ものづくり補助金平成29年度学術研究、専門・技術サービス業京都府

GPS測量技術を活かし、森林の地形と境界の明確化を提供する

株式会社設計京北

成果測量精度 10cm→5cm

この事例のポイント

  • 山中の測量では測量機械や周辺機材を担いで急斜面を登るため、重労働で作業の効率化が大きな課題だった。
  • GPS受信機を導入し、測量するポイントに一人でGPS受信機を持ち込んで境界確認と観測作業を同時に行う方法に改めた。
  • 測量精度 10cm→5cm。GPS測量の導入で一人での測量が可能になり、境界確認と観測を同時に行えるため工程が3分の1になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社設計京北
所在地京都府 京都市右京区
業種技術サービス業(他に分類されないもの)
従業員数9人
資本金1,000万円
設立1999年

事業の背景

開業当時の京北町内は林道網の構築が不十分で、放置された林道の周辺では荒れた山林も見られた。山が荒れると大雨による災害発生の原因となるため、山に入る林道整備が重要と考えられた。近年は災害復旧に伴う森林地帯の短工期測量の需要が増え、測量のさらなる高精度化と短納期化が喫緊の課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能山中の測量では測量機械や周辺機材を担いで急斜面を登るため、重労働で作業の効率化が大きな課題だった。
  • 品質・精度二名一組の測量は急斜面や木の枝などの障害物の影響を受け、測量データの精度に課題があった。
  • 納期・工程二名による点と点をつなぐ測量は2名で3週間以上かかり、迅速な対応が求められる災害復旧に対応できなかった。

やったこと

GPS受信機を導入し、測量するポイントに一人でGPS受信機を持ち込んで境界確認と観測作業を同時に行う方法に改めた。GPS受信機は約1kgで、山の斜面を持ち運ぶ負担も軽くなった。さらに上空からレーザースキャンが可能な専用ドローンシステムUAV LiDARと解析ソフトウェアを導入し、GPS受信機を基準座標局として使用して上空から撮影した映像を解析する方法を取り入れた。目標は一度の計測で1万m²の測定とし、結果として39,600m²を1時間15分で測量できた。測量精度は80%が5cm以内で、最大誤差は7cmだった。ドローンの画像は点群処理ソフトで解析し、3次元データの確認も速やかに行えるようにした。

検査測定GNSS(GPS受信機)
その他LiAir V-UAV システム
ソフト点群処理ソフト

事業の効果

  • 測量精度 10cm→5cm
  • 測量工期 3週間→2週間

GPS測量の導入で一人での測量が可能になり、境界確認と観測を同時に行えるため工程が3分の1になった。ドローンによるレーザー測量では一人で一時間強の測量が可能になり、39,600m²を1時間15分で測量できた。測量精度も80%が5cm以内で最大誤差7cmという期待以上の結果となり、点から線、そして面への測量方法の変化により大幅な改善が達成された。副次的効果として、ドローン画像から山の木の種類や高さ、太さを確認できるようになり、被災地の迅速・安全な計測も可能になった。

今後の展望

林業家と連携して林道事業を進めるとともに、ドローンの画像を用いて土木工事のシミュレーションを行い、山を守り育てる取り組みに活用する。京北地域で最新技術による新しいビジネスを展開し、若い人にとって魅力的な地域と仕事を提供する会社を目指す。現在の京都府下中心の受注から近畿圏の他府県へも拡大し、ドローンの利用指導や販売にも展開を考えている。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。