ものづくり補助金平成29年度製造業山形県

製本加工機を導入して、広報コンクールで1位(内閣総理大臣賞)を目指す!

大場印刷株式会社

成果紙折機の準備時間 40分→5分

この事例のポイント

  • 入稿から納品までの期間が短く、もう一手間をかけた誌面づくり(企画・デザイン・組版)の時間が確保しにくい。
  • 印刷用データ作成日数を1日伸ばし、印刷以降の工程を1日短縮することで、製造日数を増やさずに紙面づくりの時間を確保する計画とした。
  • 紙折機の準備時間 40分→5分。新規2台の紙折機により準備時間が大幅に短縮され、処理速度も向上した。

事業者のプロフィール

事業者名大場印刷株式会社
所在地山形県 山形市
業種印刷・同関連業
従業員数50人
資本金4,550万円
設立1960年

事業の背景

当社は長年にわたり、地方自治体が発行する広報誌の誌面づくりや印刷を担当している。自治体広報誌の製造では、入稿から納品までの期間が短いため、企画・デザイン・組版にもう一手間かける時間を確保しにくいことが技術的な課題となっていた。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 納期・工程入稿から納品までの期間が短く、もう一手間をかけた誌面づくり(企画・デザイン・組版)の時間が確保しにくい。
  • 生産能力印刷以降の製本加工工程に時間がかかり、製造日数を増やさずに紙面の品質を高める時間を捻出できない。

やったこと

印刷用データ作成日数を1日伸ばし、印刷以降の工程を1日短縮することで、製造日数を増やさずに紙面づくりの時間を確保する計画とした。広報誌に特化した製本加工機械として中綴じ機1台と紙折機2台を新規に導入した。あわせて「IoT」「AI」を用いた製本ネットワークシステムを構築し、印刷以降の工程の生産性向上を図った。

加工機中綴じ機
加工機紙折機(菊全版)
加工機紙折機(四六半切版)
ソフト製本ネットワークシステム(IoT・AI)

事業の効果

  • 紙折機の準備時間 40分→5分

新規2台の紙折機により準備時間が大幅に短縮され、処理速度も向上した。加工精度が向上し不良品がほぼゼロとなった。中綴じ機では2穴加工やペラ差し込み作業が自動化され、製本加工時間が大幅に短縮された。製造ラインのボトルネックが解消され、納期を守りながら誌面づくりに費やす時間を1日増やせるようになった。製本加工の内製化により外注支出の削減が見込まれ、作業時間の短縮で20%程度のコストダウンも見込まれている。

審査の観点ごとの評価

いま募集している新事業進出・ものづくり補助金の公募要領にある審査の観点14つで見ています

観点の平均2.4 / 5

出典:公募要領 p.44(審査項目)

経営戦略との整合性60%
  • これまでの取組との一貫性3

    長年の自治体広報誌の製作・印刷実績と、誌面品質向上を目指す流れは読み取れるが、経営戦略上の位置付けは具体的に書かれていない。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性2

    校正・校閲部門を持つ強みへの言及はあるが、市場動向や競争上の優位性を示す記述は乏しい。

  • 課題の認識と解決4

    入稿から納品までの期間が短く、もう一手間の時間が取れない課題を挙げ、印刷以降を1日短縮すると具体的に示している。

事業の実現可能性52%
  • 付加価値・賃上げの目標4

    製造日数を増やさず誌面づくりに1日増やす目標や、コストダウン20%程度の見込みが示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員50名の規模と既存の製造体制は分かるが、補助事業の遂行体制や人材配置の記述は少ない。

  • 顧客とニーズの裏付け3

    民間向けパンフレットやリーフレットの需要と、企業の社内報等への展開方針は示されているが、ターゲットの裏付けは薄い。

  • 事業化までの道筋3

    導入と展開の方向性は書かれているが、スケジュールや課題解決の具体的な進め方は詳しくない。

  • 財務と資金の調達1

    公開されている事例からは読み取れません。

新市場性・高付加価値性20%
  • 新しさ・高付加価値1

    公開されている事例からは読み取れません。

公的補助の必要性53%
  • 波及効果・雇用2

    自治体広報誌という公共性は述べられるが、雇用創出や波及効果といった国が補助する理由の記述は弱い。

  • 費用対効果4

    準備時間40分が5分程度、外注支出が従来の1/3、コストダウン20%程度と数字で費用対効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献2

    IoTやAIによる製本ネットワークシステムの活用はあるが、サプライチェーン全体への貢献は書かれていない。

政策面30%
  • 成長分野への進出1

    公開されている事例からは読み取れません。

  • 地域経済への波及2

    山形県の地元企業である点はうかがえるが、地域の経済成長を牽引する具体的な記述はない。

5=数字や事実つきで具体的に読み取れる、4=具体的に読み取れる、3=読み取れるが具体性が薄い、2=わずかにうかがえる、1=公開情報からは読み取れない。公開されている事例を公募要領の観点に照らして当社が整理したもので、実際の審査の点数ではありません。

今後の展望

自治体広報誌により多くの時間を割けるようになり、品質への評価も高まってきている。今後は全国的な評価を目指した取り組みを続けるとともに、成果を他の地方自治体や企業・団体の社内報、会報誌等にも広げ、校正・校閲部門を活かした営業展開を進める。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。