1mm単位の高精度加工が可能になり、加工品質も安定した。工程や人員配置、加工方法の変更により、約70%程度の生産効率の向上が見込めるようになった。これにより、生産量を増やし、高技術の加工依頼を断らない受注体制を確立できた。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    過去の受注や熟練技術の承継に触れるが、事業戦略上の位置づけは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    デザイン性の高い受注や量産対応に触れ、他社との差別化を図る意図は読み取れるが、市場動向との関係は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決4

    工程数の多さや作業時間の長さ、生産効率悪化という課題を示し、新設備で工程削減と生産性向上を実現したと具体的に読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造リードタイムが約80%短縮、生産効率が約70%向上と数値目標が示されているが、付加価値額や賃上げの目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    新入社員の採用や雇用体制の強化に触れるが、従業員7人規模の人材体制や事務処理能力の詳細は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    建築・店舗向けの什器や看板などの需要、個別受注で高単価な製品という顧客ターゲットと選ばれる理由が示されている。

  • 事業化までの道筋2

    今後の受注拡大の方向は示されるが、中長期の課題検証や遂行スケジュールは読み取れない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    曲線を用いた高度なデザインの加工で、熟練技術を要し高単価な個別受注に結びつけている点が具体的に読み取れる。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 費用対効果3

    個別受注で高単価な製品の受注が収益に寄与すると述べるが、補助金額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献3

    NCルーターとコンピュータによるデータ製造を導入したと読み取れるが、地域やサプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    沖縄県名護市で家具製造を行い、熟練技術の承継や雇用強化に触れるが、地域経済への波及は具体的に書かれていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

これまで断っていた難易度の高い加工や、店舗の什器・看板・家具などデザイン性の高い需要に対応し、個別受注の高単価製品と量産受注の両方で受注機会を増やしていきたい。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成28年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。