ものづくり補助金平成29年度製造業山形県

味付け玉こんにゃくの自社レトルト製品製造に必要なレトルト釜の導入による生産性の向上

ヤマコン食品有限会社

この事例のポイント

  • 最終工程のレトルト加工に必要な釜が自社になく、山形市内の他社工場へ委託していたため、委託先のスケジュールに合わせた製造となり、製造効率が低下し残業時間が発生していた。
  • 最終工程である加圧加熱殺菌を行うレトルト釜として、熱水噴流式調理殺菌装置を導入した。
  • 自社内で一貫生産できるようになり、生産性が改善して作業効率が向上した。

事業者のプロフィール

事業者名ヤマコン食品有限会社
所在地山形県 山形市
業種食料品製造業
技術分野製造環境
従業員数16人
資本金2,916万円
設立1987年

事業の背景

当社の主力商品である山形名物の「味付き玉こんにゃく」は、全国の顧客から引き合いがある。受注に応じて毎週3回〜4回の製造を行っている。以前は最終工程のレトルト加工に必要なレトルト釜が当社になく、山形市内の他社工場へ委託して製造していた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 生産能力最終工程のレトルト加工に必要な釜が自社になく、山形市内の他社工場へ委託していたため、委託先のスケジュールに合わせた製造となり、製造効率が低下し残業時間が発生していた。
  • コスト・採算他社工場への委託により納期やコストの面で課題が生じていた。
  • 生産能力全国からの受注に対して積極的かつ柔軟に対応できる生産体制を構築する必要があった。

やったこと

最終工程である加圧加熱殺菌を行うレトルト釜として、熱水噴流式調理殺菌装置を導入した。中心部120℃までの加圧加熱殺菌を施す装置である。袋に玉こんにゃくと調味液を入れ、レトルト釜で調理と加熱殺菌を同時に行う。これにより全ての工程を自社工場内で一貫して行えるようになった。

加工機熱水噴流式調理殺菌装置(レトルト釜)

新しい製品・サービス:味付き小結こんにゃく、味付きしらたき

事業の効果

自社内で一貫生産できるようになり、生産性が改善して作業効率が向上した。納期が短縮され、コストも削減されたため、収益性の改善が見込めるようになった。顧客からの急な発注や大量発注、小ロットの発注にも迅速かつ柔軟に対応できる体制が確立し、既存取引先への営業力強化と新規取引先の開拓につながっている。試作品やサンプル品も自在に作れるようになり、新商品の企画から提案までのリードタイムが短縮された。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性67%
  • これまでの取組との一貫性3

    創業以来の玉こんにゃく製造を主力とし、最終工程を内製化する方針が示されるが、経営戦略上の位置づけは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    全国からの引き合いや既存取引先の好調さに触れる一方、市場動向と自社強みの比較分析は書かれていない。

  • 課題の認識と解決4

    委託先スケジュールによる効率低下・残業発生という課題を明示し、自前レトルト釜導入で解決する計画が示されている。

事業の実現可能性48%
  • 付加価値・賃上げの目標2

    受注増や売上増に言及するが、付加価値額や賃上げの具体的な目標値や数字は書かれていない。

  • 事業を進める体制2

    事業遂行体制や人材配置についての記述はほぼなく、事務処理能力の確保はうかがえるだけである。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    全国の顧客からの引き合い、小ロット・大量発注への対応、小分けサイズ商品など顧客ターゲットと選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    週3〜4回の製造、今後の小分け商品開発や社外連携など展望はあるが、スケジュールや課題解決方法の詳細は薄い。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性60%
  • 新しさ・高付加価値3

    玉こんにゃくは山形の地域名物だが、同分野での高付加価値化・高価格化の水準については書かれていない。

公的補助の必要性33%
  • 波及効果・雇用2

    地域食品の製造拠点を自社内に持つことによる雇用や地域への波及効果がわずかにうかがえるが、明確な記述はない。

  • 費用対効果2

    納期短縮やコスト削減、収益性改善の見込みは書かれているが、補助金投入額に対する効果の数値は示されていない。

  • イノベーションへの貢献1

    公開されている事例からは読み取れません。

政策面40%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及3

    山形の地域名物を製造する事業で地域食品の開発・製造に取り組むことは読み取れるが、雇用創出や地域成長への数値的効果は示されていない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

味付き玉こんにゃくは既存取引先での売り上げも好調で、今後も伸びていく商品と考えている。導入したレトルト釜を活用して顧客ニーズに柔軟に対応し、小分けサイズの商品など新たな商品開発にも取り組んでいく。社外の企業や食品メーカー等とも連携し、玉こんにゃくの可能性を広げる新商品づくりにも取り組む予定である。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。