ものづくり補助金平成29年度製造業宮城県

日本初!デザイン畳のハイブランドとして、生産?販売一貫体制に挑戦

株式会社オリザ

この事例のポイント

  • 畳製造工場を継いだ後、2018年に原糸を供給していたメーカーが事業を止めたため、素材から畳を製造する体制が必要になった。
  • メーカーの事業停止に伴い、2018年に畳製糸機械設備と製織機械設備を譲り受け、素材から畳の製造・販売を行う畳メーカーとなった。
  • 絡み織りにより凹凸のあるデザインが生まれ、経年劣化による原糸のキズが目立ちにくく、長く美しい状態を保てる畳になった。

事業者のプロフィール

事業者名株式会社オリザ
所在地宮城県 仙台市泉区
業種その他の製造業
技術分野デザイン,複合・新機能材料,材料製造プロセス

事業の背景

代表は先代の急逝後に畳製造工場を継いだが、工場に入ったことでい草の農薬アレルギーを発症した。湿度の高い日本の高気密住宅において、い草の畳は時代に合わず取り残されていた。大量販売ではなく少量多品種生産で経営していくべきだと考え、人工畳「おり座」を開発した。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力畳製造工場を継いだ後、2018年に原糸を供給していたメーカーが事業を止めたため、素材から畳を製造する体制が必要になった。
  • 新製品・新技術い草の畳は湿度の高い高気密住宅に合わず、住む人の健康を守る素材と、独自のデザインによる差別化が求められていた。

やったこと

メーカーの事業停止に伴い、2018年に畳製糸機械設備と製織機械設備を譲り受け、素材から畳の製造・販売を行う畳メーカーとなった。ものづくり補助金で電子ジャガード式織込織機と図版を購入し、より複雑な織りができるようになった。この機械で「絡み織り」を実現し、凹凸が多く経年劣化で原糸につく細かいキズが目立ちにくい畳を製造できるようにした。織り柄は牡丹唐草などの日本の伝統的な文様を生かしたものとした。

加工機電子ジャガード式織込織機

新しい製品・サービス:人工畳「おり座」(デザイン畳)

事業の効果

絡み織りにより凹凸のあるデザインが生まれ、経年劣化による原糸のキズが目立ちにくく、長く美しい状態を保てる畳になった。多彩なテクスチャーや色、形でオーダーメイドにも対応できるようになった。保育園や老人介護施設、高級リゾートホテルの和室などにも採用されている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.7 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性73%
  • これまでの取組との一貫性3

    2018年に原糸メーカーの撤退を受け設備を譲り受け、素材から製造する畳メーカーになったと書かれ、事業の連続性はうかがえる。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性4

    高温多湿・高気密住宅という市場変化と、アレルギー予防・デザイン性で大手競合と差別化する強みが具体的に書かれている。

  • 課題の認識と解決4

    い草の農薬アレルギーや高気密住宅へのミスマッチという課題を認識し、人工畳「おり座」で解決している。ただし数値目標は見当たらない。

事業の実現可能性40%
  • 付加価値・賃上げの目標1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 事業を進める体制2

    少数精鋭で運営していると書かれているのみで、補助事業を遂行する人材や事務処理体制の詳細はうかがえない。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    アレルギー予防・水洗い可能・デザイン性を強みとし、保育園や介護施設、高級リゾートホテルへの採用実績が書かれている。

  • 事業化までの道筋2

    今後は畳替え時の引き取りやペレット化、廃材のアップサイクル商品を考えていると述べるのみで、スケジュールや方法は示されていない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性100%
  • 新しさ・高付加価値5

    2018年に素材から畳を製造するメーカーになり、絡み織りなど電子ジャガード式織機で作る凹凸デザイン畳は他社にない高付加価値品と読める。

公的補助の必要性47%
  • 波及効果・雇用3

    い草の農薬アレルギーや高気密住宅へのミスマッチといった社会課題への対応と、保育園・介護施設への採用は書かれているが、波及効果の数値は示されていない。

  • 費用対効果1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • イノベーションへの貢献3

    電子ジャガード式織機による絡み織りと、畳替え時の回収・ペレット化による再利用は書かれているが、デジタル技術の活用範囲は具体的でない。

政策面50%
  • 成長分野への進出2

    サスティナブルなものづくりや持続可能な商品づくりを志向すると書かれているが、日本経済の構造転換への言及はない。

  • 地域経済への波及3

    宮城県仙台市の地元企業で、地域の素材を用いる記述はないが、少量多品種の高付加価値生産を地域で行っていると読める。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

「おり座」は寿命が約20年で、畳替えの時に引き取りペレットに戻して商品化することを考えている。さらに廃材を使ったランチョンマットやバスマットなどのアップサイクル商品の開発を計画している。

事業者の声

デザインでブランドを強化し、いかに長く使えるものにするかを考えました

公式の事例集より(原文のまま)

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。