ものづくり補助金平成29年度学術研究、専門・技術サービス業宮城県

風力発電施設や送電線等の点検を無人航空機(ドローン)で行うサービスの展開

株式会社東北ドローン

成果人力での点検は1日1基程度だが、ドローンを使えば60~90分程度で撮影ができる。

この事例のポイント

  • 風力発電施設の点検は高所作業で危険が伴い、高所作業を担う人材の高齢化や人材不足が問題になっている。
  • ものづくり補助金で、強風時でも安定した飛行性能があり、GPS搭載によりホバリング精度が非常に高い産業用ドローンを購入した。
  • 人力での点検は1日1基程度だが、ドローンを使えば60~90分程度で撮影ができる。ドローンによる点検で、人力での高所作業に伴う危険とリスクを減らし、作業の効率化を図れると見込んでいる。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社東北ドローン
所在地宮城県 仙台市
業種技術サービス業
設立2016年

事業の背景

株式会社東北ドローンは2016年に創業し、ドローンを仕事に導入するためのコンサルティングと育成事業をメインに手掛けている。ドローンの販売から操作方法、飛行許可の申請方法の指導まで幅広く行い、土木系や産業系の現場と関わるようになった。今年3月末時点で全国の風力発電施設は約2,250基あり、2023年頃までに約8,000基に増えると見込まれている。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能風力発電施設の点検は高所作業で危険が伴い、高所作業を担う人材の高齢化や人材不足が問題になっている。
  • コスト・採算人力での点検は1日1基程度しか進まず、コストもかかる。

やったこと

ものづくり補助金で、強風時でも安定した飛行性能があり、GPS搭載によりホバリング精度が非常に高い産業用ドローンを購入した。ズームと遠・近の赤外線カメラを搭載し、夜間の点検にも対応可能としている。風力発電施設から15~20m離れた位置から撮影し、より人の目に近い映像を得られるよう操作技術を磨いてきた。撮影した膨大な画像データは、風力発電施設の点検・補修を手掛ける専門事業者が解析・評価し、カルテを作成して顧客へ納品される。

ロボット産業用ドローン(風力発電施設点検用)
その他赤外線カメラ(ズーム・遠近)

事業の効果

  • 人力での点検は1日1基程度だが、ドローンを使えば60~90分程度で撮影ができる。
  • コストも3分の1に抑えられる。

ドローンによる点検で、人力での高所作業に伴う危険とリスクを減らし、作業の効率化を図れると見込んでいる。撮影は60~90分程度で済み、コストも3分の1に抑えられる。夜間の点検にも対応できるため、風力発電施設の点検サービスを広げられる。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均3.2 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業2016年から広告業→ドローン空撮→風力発電点検へと段階的に関わりを広げた経緯は読み取れるが、経営戦略上の位置付けは明示されていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    風力発電施設は約2,250基から2023年頃に約8,000基へ増える見込みと市場動向が示され、現場との協働という強みも書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    人力点検は1日1基程度だが、ドローンでは60~90分程度で撮影でき、コストも3分の1に抑えられると課題と効果が具体的に示されている。

事業の実現可能性60%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    撮影時間60~90分、コスト3分の1という数値目標が示されており、実現性はあるが賃上げや付加価値額の目標は書かれていない。

  • 事業を進める体制3

    3年間現場で一緒にやってきた経験や操作技術の蓄積は読み取れるが、補助事業を遂行する人員や事務体制の記載は薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    人の目に近い映像、ズームと遠・近の赤外線カメラ、夜間点検対応など製品の価値と選ばれる理由が具体的に書かれている。

  • 事業化までの道筋3

    現場での技術開発や点検カルテ作成・納品の流れは読み取れるが、中長期のスケジュールや課題解決方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性80%
  • 新しさ・高付加価値4

    風力発電点検へのドローン活用は普及途上の分野で、人力点検の1日1基に対し60~90分での撮影と具体的に差別化されている。

公的補助の必要性73%
  • 波及効果・雇用4

    高所作業の危険や人材高齢化・人材不足を解消し、風力発電のインフラ点検を支える社会的意義が具体的に述べられている。

  • 費用対効果4

    人力点検1日1基に対しドローンは60~90分で撮影、コストも3分の1と、費用対効果の改善が数値で示されている。

  • イノベーションへの貢献3

    赤外線カメラや画像データのカルテ化など新しい使い方は読み取れるが、サプライチェーンへの波及は書かれていない。

政策面40%
  • 成長分野への進出2

    風力発電施設の増加など成長分野への進出はうかがえるが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及2

    宮城県仙台市の企業である点はうかがえるが、地域の特性を活かした雇用創出や地域成長の記述は乏しい。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

風力発電だけでなく、様々なインフラへ広げていく仕事にしたいと考えている。

事業者の声

若い人たちにもこういった現場での仕事が楽になるよう、お手伝いさせて貰っています。もっとドローンを当たり前に使っていく世の中にしたいですね

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。