ものづくり補助金平成29年度不動産業、物品賃貸業山形県

世界初 IBMのAIを活用した、障がいのある方の自立支援計画策定サービスの開発

イデアルファーロ株式会社

成果支援計画の作成時間 8時間→1時間

この事例のポイント

  • 相談支援専門員(相談員)が不足している。
  • IBMのWatsonを搭載した自立支援ソフトウェア一式を導入し、これまでの支援計画の事例を教師データとしてAIに入力して学習させた。
  • 支援計画の作成時間 8時間→1時間。アセスメントを入力するだけでAIが課題とプランを提案するソフトが完成し、経験の少ない相談員でも障がい者の思いや夢に沿っ…

事業者のプロフィール

事業者名イデアルファーロ株式会社
所在地山形県 酒田市
業種不動産賃貸業・管理業
従業員数54人
資本金2,800万円

事業の背景

30年前からどのような人でも暮らしやすいまちづくりを目的にボランティアを展開し、NPO法、介護保険法、障がい者総合支援法など制度の変化に合わせて活動を広げた。超高齢社会の中で障がい者と高齢者は増加を続けている。相談支援事業所は介護保険の4分の1程度しかなく、一般の高齢者に比べて支援計画の作成に多くの時間と細かい知識が必要になる。

課題と取り組み

抱えていた課題

  • 人手・技能相談支援専門員(相談員)が不足している。
  • 生産能力障がいのある方の支援計画の作成には多くの時間がかかる。
  • 人手・技能きめ細かい知識が必要で、経験が少ない相談員では対応が困難である。

やったこと

IBMのWatsonを搭載した自立支援ソフトウェア一式を導入し、これまでの支援計画の事例を教師データとしてAIに入力して学習させた。アセスメントシートの記述から解決すべき課題を抜き出し、課題のテキストから支援目標の候補を取得する仕組みを作った。Watsonの自然言語分類機能の学習データを管理し、経験の高いケアマネージャーの知見を使って課題から支援目標を問い合わせられるようにした。手をかけずにプランシートを用意できるようにし、今後の機能拡張にも備えた。

  • ソフトWatson搭載型自立支援ソフトウェア

新しい製品・サービス:Alを活用したクラウド型サポートソフト「パッチリ AI」

事業の効果

  • 支援計画の作成時間 8時間→1時間

アセスメントを入力するだけでAIが課題とプランを提案するソフトが完成し、経験の少ない相談員でも障がい者の思いや夢に沿ったプランを提供できるようになった。支援計画の作成時間が大幅に短縮され、相談員が悩む時間から解放されて利用者と向き合う時間を増やせるようになった。相談員が対応したことのない事例でも、障がい者の自立を支援するプランを提案できるようになった。開発段階での目的である障がい者の自立支援に適した計画作成は達成された。

審査の観点ごとの評価

新事業進出・ものづくり補助金

観点の平均3.2 / 5

この事例が強かった観点

  • 4
    課題の認識と解決従来数日から8時間かかったプラン作成が20分から1時間程度に短縮され、課題認識と解決策の実効性が具体的に示されている。
  • 4
    付加価値・賃上げの目標初回支援計画作成時間を数日から8時間から20分〜1時間程度へ短縮した実測値があり、効率化の達成が示されている。
  • 4
    顧客とニーズの裏付け相談員の経験不足という明確なターゲットとニーズに対し、過去事例学習によるプラン提案という選ばれる理由が整理されている。

伸びしろがあった観点

  • 2
    事業を進める体制従業員54名と開発体制の記載はあるが、開発チームや人材の具体的な配置は示されておらず薄い。
経営戦略との整合性3.3
  • これまでの取組との一貫性3

    30年前からの福祉ボランティアと制度変化への対応を経て設立に至り、事業の延長にAIソフト開発が位置付けられている。

  • 強み・弱みを踏まえた優位性3

    相談支援専門員の不足と支援計画作成の負担という外部課題に対し、IBM Watsonを活用する自社開発を計画している。

  • 課題の認識と解決4

    従来数日から8時間かかったプラン作成が20分から1時間程度に短縮され、課題認識と解決策の実効性が具体的に示されている。

事業の実現可能性3.2
  • 付加価値・賃上げの目標4

    初回支援計画作成時間を数日から8時間から20分〜1時間程度へ短縮した実測値があり、効率化の達成が示されている。

  • 事業を進める体制2

    従業員54名と開発体制の記載はあるが、開発チームや人材の具体的な配置は示されておらず薄い。

  • 顧客とニーズの裏付け4

    相談員の経験不足という明確なターゲットとニーズに対し、過去事例学習によるプラン提案という選ばれる理由が整理されている。

  • 事業化までの道筋3

    開発段階の目的達成に続き、令和2年2月の製品化、展示会出展、品質向上という段階的なスケジュールが示されている。

  • 財務と資金の調達3

    財務の状況は公開されている事例には出ないため、中間の3としています。

新市場性・高付加価値性4.0
  • 新しさ・高付加価値4

    AIを使った障がい者自立支援計画策定の分野は少なく、クラウド型ソフトとして製品化する新規性が読み取れる。

公的補助の必要性3.7
  • 波及効果・雇用3

    超高齢社会で相談員が不足する社会課題に対応し、障がい者の自立支援という公共性の高い役割を果たすと読み取れる。

  • 費用対効果4

    計画作成時間を数日から8時間から20分〜1時間程度へ大幅短縮し、業務時間と人材育成の効率化効果が示されている。

  • イノベーションへの貢献4

    IBM Watsonの自然言語処理を活用し、福祉分野の支援計画作成をクラウド型ソフトで提供する点がデジタル技術の活用として示されている。

政策面2.0
  • 成長分野への進出2

    労働人口減少への対応として効率化を挙げているが、日本経済の構造転換への言及は弱い。

  • 地域経済への波及2

    山形県酒田市の企業として地域に根ざすが、地域特性を活かした雇用創出や経済成長への言及は薄い。

今後の展望

令和2年2月を目処に「パッチリ」の名称でクラウド型ソフトサービスとして製品化し、サービスを開始する予定である。それに先立ち、同年12月に東京ビッグサイトで開催される展示会に出展する。今後は品質向上を続け、人材の教育にも役立てていく。

業種と困りごとが近い成果事例

出典とまとめ方
  • 出典:公式の事例集(平成29年度、全国中小企業団体中央会)。事例集の再利用は中央会の許可を得ています。
  • 課題・取り組み・設備・効果・展望は、事例集の本文から当社がAIで項目に分けて短くまとめたものです(画像のPDFを文字起こししてから読み取りました)。数字は事例集に書かれているものだけを載せ、時間の単位などをそろえています。原文のまま載せているのは事業者の声だけです。
  • 代表者名・電話番号・番地は載せていません。法人の形が名前にない事業者は名前を出していません。