ものづくり補助金平成29年度運輸業、郵便業青森県

荷姿の判別機能を有するロボットの導入による荷役作業の軽減と生産性向上

株式会社共同物流サービス

この事例のポイント

  • 近年、労働力の確保が非常に困難な状況にある。
  • パレットに積載されて入荷した商品をコンベアへ投入する工程に「ランダムデパレタイズロボット」を導入した。
  • 導入した設備により従業員の肉体的負荷が軽減され、作業効率は約2割向上する見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社共同物流サービス
所在地青森県 八戸市
業種道路貨物運送業
従業員数773人
資本金2,000万円
設立1972年

事業の背景

当社はスーパーマーケット向けの食料品やホームセンター向けDIY商品の物流業務(商品保管、流通加工、店舗への配送)を請け負う物流センターである。受注から仕分け・納品までを6時間で完遂し、納品トラブル発生率3.5ppmを誇って顧客から高い評価を得ている。近年は労働力の確保が非常に困難な状況にあり、取扱量も前年比で増加している。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能近年、労働力の確保が非常に困難な状況にある。
  • 人手・技能取扱量が前年比で増加している中、従業員の作業負担を軽減して職場環境を改善し、定着率を向上させることが喫緊の課題である。
  • 人手・技能従業員を有効に配置することが喫緊の課題である。

やったこと

パレットに積載されて入荷した商品をコンベアへ投入する工程に「ランダムデパレタイズロボット」を導入した。要件は、複数アイテム混載のパレットからコンベアへ移載できること、移載能力が1時間あたり300ケース以上であること、移載済のパレットを自動で排出し段積みすることの3点とした。当社の作業レイアウトに特化する必要があったため、新規設計から製作した。ロボットはケースの寸法をカメラで測定して自動で寸法を把握し、どこをつかめばよいかを判断して機械が自動で取りに行く機能を備えている。

ロボットランダムデパレタイズロボット

事業の効果

導入した設備により従業員の肉体的負荷が軽減され、作業効率は約2割向上する見込みである。職場環境の改善により定着率の向上が期待でき、生産性が上がったことで人員配置の自由度も増した。また、2019年1月から10月(ロボット導入後)の物量は前年比で4%強増加した。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.6 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性2

    物流センターの荷役業務を請け負う事業であることはうかがえるが、過去の取組との一貫性や経営戦略上の位置付けは書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    受注から納品まで6時間、納品トラブル発生率3.5ppmという自社の強みと、取扱量の前年比増加が書かれているが、市場動向との関係は薄い。

  • 課題の認識と解決4

    労働力確保の困難と従業員負担という課題を示し、ロボット導入で作業効率約2割向上を見込むなど、課題と対策の対応が具体的に読み取れる。

事業の実現可能性56%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    作業効率は約2割向上と見込まれ、物量も前年比4%強増えたと具体的な数字が示されている。賃上げの目標値は読み取れない。

  • 事業を進める体制2

    課長による運用や従業員教育への言及はあるが、補助事業を遂行する体制や事務処理能力の具体的な記載は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    移載能力1時間あたり300ケース以上という要件や、顧客データ受信から入荷までの流れが具体的に示され、ニーズとの関係が読み取れる。

  • 事業化までの道筋3

    今後の展望として荷下ろしの自動化や他センターへの展開、ロボット4台必要という課題が示されているが、スケジュールは書かれていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性40%
  • 新しさ・高付加価値2

    物流の荷役ロボットは一般的な分野だが、ランダムデパレタイズを新規設計した点はうかがえる。普及度の詳細は書かれていない。

公的補助の必要性60%
  • 波及効果・雇用2

    労働力確保の困難や従業員の定着率向上への言及はあるが、経済波及効果や地域インフラとしての国の補助の理由は明示されていない。

  • 費用対効果3

    作業効率約2割向上と物量増加の数字はあるが、補助金投入額に対する付加価値額の増加や費用対効果の記載はない。

  • イノベーションへの貢献4

    ビジョンシステムによる姿の判別と自動搬送を組み合わせた新規設計のロボット導入が書かれ、先端的なデジタル技術の活用が具体的に読み取れる。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    青森県八戸市の拠点であることは書かれるが、地域の特性を活かした付加価値創出や地域経済成長への言及は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

本事業で得た知見からロボット運用のノウハウを習得し、運用方法を改善するとともに、ビジョンシステムの性能を向上させて自動搬送に制限のあるアイテムを減らしていく考えである。コンベアへの移載作業の機械化比率を高め、最終的には重量物の人手による取り扱いをなくすことを目指す。現在2人配置の荷下ろしの自動化も今後の課題で、削減した工数は従業員のスキルアップ教育に充てる。他のセンターへの導入も検討している。

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出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。