ものづくり補助金平成29年度農業、林業岩手県

機械化による収益力・販路拡充と県産木炭加工品の発展を目指す

株式会社ぼこたん

成果生産量 240個/日→3,600個/日

この事例のポイント

  • 販売量を増やすには価格を見直す必要があったが、手作業では製造個数に限界があり製造コストを下げられなかった。
  • 原料をこねた後の工程から機械化する着火炭製造機を導入した。
  • 生産量 240個/日→3,600個/日。手作業で行っていた原料のこね後の工程を機械化したことで、生産量が大幅に増加し、作業時間も大きく短縮される見込みである。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社ぼこたん
所在地岩手県 久慈市
業種林業
技術分野材料製造プロセス,材料製造プロセス
従業員数2人
資本金100万円
設立2014年

事業の背景

当社の主力商品は、岩手県産ナラ黒炭の粉末と着火剤を2層構造に成形した特許登録製品「ぼこたん」である。室内で燃焼させても二酸化炭素がほとんど発生せず安全性が高く、着火しやすく火力を持続し、灰が散乱しないなど高い機能性を持つ。主な顧客はホテルや旅館、割烹、茶道教室である。単価は1個(15g)110円に設定されていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • コスト・採算販売量を増やすには価格を見直す必要があったが、手作業では製造個数に限界があり製造コストを下げられなかった。
  • 生産能力手作業による締固めや型抜きには時間と手間がかかり、生産量に限界があった。
  • 人手・技能主な顧客から1個50円前後にしてほしいという要望が多く寄せられていた。

やったこと

原料をこねた後の工程から機械化する着火炭製造機を導入した。製造機は当社の現場担当者が鉄工所と話し合いを続けて一から作り上げたオーダーメイドで、調整を繰り返して性能を追求した。導入後はオペレーター1人で3,600個を製造できるようになった。材料仕込み1回分(ぼこたん15g 2,380個)の生産では、作業時間が58時間30分から4時間30分に短縮される見込みである。自社ウェブサイトを作成し、インターネットや電話、ファックス、メールでの注文に応じるほか、大手ショッピングモールサイトにも出店した。

加工機着火炭製造機

事業の効果

  • 生産量 240個/日→3,600個/日
  • 作業時間 58.5時間→4.5時間
  • 製造コスト 86円/個→20円/個

手作業で行っていた原料のこね後の工程を機械化したことで、生産量が大幅に増加し、作業時間も大きく短縮される見込みである。1個あたりの製造コストも大幅な削減が見込まれ、顧客が求める価格に近づけることが期待される。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.1 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    特許製品「ぼこたん」の販売拡大のため機械化に取り組んだと書かれ、既存事業との連続性は読めるが、経営戦略上の位置付けの記述は薄い。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    顧客からの1個50円前後への値下げ要望と、高品質を評価する声に触れており外部ニーズは読める。自社の強み分析は具体性が薄い。

  • 課題の認識と解決5

    価格要望に対し手作業の製造個数の限界が課題と明示され、機械化で生産量15倍、1個あたり約86円から約20円へのコスト引き下げ見込みが数字で示されている。

事業の実現可能性64%
  • 付加価値・賃上げの目標5

    1日の生産量240個から3,600個、作業時間1/13短縮、1個約20円への引き下げ見込みと具体的数値目標が示され、実績も一部記載されている。

  • 事業を進める体制3

    従業員2名で、オペレーター1人で生産可能と書かれ、鉄工所と調整を続けた体制は読めるが、事務処理能力や人材確保の記述は乏しい。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    顧客はホテル・旅館・割烹・茶道教室と明示され、ニーズ(価格を下げてほしい)と特許・高機能性による選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    機械の改良を継続しているとの記述や今後の長時間燃焼タイプ・セット商品の展開など中長期の方向は示されるが、スケジュールや遂行方法は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    成型木炭は一般的な普及品ではなく、特許登録製品で室内燃焼時のCO2がほとんど出ない点など独自性が具体的に示されている。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用3

    岩手県産ナラ黒炭を使い県産木炭加工品の発展や伝統産業の維持に貢献すると書かれているが、波及効果の定量的根拠は乏しい。

  • 費用対効果4

    投資額に対する効果は示されていないが、作業時間58時間30分から4時間30分、コスト約86円から約20円と費用対効果の方向性が数字で示されている。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面50%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及4

    岩手県の良質な木炭の生産地という地域特性を活かし、地場の伝統産業の維持・発展に貢献すると明記されている。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

既存商品の大量生産により販売力と収益力を高めつつ、今後は新商品の開発にも力を入れる。セット商品の拡充や長時間燃焼タイプの開発も検討している。

事業者の声

ぼこたんは本当にいい商品です。使ってみて実感します

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。