ものづくり補助金平成29年度製造業北海道

コーティング機械導入による高齢者でも食べやすいお菓子の開発事業

株式会社円甘味

成果1時間あたりの製造個数 40個→200個

この事例のポイント

  • 安定した売り上げのため大手食品流通などの卸への拡販が必要だった。
  • 羊羹をバウムクーヘンにコーティングする作業の自動化のため、機械の見本市に出品されていた株式会社不二商会のアンピカエンローバーを導入した。
  • 1時間あたりの製造個数 40個→200個。コーティング作業の機械化により、1時間あたりの製造個数が40個から200個へと5倍になり、製造から納品までの日数も30…

事業者のプロフィール

事業者名株式会社円甘味
所在地北海道 小樽市
業種食料品製造業
従業員数16人
資本金100万円
設立2011年

事業の背景

同社は2011年に小樽の老舗菓子店の倒産に伴い社員6名で創業した和洋菓子の製造販売会社で、創業時から全国の百貨店の催事が主な販売先だった。職人による手作業が魅力だったが製造の機械化が進んでおらず、大手食品流通会社のオーダーに対応できず、高齢者向けの新商品「あんチビバウム」は店舗のみでの販売を余儀なくされていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 販路・情報発信安定した売り上げのため大手食品流通などの卸への拡販が必要だった。
  • 生産能力手作業のためコーティング工程に手間と時間がかかり、量産化できなかった。
  • 人手・技能コーティングは熟練職人にしかできず、経験の少ない従業員に任せられなかった。
  • 品質・精度お玉での手作業のため、かけムラが生じコーティングを均一にすることが難しかった。

やったこと

羊羹をバウムクーヘンにコーティングする作業の自動化のため、機械の見本市に出品されていた株式会社不二商会のアンピカエンローバーを導入した。餡の温めからコーティング作業、こぼれた餡の再加熱までを機械が行えるようにした。パーツを交換することで餡のほかチョコレートのコーティングも可能になった。

加工機アンピカエンローバー(株式会社不二商会)

新しい製品・サービス:高齢者向けの羊羹コーティングバウムクーヘン「あんチビバウム」(ストロベリー、メロン、レモン、マンゴー、ブルーベリーの5種)

事業の効果

  • 1時間あたりの製造個数 40個→200個
  • 製造から納品までの日数 30日→3日

コーティング作業の機械化により、1時間あたりの製造個数が40個から200個へと5倍になり、製造から納品までの日数も30日から3日へ10分の1に短縮した。機械化によって検品ロスのない均一な商品の製造が可能になった。品質・数量・納期の高い水準を求める食品流通会社への販路が広がり、大幅な増収が見込めるようになった。また、未経験者の雇用や二交代制が可能になり、労働環境も大幅に向上した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.0 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    手作業の量産化の限界を課題とし、高齢者向け新商品の拡販という方向は読み取れるが、中長期の経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    北海道産素材へのこだわりや他社が真似できないオリジナリティ、大手卸への拡販の必要性が書かれ、競争優位の方向性が読み取れる。

  • 課題の認識と解決4

    手作業では量産できない課題を認識し、機械導入で1時間40個から200個への増産と大手卸向け生産体制の実現につなげている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1時間あたり40個から200個へ、製造から納品までの日数30日から3日へと数値目標と実績が示され、増収見込みも書かれている。

  • 事業を進める体制3

    和菓子一級技能士や調理師2名、栄養士1名の在籍が書かれ体制はうかがえるが、補助事業の遂行体制として具体的な役割分担は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    高齢者向けに口当たりの柔らかい羊羹をコーティングした商品で、サイズや味の特徴、ターゲットが具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    チョコレートへの転用や季節商品展開の構想は書かれるが、遂行スケジュールや課題解決の方法は詳しく示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    手作業で高価格化を図る菓子だが、一般的な普及度や分野内の高付加価値化の水準は直接的には示されていない。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    小樽の高齢化率が6割に近づくとの地域課題がうかがえるが、経済波及や雇用創出の国の関与理由は明記されていない。

  • 費用対効果4

    投資額は書かれていないが、生産性が5倍、リードタイム10分の1と効果は数値で示され、雇用や労働環境の改善も書かれている。

  • イノベーションへの貢献2

    機械によるコーティング自動化は示されるが、先端的デジタル技術や地域サプライチェーンへの貢献は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    小樽の地元愛や北海道産素材の活用、地元の高齢化への対応が書かれ、地域特性の活用はうかがえるが、雇用創出の規模は薄い。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

事業者の声

一人でも多くのお客様に喜んでもらいたい。

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。