ものづくり補助金平成29年度建設業青森県

ICT搭載建機導入による革新的サービスと管理技術者の育成

株式会社山道建設

成果整地の精度 30mm→20mm

この事例のポイント

  • 少子高齢化や都市部への人材流出により人手が不足している。
  • ICT建機であるICTブルドーザー1台を導入した。
  • 整地の精度 30mm→20mm。ICTブルドーザーの導入により、現場での測量が不要になり、誰が操作しても一定の精度で施工できるようになった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社山道建設
所在地青森県 階上町
業種総合工事業
従業員数25人
資本金1,000万円
設立1974年

事業の背景

昭和49年に建築・大工として創業し、民間の一般住宅の建築施工を請け負っていた。その後、設備投資と人材確保を進め、民間の土木工事や公共工事を受注するまで事業を拡大した。近年は少子高齢化や都市部への人材流出による人手不足に加え、景気低迷で受注金額が減少しており、今後さらに深刻化が予想された。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能少子高齢化や都市部への人材流出により人手が不足している。
  • 集客・繁閑景気低迷により受注金額が減少している。
  • その他人手不足の解消と競争力の強化が必要になっている。

やったこと

ICT建機であるICTブルドーザー1台を導入した。機種は情報化施工が可能な機械を条件に選定し、情報通信技術(ICT)と高い車両制御技術を取り入れた機器を選んだ。自動制御機能により位置や高さを自動で計測し、効率よく施工できる。施工図面を3次元化することで、施工や検査も簡単に行える。

事業の効果

  • 整地の精度 30mm→20mm

ICTブルドーザーの導入により、現場での測量が不要になり、誰が操作しても一定の精度で施工できるようになった。整地の精度は30mmから20mmに向上した。若手オペレーターでも扱いやすくなり、熟練オペレーターを難しい現場に専念させられるようになった。現場への投入人数の減少は労働災害の抑制につながり、人件費の削減と工期の短縮で作業員が他の業務に取り組めるなど、効率化も図れている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで、採択された計画の標準を3として見ています。公開情報では判断できない観点は点数を出さず、平均にも入れていません

観点の平均2.9 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決人手不足と受注金額減少という課題を挙げ、ICTブルドーザー導入で整地精度を±30mmから±20mmへ向上させる対策が示されている。
  • 4
    イノベーションへの貢献GPSと3次元施工図面を使うICT建機で測量作業を不要にし、施工の効率化を実現したと具体的に書かれている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    波及効果・雇用地域の土木工事を担う事業者としての役割はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は示されていない。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    昭和49年創業の建築業から土木・公共工事へ事業拡大し、設備投資と人材確保を進めてきた経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    他社がICTブルドーザーを所有する土木建設業者はまだ少ないため差別化できたと述べられているが、市場データや資源の強み・弱みの定量的な根拠は示されていない。

  • 課題の認識と解決4

    人手不足と受注金額減少という課題を挙げ、ICTブルドーザー導入で整地精度を±30mmから±20mmへ向上させる対策が示されている。

事業の実現可能性3.0
  • 付加価値・賃上げの目標3

    整地精度が±30mmから±20mmに向上、人件費削減と工期短縮が書かれているが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値は示されていない。

  • 事業を進める体制3

    熟練オペレーターと若手オペレーターの役割分担や育成計画に触れているが、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の具体的な記述は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    ICTブルドーザーによる精度の高さが会社のアピールポイントとなり工事の受注件数に反映されていると書かれているが、顧客ターゲットの整理は薄い。

  • 事業化までの道筋3

    今後は商圏拡大と若手育成に取り組むとの方向性は示されているが、スケジュールや課題解決の方法は具体的に書かれていない。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性3.0
  • 新しさ・高付加価値3

    ICTブルドーザーを所有する土木建設業者はまだ少ないと述べられ、普及度の低さはうかがえるが、高付加価値化や高価格化の数値は示されていない。

公的補助の必要性3.0
  • 波及効果・雇用2

    地域の土木工事を担う事業者としての役割はうかがえるが、経済波及効果や雇用創出など国が補助する積極的理由は示されていない。

  • 費用対効果3

    人件費の削減や工期短縮、労働災害の抑制が書かれているが、補助金投入額に対する費用対効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献4

    GPSと3次元施工図面を使うICT建機で測量作業を不要にし、施工の効率化を実現したと具体的に書かれている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    ICT建機やドローン、IoT、AIを活用する方向性はうかがえるが、日本経済の構造転換への寄与は示されていない。

  • 地域経済への波及2

    階上町・八戸市など県南地域や岩手県の土木工事を請け負うと書かれ、地域での事業は読み取れるが、雇用創出や地域成長への言及は乏しい。

今後の展望

今後は商圏を広げ、ICT建機が活躍できる土木工事の受注を目指す。ドローンやIoT、AIなどの最新技術を活用した建機を充実させ、若手従業員のスキルアップを図る。一人で複数の機器に対応できる人材を育成し、人手不足の解消につなげたいと考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。